
男女ともに5位入賞を果たし、明大の意地を見せつける/関東学生新人個人選手権
12人の新人が射線に立った。昨年度は新型コロナウイルスの影響により中止された関東学生新人個人選手権。男子未経験者の部においては薩摩定士(商2=東京都市大付)が、女子未経験者の部においては滝澤すず(文2=柏崎)が5位入賞を果たす。多くの部員が初の公式戦という舞台で健闘した。
◆6・26 関東学生新人個人選手権(富岡総合公園アーチェリー場)
▼経験者男子の部
堀内――552点・18位
▼未経験者男子の部
薩摩――595点・5位
平井――535点・13位
大本――474点・21位
牛林――399点・27位
▼経験者女子
井草――558点・15位
▼未経験者女子の部
滝澤――536点・5位
早野――521点・7位
山科――514点・9位
福沢――513点・10位
小柳――500点・12位
有村――436点・19位
この日、薩摩は自己ベストを更新した。30メートルの4エンド目、薩摩は60満点中57点というハイスコアをマーク。「射型を変えたことがうまくはまりました」(薩摩)。目標としていた600点にわずかに届かなかったものの、短期間で新たなフォームを自分のものにし、5位入賞という好成績を残す。「落ち着いて引くことを目指しました」と語るのは、女子未経験者の部で同じく5位となった滝澤だ。薩摩とは反対に、30メートルでは6本中3本が40点台と苦戦を強いられる。「(次戦は)30メートルを外さず、当てていきたい」(滝澤)。一方50メートルでは6本中1本のみに30点台を抑えた。この善戦の結果、チームの女子部員内でトップを記録する。
今回の新人戦には2年生のみが出場。新型コロナウイルスの影響で、自主的に体験会に参加しに行き、個人の意思で入部を決めることとなった選手がほとんど。その分、一人一人がアーチェリーに対する志が高く、雰囲気も良いようだ。現在のチームの目標は、王座進出である。「初心者から始めても上を目指せるというのが良さです」(薩摩)。大学から始めた競技でありながらも、試行錯誤や切磋琢磨(せっさたくま)を繰り返し、高みを目指す新人たち。彼らの未知数な成長に期待がかかる。
[守屋沙弥香]
試合後のコメント
牛林優希(法2=成城)
「本番の雰囲気に緊張してしまい手が震えていつも通りの射形にならず、実力を発揮できませんでした。初めて外部試合に出場し、本番に弱いということが見えてきたので、克服していきたいと思います。2週間後にある部内試合では、自分のベストを尽くせるように、先輩方からいろいろなことを聞き、コンディションを整えて試合に臨みたいです」
大本創太(営2=東京都市大付)
「目標としていた点数と大きくかけ離れており、満足のいく結果ではなかったです。30メートルでミスショットが多く、普段より30から40点くらい低い点数が出てしまいました。大会に初めて出場し、いつもと異なる射場だったという点で、的の見え方や環境の変化に対応できなかったことが不調の原因であると思いました。一射一射丁寧に集中して打つような練習をし、600点を出せるようになりたいです」
薩摩
「目標としていた600点にはわずかに届きませんでしたが、自己新記録を出すことができ、個人的には良かったと思っています。最近射形を変えたことが、うまくはまりました。30メートルの4エンド目で57点を出して、そこで点数を稼ぐことができて良かったです。すごく自信にあふれた射だったと思います。王座への出場を目指し、将来的に630点くらいを出せるようにしたいです。ここからあと1年くらいの長い目で見てやっていこうと思います」
平井葵(文2=洛星)
「目標としていた点数より20点くらい低かったです。良しあしがはっきりしていた試合でした。いい射を突き詰めていくためには悪射を発揮させていくのも大事だと思うので、そういう意味ではすごくいい試合だと思います。次戦では2年生男子の中で一番高い点数を出したいです」
堀内雄太(文2=明大中野)
「点数には少し物足りない感じがしています。1週間くらい前に新しい射形を見つけましたが、それの打ち込みが足りなくてぼろが出たところがありました。今日は日光が直接当たらずやりやすい天気ではあったのですが、初めての公式戦ということもあり、緊張で思ったよりも体が動かなかったです。最初から最後まで同じように打てる体力を付けたいと思います。今後の目標は、まず早いうちに600点を出して、そのあと650点、そして王座につながっていく感じを目指すことです」
有村愛永(情コミ2=明大中野八王子)
「点数はまだまだ努力が足りないところがあると思いますが、自分が目標としていた点数に達することができました。初めての外部射場だったのでいつもの練習場と全然違ったのですが、先輩方が見てくださっていたので緊張することなく打てたと思います。次の試合では70メートルがあるかもしれないのですが、30メートルと50メートルを怠らずに頑張りたいと思います」
井草文(営2=栄東)
「最近うまく当てることができず、50メートルが当たらない原因を意識して試合に臨めたので、思っていたよりかは点数が出ました。ですが、30メートルでは意識が下がってしまい点数も下がってしまった感じです。最初はすごく緊張していましたが、打ったらもう打つしかないと思いました。そうしたら、自然と緊張がほぐれていました。高校時代の部活の同期と同じ会場で打てたので、楽しかったですし、それも緊張がほぐれた一因だと思っています。今後の目標は王座に出ることとフォースに入ることです」
小柳聖来(文2=共立女子)
「今までの試合の中で一番悪い点数を出してしまいました。大きな試合に出るにあたり、メンタル面があまりうまくいかなかったです。ずっと当たらなくて落ち込んでいたのですが、30メートルの最後の方で、『絶対に当てて終わるぞ』という気持ちで打つようになり、そのおかげで最後はど真ん中に当てることができました。今回うまくいかなかったところを生かして次の試合は納得のいくように努力したいと思います」
滝澤
「初めての外部試合で分からないことだらけでしたが、すごく緊張しているわけではありませんでした。点数は個人的には良かった方でした。30メートルは苦手だなと思ったので、これから30メートルを外さずに当てていきたいと思いました。大会になると萎縮してしまうので、練習のうちからのびのびと打てることを意識していました。次戦も焦らずに頑張りたいと思います」
早野明日実(政経2=明大中野八王子)
「目標の点数には届かなかったです。ですが、いつもとは違う射場の割には打てたと思いました。試合になると悪くなってしまうところが分かってきたのでそこを改善して点数を伸ばしていきたいです。次の試合では後輩にかっこいいところを見せられるようにしたいです」
福沢舞衣(文2=淑徳与野)
「2年生になって初めての公式試合でいつもと雰囲気が異なっていましたが、それほど力まずに打つことができました。50メートルでは、道具の合わせ方がうまくいかず1エンド目で低い点数を出してしまいました。そこから流れを戻すのが難しかったです。30メートルではいつもの力が出せました。今は初心者が使う弓矢を使っているのですが、カーボン矢にするともっとあたりが良くなるので、カーボン矢に変えて練習を重ねて点数を上げていこうと思います」
山科結鈴(商2=明大中野八王子)
「30メートルで自己ベストを出すことができたので満足のいく結果になりました。初めての外部試合ということで、最初は足が震えるほど緊張していて自分の思い通りにいかなかったです。しかし、応援に来てくださった先輩方が励ましてくれたおかげで、徐々に自分のペースで打てるようになりました。50メートルで伸び悩んでいたのですが、その原因は緊張によって射形が変わってしまうことだと思うので、自分の射形がどのように変わっているのかをきちんと把握して改善していくことが今後の課題です。次戦は、緊張を受け入れて、緊張している中でも点を取ることを目標に頑張りたいと思います」
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