小柏殊勲の2ゴール 創部初のリーグ連覇/関東大学1部リーグ戦

2020.12.21

 前日、早大の敗戦を受け、連覇を確定させて迎えたリーグ戦最終節は桐蔭横浜大との一戦。試合は開始直後に先制するも、後半立て続けに失点し、苦しい展開に。その後、小柏の2得点でなんとか同点とし、最終スコアは3ー3。勝ちきることはできなかったものの、王者の意地を見せた。

 

 「最終節も勝って終わろう」(住永)。油断はなかったはずだ。前日の試合で2位の早大が法大相手にまさかの敗北。リーグ戦連覇を決めて臨んだ試合は、桐蔭横浜大によるガード・オブ・オナーから幕を開けた。開始早々から前線での守備が機能し試合を支配すると、7分、杉浦のスルーパスに反応した佐藤凌がゴール右隅に豪快な一撃を決め先制。その後も相手ゴールに迫る攻撃を見せ、王者らしい盤石な戦いで前半を終えた。

 

 迎えた後半。13分に自陣でのミスから得点を許すと、10分間で立て続けに3失点。「自分たちの弱いところが出てしまった」(小柏)。それでもそこで終わらないのが王者の意地。終盤、小柏の左足での2ゴールでなんとか同点に追いつき、最終スコア3ー3で試合を終えた。

 

 「先輩から後輩に強さを引き継ぐ、新たなサイクルができた」(栗田監督)。昨年の代と比較されるプレッシャー、コロナ禍のチームトレーニング不足など、様々な障壁を乗り越えて掴んだリーグ戦連覇。“最強明治”としての勝者のメンタリティを確立させた一年となった。残すは年明け、インカレ及び総理大臣杯の代替大会となる#atarimaeni CUP。「4年間切磋琢磨してきた仲間と1日でも長く」(住永)。狙うはもちろん優勝。年を越しても熱は冷めない。

 

[土屋秋喜]


◆リーグ戦の順位表はこちら◆

 

試合後のコメント

栗田監督

――連覇を果たした今シーズンを振り返っていかがですか。

 「去年の5冠を経験したからこそのプレッシャーや、コロナの状況など、いろいろな意味で難しいシーズンを優勝できたのは去年とは違う価値があると思います。誇らしく思いますし、選手たちはこれを自信にしてほしいです」

 

住永

――王者の意地を見せられた試合だったと思います。

 「今年は先制してから逆転されるという試合はなくて、みんなも動揺していたと思いますが、焦らず2点返せたのは今後につながることだと思います」

 

小柏

――ご自身は2得点を挙げました。

 「今シーズンにはDF陣が無失点で抑えているのに、FW陣が点を取れなくて引き分けの試合が何度もありました。DF陣への恩返しではないですが、ミスを帳消しにするゴールを取りたいと思っていたので、実現できて良かったです」

 

――連覇を成し遂げた今シーズンの振り返りをお願いします。

 「明治の歴史上、連覇は初めてのことなので、僕らの名前を歴史に刻めました。それを目標に今年は取り組んできたので、成果が認められた意味でも本当に嬉しいです」