小松と三輪が台頭 5勝6敗の6位で大会を終える/春季関東大学1部リーグ戦

2018.07.31

新チームとして初の公式戦となった春季リーグ戦は5勝6敗の6位と悔しい結果に終わった。それでもWS小松一哉(政経3=雄物川)、MB三輪大将(政経1=高川学園)がスタメンに定着。終盤は上位チームに食らいつく試合を見せた。またLi小川智大主将(政経4=川崎橘)が2季連続でリベロ賞を受賞。6月に控える東日本学生選手権へ向けて実りあるリーグ戦となった。

 

 チームの形ができつつある。今季リーグ戦開幕時に小川は「目標はあくまでも日本一。春は戦えるという感触がつかめればいい」と語った。その言葉通りに初戦の東海大戦では点差が離れると、積極的にメンバーをチェンジ。WS安孫子和弥(政経1=仙台商)などの1年生にも試合経験を積ませ、新たなチームの形を模索した。その結果、前半戦はスターティングメンバーを固定することができず3勝3敗。昨季の下位チームを相手に貯金なしという苦しいスタートとなった。迎えた後半戦、小松がサイドポジションを奪取。セッターにはS上林直澄(法2=東亜学園)を多く起用した。ここからチームの歯車が回り出す。2季連続無敗でリーグ連覇を成し遂げた早大にこそ完敗したものの、続く強豪・筑波大戦ではフルセットの激闘。特に第4セットは相手のマッチポイントが何度も続く展開の中、粘りのバレーを見せて3230でセットを奪った。この試合では第3セット序盤に入った上林が流れを変え、第4セット終盤に小松がチームを救う得点を挙げる活躍を見せた。その後も5位の日体大にはストレート勝ちを収めるなど、上位チームとも互角の戦いを演じた。「対応できれば、やり合える」(小川)と、上位チームとも渡り合える力を付けつつある。

 ブレークを果たした。今リーグ戦で早大戦を除く10試合でルーキー・三輪がフル出場。新人賞とスパイク決定率でリーグ2位にランクインするなど、強力なスパイクを武器にチームの大きな戦力となった。「ブロックは高いが、対応できた」(三輪)と、大学1部の高いレベルにも問題なく適応。今後も攻撃の中心としての活躍が期待される。同じくブレークを果たした小松は後半戦からスタメンに定着。昨季まではリベロ登録だったものの、試合を重ねるごとに大きく成長。エース・OP池田颯太(営2=松本国際・旧創造学園)が激しいマークにあう中で、小松の存在感は日に日に増していった。「活躍できたのは自信になった」(小松)と、今季リーグ戦での活躍に手応えを感じた。

 まだまだ終盤に粘り切れていない。チーム全体で課題として取り組んできたサーブが強化されるなどチームは着実に力を付けてきている。しかし終盤にミスを重ねて、セットを落とす場面が多々見られた。東日本学生選手権はトーナメント戦となり、終盤でのミスがより命取りとなる。またリーグ戦後半から取り組み始めたリードブロックもまだまだ完成とは程遠い。鈴木康時監督も「サーブはまだまだ強さが足りない、ブロックも組み立てたい」と、サーブとブロックを課題に挙げた。「あくまでも目標は日本一」(小川)。リーグ戦で得た自信と反省点を胸に、まずは東日本王者を目指す。

[大西健太]