
団体総合7連覇! 1ポイントが明暗分ける展開に/東京六大学大会
1ポイント差の接戦を制し、伝統校の意地を見せつけた。暫定3位で迎えた最終日、複合障害で鹿戸雄翔(農3=江戸崎総合)と白石侑也(商2=江戸崎総合)が減点ゼロを叩き出しチームは1位に。チームの命運が懸かった中障害では優勝決定戦までもつれるも鹿戸が優勝。見事団体7連覇を成し遂げた。
◆4・9〜11 東京六大学大会(東京競馬場)
▽新人馬場
1位――古川〈明紫〉
5位――白石〈明鳳〉
11位――山口〈明桑〉
17位――村上〈カルロッタM〉
▽学生賞典馬場
5位――鹿戸〈明桑〉
8位――白石〈プライムローズM〉
11位――高橋〈明紫〉
▽複合
1位――白石〈カルロッタM〉
2位――鹿戸〈プライムローズM〉
4位――高橋〈明鳳〉
※石川〈アクレイラスM〉は失権
▽新人障害
5位――原〈アクレイラスM〉
8位――石津〈明輝〉
12位――山口〈ベルナルドM〉
※古川〈ルークM〉は失権
▽中障害
1位――鹿戸〈オーロラポレアリスM〉
3位――高橋〈アクレイラスM〉
5位――白石〈カルロッタM〉
7位――石川〈プライムローズM〉
▽団体総合
明大――1位
最後まで手に汗握る展開だった。暫定首位の早大に6ポイントのリードを許し、迎えた最終種目・中障害。複合障害で個人優勝を果たし、調子の良かった白石が最終障害でバーを落下。「貢献できなくて悔しかった」(白石)。それでも後輩のミスは先輩がカバーできるのが明大の強みだ。その後走行した鹿戸、高橋義明主将(政経4=京産大付)が減点ゼロで終え、優勝決定戦・ジャンプオフへ。最初に走行した鶴見汐花(早大)が安定した走行で減点ゼロ、さらにタイムも好成績で終え、明大にプレッシャーをかける。そんな中、優勝最有力候補だったエース・高橋主将がまさかの失権。「自分が勝たなくては団体で負けてしまう」(鹿戸)。緊張が高まる中、減点ゼロの圧巻の走行を見せ、タイムも32秒で鶴見を4秒上回りガッツポーズ。会場は拍手に包まれ、見事頂点に立った。鹿戸の活躍もあり、チームは106点で2位の早大とわずか1ポイント差で優勝。絶対王者の座を譲らなかった。
「全員が教え合ったり協力し合えた結果、最後の1ポイントにつながった」(高橋主将)。今年度は部員全員で勝ちにいくチームだ。昨年度までのチームの柱・石井前主将が抜けたものの、今大会では鹿戸が最優秀選手賞に選出、白石も複合馬術個人優勝とチーム力が上がっているのは間違いない。佐藤五志監督も「これから楽しみ」と期待を寄せる。まずは関東王者へと返り咲く。強い明大を取り戻す日は近い。
[宮本果林]
試合後のコメント
佐藤監督
――今大会振り返っていかがでしたか。
「コロナの時でなかなか活動に制限がある中で、なんとかこの六大学も今年度初めての学生戦ですごくひやひやだったのですが、勝つことができて収穫があったと思います。ただ、この六大学については私が大学2年次の時からずっと勝っている大会です。今回下手したら連覇を途絶えさせてしまうかもしれないということですごくはらはらしていましたが、1点差で勝てて本当にほっとしています。不名誉な途絶えさせた監督にならなくてよかったです」
――鹿戸選手が最優秀選手に選ばれました。
「高橋にしても鹿戸にしても白石にしても、『こういうふうにしなくては常に良い成績残せない』という結果ではなくて技術的な部分を指導してきて、やっとこの春何試合かでうまく騎乗できるようになったので楽しみです」
高橋主将
――今日の調子はどうでしたか。
「複合の時に落としてしまった馬は腰が悪くてなかなかコンデションを維持するのが難しいのですが、腰が痛いながらにも頑張ってくれたのでしっかりケアをして、次の関学(関東学生三大大会)までにしっかり立て直せるようにしたいと思います」
――今後への意気込みはありますか。
「昨年度の全学(全日本学生三大大会)は団体で良い成績を残せたのですが、僕が足を引っ張ったせいで良い成績残せませんでした。主将として最後の年なので、僕が主将として引っ張っていけるくらい良い成績を残して周りの選手も自分が鼓舞していけるように関学団体で良い成績残せるように頑張っていきたいと思います」
鹿戸
――団体優勝できた要因はありますか。
「3日間総じて全員が一つでも良い順位を取るという気持ちです。明治にとって全日本学生は挑戦者という気持ちなのでプレッシャーはないのですが、六大学は勝たなければならないという雰囲気が部内にありました。僕も含め他の部員も一人一人が今回の試合は自分のミスが部全体に迷惑掛けてしまうと意識しながらできたから勝てたと思います」
――最優秀選手に選ばれました
「最優秀選手は意識していたわけではないのですが、取れてうれしかったです。高橋主将も一昨年度、2年次に取ったので自分も同じものが取れてうれしいです」
白石
――今大会振り返っていかがですか
「最後勝つか負けるかの勝負に自分は参加できなかったので、次からは自分が参加したいです。また今年度からメンバー変わってよりいっそう厳しくなるので連覇は閉ざさないように頑張っていきたいです」
――馬との相性はいかがですか
「昨年度の全日学のインタビューの時は相性会っているか分からないですと答えていたのですが、今は明治の中ではカルロッタMと自分が1番合っていると思っています」
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