
天理大に完敗 昨年のリベンジ果たせず/全日本大学王座決定戦
昨年度の全日本学生選手権(以下インカレ)で天理大に惜敗した明大。逆襲を胸に気炎を上げて試合に臨んだものの、昨年度王座準優勝の実力は伊達ではなかった。試合を終えてみると、1―5と完敗。実力差を見せつけられる結果となった。
◆7・8~7・11 全日本大学王座決定戦 |
|||
▼7・9 天理大戦(親里ホッケー場) |
|||
明大1 |
0ー2 |
5天理大 |
|
0ー0 |
|||
0ー1 |
|||
1ー2 |
|||
得点 |
|||
4Q |
14分 |
大岡凌磨 |
FG |
王座初優勝への壁は高かった。前日の試合から天理大に向けての準備を重ね「『声を出して勝つぞ』という意気込みで、全員で試合に入った」(GK坂本樹哉・法1=飯能)。万全を期して迎えた王座第2戦。練習してきた成果を発揮し、逆襲を果たすはずだった。ところが、第1QにPC(ペナルティーコーナー)で先制を許すと、その後も天理大に翻弄(ほんろう)され続け、累計5失点されてしまう。そのまま試合終了かと思われたが、FW大岡凌磨(政経2=今市)が第4Q残り1分の土壇場で得点を決めるなど粘りも見せた。
「全力は尽くしたが、相手の方が技術的にも体力的にもメンタル的にも上だった」(DF大嶋鴻太主将・商4=今市)。今年度の王座では実力不足を痛感した。インカレまで悠長にしている余裕はないが、あくまで学生の本分は勉強。王座を終えた選手たちには大学のテストという難関も控えている。「テスト期間から各々が今日の課題に取り組んで、それが最終的にチームとしての結集になれれば」(大嶋)。今回受けた借りはインカレで必ず返す。
[向井瑠風]
試合後のコメント
小池文彦監督
――最後に得点できた原因は何だと思いますか。
「それはうちの良いところが出たのかなと思います。最終的にエースの大岡がしっかりと決めたというのは良かったと思います。全てが悪いわけではなくて、部分的には良い部分もあったのですが、今日のゲームに関しては相手の方が一枚上回っていました。ただやり方次第では、例えば明日だったら1ー5というゲームはしないと思います。もうちょっと差は縮められます。やはり1Qに2点取られるというのはかなり痛かったです」
――秋に向けてどのような練習を行いますか。
「まずはパスを強くして、グラウンドを大きく使ったパスの練習をしたいです。そういった展開でやっていこうと思います。また(天理大は)選手の層が厚いので、今ベンチ入りしていない選手も、うちの場合はどんどんと底上げをしていこうと思います。そして、切磋琢磨(せっさたくま)して個々で強くなって全体を強くするという形でやっていきたいと思います」
大嶋
――昨日の時点でどういう試合の流れを想定していましたか。
「最後の最後に僅差になって引き分け、または1点差で…という流れを考えていました。最初に決めてそこを抑えきる、守りきるというウノゼロみたいなことが勝つためには必要かなと思っていたところで、失点してしまったというのが流れを変える原因になったのかなと思います」
――相手にPCを多く決められてしまった要因は何だと思いますか。
「あそこはあまり読み切れていなかったですね、ちょっと分析しきれていませんでした。相手を甘く見ていましたね。正直あまり決められるという計算はしていなかったです」
――土壇場に1点を入れられた要因はなんですか。
「相手が最後の仕上げをなかなかしなかったというのはもちろんあると思いますが、最初からチャンスがゼロだったわけではないですし、決めきるところを決めきれていたらこんな点数差ではなかったと思います。最後にようやく決められたけどそこをコンスタントに決めなければいけないと思います。だからあの1点はちゃんとやっていれば入る1点を最後に示せました」
大岡
――今日の試合を振り返っていかがでしたか。
「序盤の方は自分たちでパスをつないでいてゲームを作れていたと思うのですが、体力面やパスの強さという面で差が出て、結果的にこっちの体力を削られてそこから崩されていったという試合展開になってしまったので、それは良くなかったと思います」
――今日の作戦はどのようなものでしたか。
「自分たちは相手が中を締めて守ってくるということで外から攻めようとしていました。しかし、後半になるにつれてそれを相手に見破られて相手が作戦を変えてきて、自分たちがまた攻めにくい守りをされて、後半にやられていったのではないかと思います」
――土壇場で得点を決められた要因はなんですか。
「相手の意表を突くというわけではないですが、(ボールを)取った後にすぐ自分だったら守りから攻撃になるときに全力で攻めに参加するというのを心掛けていたので、それを狙っていたからこその得点だったと思います」
坂本
――今日の試合を振り返っていかがでしたか。
「昨日のチームでのミーティングの際でもセカンドタッチというのが脅威としてあがっていたので、そこを警戒するように中心的に話し合っていました。ですが、そこの声掛けが自分は少なくて、2点をタッチで決められてしまったのでそこが大きかったと思います。また、PCで自分は2点決められてしまったのですが、1点目の失点がPCだったのでそこが大きいかなと思います」
――インカレで天理大に当たったらどういうふうに戦いますか。
「さっきのミーティングにもあったのですが、チームとして『ストロークやフィジカルをもっと高めていく必要がある』と監督に言われたので、そこをこれからの練習で反映していきます。後は先制点を相手に取られないというのを自分の中では意識したいと思います」
関連記事
RELATED ENTRIES