
シーズン直前インタビュー 山藤一悟
新型コロナウイルスの影響を受け、リンクが一時閉鎖されるなど練習中断を余儀なくされたフィギュアスケーターたち。自粛期間を経て抱いた、シーズン前の思いについてのインタビューを届けする。
(この取材は9月4日に行われたものです)
第5回は山藤一悟(政経3=石見智翠館)のインタビューです。
――昨シーズンの感想を改めてお願いします。
「全体的に納得いく演技ができていなかったです。今年はそういったことがないように練習していますが、昨シーズンは自分として満足していないです」
――特に印象に残っている試合はありますか。
「インカレです。4年生が最後だったので一緒に出られたことが一番大きかったです」
――その先輩方と現在、連絡は取っていますか。
「明大の先輩や他大学の先輩方とオンラインで話す機会はありました。『最近元気か?』とか『練習しているか?』と気遣ってくださっています」
――インカレの中止発表を受けて今のお気持ちを教えてください。
「正直、ほっとした気持ちもあったのは事実です。自分よりも初めて経験するはずだった1年生がかわいそうだなと思いました。1年生の時に自分はインカレの雰囲気を知れたので良かったんですけど、今年の1年生はそれがないのがかわいそうです」
――今シーズンのプログラムについて教えてください。
「昨シーズンと変わってはいないです。長いことやっているので慣れた表現の仕方があったり、前シーズンよりも良くなっていくようなプログラムにしたいなと思っています」
――プログラムを決めるにあたり、新型コロナウイルスの影響はありましたか。
「全くなかったです。変えたいんですけど、タイミングが合わなくて今シーズンはこれでいこうと決めました。インカレ終わったあとくらいに考えたんですけどこのままでいきます。衣装も全く同じです。高校の時はインターハイにもこのプログラムで出ていて思い出のあるプログラムです」
――コロナ禍での練習はどのようにしていましたか。
「最初の方は練習禁止の時期があって、6月の初めから再開しました。神宮のアイスリンクでは登録している人だけ1時間の貸切には入れるといったような感じでした。それまでは家でトレーニングしていました」
――いつもと違うことでストレスはありましたか。
「大学に行かなくてよかったので楽でした。そんなに疲れた感じではなく、このまま続けばいいなと思っていました(笑)。でも、滑らない期間が続くとやっぱりスケートやりたいんだなと思うことがありました。それは良い気付きになりました」
――自粛期間に新しく始めたことはありましたか。
「韓国語を勉強しました。学校の授業とかは全く関係ないんですけど、友達ができたので教えてもらいながら勉強しました。その友達のことは前から知ってはいたんですけど、この期間に仲良くなりました。外に出ることができないので電話で話していました。自粛期間だったからこそかなと思います」
――改めて今シーズンの目標を教えてください。
「最初はインカレ優勝することが目標でやっていたんですけど、今は中止になってしまったので、自己ベストを出すのが目標です」
――ファンに向けてメッセージをお願いします。
「コロナの中暗い気持ちになる方々もたくさんいると思いますが、スケートを見て少しでもが前向きになれる人がいればといいなと思います」
[中野拓土]
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