男子総合4連覇! 見せた主将の底力/日本学生選手権

2018.09.10

今年もやってくれた。首位の中京大追いかけ、2位で向かえた最終日。個人種目では5人が入賞を果たした。最終種目の800メートルフリーリレーでは他大に付け入るスキを与えることなく、圧勝。見事逆転勝利し、男子総合4連覇を達成した。

 

◆9・7~9 日本学生選手権(横浜国際プール)

[3日目]

▼男子100メートル自由形

1位 松元 4911

3位 溝畑 4925

▼男子100メートル背泳ぎ

5位 中西 5591

6位 重見 5609

▼男子400メートル個人メドレー

6位 本庄 4分2054

▼男子800メートルフリーリレー

1位 吉田・内田・溝畑・松元 7分1616

 

 キャプテンが大一番で見せた。800メートルフリーリレー決勝に出場した内田航(法4=淑徳巣鴨)。男子総合4連覇のためには、この最終種目で優勝する以外選択肢はなかった。だがここまで内田は不調。「就活で練習できない部分もあって、今シーズンはケガも多かった」(佐野秀匡監督)。個人種目の200メートル自由形では予選落ちするなど、不完全燃焼のまま最終日を迎えていた。そんな主将を勇気づけたのは、この1年間、主務として共に部を支えた藤掛遼太郎(法4=八王子)だった。2日目の1500メートル自由形で自己ベストを更新し、藤掛は泣きながらインカレを終えた。自分の力を出し切って引退する同期を見て、「うれしく終えられるのは幸せなことだな」(内田)。仲間のおかげで主将にエンジンがかかった。800メートルフリーリレー決勝前、出場する予定ではなかったが「泳がせてください」と自ら名乗り出た。そして4年間ともに過ごしたチームメートたちに背中を押され、向かえた大学生活最後のレース。第2泳者として、自己ベストに迫る力泳を見せ1位でリレーをつないだ。「最後の最後は良い泳ぎで締めくくってくれた。彼がキャプテンをやってくれて本当に良かった」(佐野監督)。チームを引っ張る主将として、水泳生活を有終の美で飾った。

 

 1点でも多くの点数をもぎ取った。今年も4連覇できた背景に忘れてはいけない存在がいる。予選で全体の9位から16位の選手が出場できるB決勝で得点を獲得した選手たちの奮闘だ。「泥臭いレースをして、勝つのが明治大学」(佐野監督)。目立つA決勝より大きな点数は望めないものの、その中で勝ち切ったことが連覇につながった。来年は水泳部創立100周年。チームのために1点でも多くの点数を稼ぐという泥臭さを武器にし、節目の年にV5という花を飾りたい。

 

[綾部禎]

中京大に逆転し、創部初の男子総合4連覇を達成した!

 

試合後のコメント

 

佐野監督

――この3日間の感想をお聞かせください。

「苦しかったですね。でも終わりよければ全て良しです。ハラハラドキドキしながらとても楽しい3日間でした」


――内田主将についてお聞かせください。

「彼は努力して今年のチームを引っ張ってくれたと思うし、最後の最後も良い泳ぎで締めくくってくれました。彼がキャプテンをやってくれて、本当に良かったと思います」


――来年は創部100年という節目の年でV5がかかっていますね

「毎年プレッシャーしかなくて、苦しいですけど、やるしかないですね。選手たちもその気持ちだと思うので、ぜひ応援してください」

 

内田主将

――4連覇して、率直な感想をお聞かせください。

「この上ない幸せですね。最後主将としてやり遂げることはやり遂げられたのではないかと思います」

――トロフィーがすごく重そうでしたね。 

「重圧がすごかったので。やはりいろいろなものが詰まっているトロフィーでしたね」

 

松元克央(政経4=千葉商科大付)

――主将に天皇杯を掲げさせたいという思いもありましたか。

 「そうですね。主将も引退なので、最後はやっぱり気持ち良く終わらせてあげたいという思いはすごく強くあって、それが叶えられて本当に幸せです」

 

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