常に全力プレーするも4位 調子の波を安定させ、いざ頂点へ/関東大学1部リーグ戦(前期)総括

2018.07.07

 4月7日に開幕した関東大学1部リーグ戦。開幕3連勝の最高の滑り出しを見せた。しかし、第4節に首位を明け渡し、第6節から4戦で勝ち星を挙げられず。第11節を終えて5勝3分3敗。精鋭が集うリーグ戦を4位で折り返した。


◆4・7~7・1 第92回関東大学1部リーグ戦(前期)(味の素フィールド西が丘他)

▼明大――4位

 元気の良さが、時に空回りすることもあった。4年生は「パワフルな学年」(岩武克弥主将・政経4=大分トリニータU-18)。良い試合、悪い試合が明確に分かれた。先制した試合はたった3試合のみ。また、負けた3戦全てが完封負けと、リズム良く点を取れないこともあった。守備面では、得点直後の失点や、アディショナルタイムの失点で、結果が変わった試合が3試合ある。一方、12失点は、1部リーグの全12チームで最少。そして、逆転勝利数3は全チームで最多だ。得点した試合は無敗。先制されるも後半に3得点を奪った筑波大戦や、5得点を奪った桐蔭横浜大戦は相手を圧倒した。「良くも悪くも波がある」(池上礼一コーチ)。持ち前の力強さと勢いをプラスに生かせるかが、カギだ。

 

 試練を乗り越えたストライカーが精彩を放っている。得点を挙げた7試合のうち、6試合が複数得点だった攻撃陣。一度火がつくと、得点を積み重ねる。その中核にいるのが、村田だ。高校3年次に、プリンスリーグ九州・得点王。入学直後から活躍が期待されていたが、待ち受けていたのはケガだった。1年次には、左足首のケガで手術。3年次には、公式戦初得点の総理大臣杯1回戦で顔面骨折と、不運が続いた。リーグ戦のスタメン出場は、3年間で0。一転して、今シーズンはレギュラーに定着する。開幕戦からゴールを積み重ね、11試合で5得点。栗田大輔監督も「得点以上のすごさがある」と、厚い信頼を寄せている。村田が「収め方や体の使い方が勉強になる」と語るのは、ロシアW杯で活躍を見せた大迫勇也選手(ブレーメン)。同じポジションであるFWで、ボールを前線でキープするプレースタイルが似ていて、参考になる動きが多いという。出身が九州なのも共通している。大迫選手に負けないくらいの〝ハンパない〟活躍が楽しみだ。

 

 7月14日から、総理大臣杯の予選であるアミノバイタルカップが始まる。「毎試合決勝戦のようなイメージ」(池上コーチ)で戦い、必ず全国の切符をつかむ。リーグ戦、総理大臣杯、インカレの3冠を勝ち取るために、アミノバイタルカップで勢いづきたい。

[渡部伊織]

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