筑波大戦インタビュー 今村大和/関東学生1部リーグ戦

2021.08.12

 新型コロナウイルスの影響で、約2年ぶりの開催となった関東学生1部リーグ戦。ここでは目標であるベスト4を目指し、奮闘する選手たちの試合後の声をお届けする。

 史上初の快挙を成し遂げた。1次リーグをブロック2位で終え、ベスト4入りが確定していた明大。準決勝では強豪・筑波大と熱戦を繰り広げ、第3ピリオドまでの大量得点で見事に逃げ切った。水球部門史上初のリーグ戦決勝進出を決め、最終戦は15日、絶対王者・日体大に立ち向かう。今回はGK今村大和(商4=明大中野)に試合の振り返りと目標を聞いた。(この取材は8月12日に行われたものです)

 

◆6・12~8・15 関東学生1部リーグ戦

▼8・11 対筑波大戦(日体大健志台プール)

 ○明大14{4―3、3―2、5―3、2―5}13筑波大

 

――筑波大戦を振り返ってみていかがでしたか。

 「前回の日大戦が終わって次の相手が筑波大だと分かった時から、自分たちの課題を洗い出してどう勝つのかをミーティングしました。相手のキーマンに良いプレーをさせないことを一つの目標に、カウンターやディフェンスを1カ月かけて調整してきた成果を出せたのが勝利につながりました」

 

――第3ピリオドまでのリードで逃げ切ることができました。

 「第1ピリオドから激しいラリーが続き、厳しい試合になることが予想されました。その中でいかに集中を切らさず、攻めの姿勢でプレーできるかということをみんなが感じ取ったと思います。明大の課題として、後半で体力不足になりカウンターが出せず、攻められないことがよくある中で、第3ピリオドも攻めの姿勢を貫けましたし、第4ピリオドは点差こそ詰められましたが守り切ることができました」

 

――リーグ戦を通して下級生の得点も目立っています。

 「越智大介(理工1=明大中野)は、圧倒的なシュート力を武器に得点を量産してくれました。筑波大戦でも欲しいところで1本決めてくれたのは大きかったです。狭間俊至(商2=明大中野)や渡邊十雅(政経1=明大中野)はポイントゲッターになるポジションにいて、狭間は3得点を決めてくれました。渡邊は、マークした選手が相手チームで一番多くの得点を挙げていて、得点力がある選手に1年生ながらマッチアップできていたと思います。渡邊の姿勢に僕自身心を打たれましたし、非常に頑張っているという印象があります

 

――試合中、今村選手が大きな声でチームを鼓舞する姿が見られました。

 「練習では厳しい言葉を掛けるように意識しています。GKで戦況が見えているので、どうディフェンスするかを組織的に統一する必要があります。間違いを指摘すること、褒めることのめりはりを付けています。試合中も変わらず鼓舞しますし、ピリオド間には気持ちを切らさないように1人ずつ声を掛けることもあります。チームの士気が下がらないように意識して声を出しています」

 

――一昨年度のリーグ戦からチームとして成長できた点は何ですか。

 「これまでは第4ピリオドで逆転されてしまうことが多く、勝ち切れないことが一番の課題だったと認識しています。悔しい思いもたくさんしたので、体力強化に取り組んできました。筑波大戦では最後まで気持ちを切らさずに泳ぎ切れたと思います。チームスポーツである以上、1人の気持ちが切れると、そこから全体が崩れていってしまうことがあります。長い攻防の中で、気持ちを切らさなかったことが勝因だと思います。そこが進歩できた点だと思います」

 

――初の準決勝突破をどのように捉えていますか。

 「率直にうれしいです。新チームが始動してから、スイムやボールキープなどの練習で練習責任者を設けて、高い意識を保てるように、また長期プランや短期プランを立てて試合を見越した練習ができました。相手チームの対策を練ることもできたので、今まで以上に練習をしていて手応えがありました。今までやってきた練習が間違っていなかったという証明になったと思いますし、来年以降の財産にもなると思います」

 

――最終戦に向けて意気込みをお願いします。

 「相手は圧倒的な強さを誇る日体大で、今まで4ピリオドを闘えたことがないような相手です。まずは決勝戦に恥じない試合をすること。1点でも差を縮めて食らいついていきたいです。何か一つでも爪痕を残せればと思います。『今までの明治じゃないぞ』ということを日体大相手にもアピールできればと思います」

 

――ありがとうございました。

 

[村川拓次]