紫紺の夏が今、始まる/総理大臣杯全日本大学トーナメント展望

2018.09.02

リベンジのときが来た。第42回総理大臣杯全日本大学トーナメントが8月31日より開幕。2年前に創部初優勝を果たしたが、昨年度は法大に敗れ準優勝に甘んじた。今大会の初戦は9月3日。シードの明大は、IPU・環太平洋大と対戦する。王座奪還へ、熱い戦いが始まる。

危機芽生えた敗北

 「通過点に過ぎない」(栗田大輔監督)。今大会は秋から始まる後期リーグ戦、集大成であるインカレの結果を占う、一つの指標。だからこそ優勝が欲しい。7月に行われた今大会の関東予選であるアミノバイタルカップ準決勝では、東京都1部リーグ所属の明学大に敗北。関東1部リーグに所属する明大にとって格下に当たる相手に敗れ、優勝を逃した。続く3位決定戦に臨んだものの、前期リーグ戦で引き分けた駒大に0―4と今季最多失点で完敗。「メンタルが弱い」(栗田監督)と敗北の原因は明らかだった。

 そこから「自分たちは弱い」(長沢祐弥・政経4=藤枝東)と一念発起。午前2時間の通常練習の後に、午後練習を約2時間追加。課題とするセットプレーやシュート練習に励んだ。アミノバイタルカップでの敗北が、チームに危機感をもたらした。


2年ぶり日本一へ

 ムードは良好だ。8月5日に行われた関大との定期戦。昨年度のインカレで屈した相手との一戦は、互いに一歩も譲らず0―0で試合終了。PK戦までもつれ込んだ。それでも、6人全員が決め、粘りの勝利を収めた。「勝てたことが収穫」(岩武克弥主将・政経4=大分トリニータU―18)と短期間で成果を見せた。

明大はこれまで3年連続で決勝進出、一昨年は優勝を果たした。日本一の座を奪い取り、後期に弾みをつけたい。


[浅野拓磨]