甲斐が2冠達成 荒川 “桐生の9秒台レベル” の記録更新/全日本学生選手権トラック

2018.07.02

 厳しい日差しの中、白熱した闘いが繰り広げられた。甲斐俊祐(営2=別府東)がケイリン、さらに田川翔琉(政経3=ルーテル学院)と組んだタンデム・スプリントの2種目で今大会史上初となる2冠を達成。また、荒川仁(政経2=千葉経大付)はスプリント予選において9秒99の学連記録を更新した。 

  

◆7・1 第59回全日本学生選手権トラック(泉崎国際サイクルスポーツセンター) 

▼男子 1キロメートルタイムトライアル 

 隈園ーー2位 

▼男子 スクラッチ 

 梅本ーー3位 

 池西ーー9位 

▼男子 ケイリン 

 甲斐ーー1位 

 田川ーー9位 

▼男子 マディソン 

 渡邊・梅本ーー9位 

▼男子 タンデム・スプリント 

 田川・甲斐ーー1位 

▼男子 スプリント 

 荒川ーー4位 
 

 文句無しの結果である。昨年度の同大会、タンデムで1年生だった甲斐と組んだ田川は4位という結果に。「今年こそ優勝したいという思いがあった」(田川)と、表彰台に上がれなかったという悔しさをバネに練習を重ね、今大会では見事結果を残した。甲斐は「疲労もあったが、走っているときはアドレナリンでやった」と底力を見せつけ、2冠という偉業を成し遂げた。 
 
 大記録が生まれた。スプリント予選で9秒99の学連記録を更新した荒川。「桐生選手(祥秀・日本生命)の9秒台レベル」と隈園郷史主将(政経4=明大中野)が評するほどの偉業を成し遂げた。本戦では疲労の蓄積もあり4位に終わったものの、長い大学自転車競技の歴史にしっかりと足跡を残した。 
 
 表彰台からインカレでの優勝が見えた。今大会では他にも隈園が1キロメートルタイムトライアルで2位、スクラッチでは梅本泰生(法2=石田)が3位とトラック班は好成績を収めるなど、実力は如実に上がっている。一方で、「反則が多かった」(隈園)と課題も見つかった。反省を生かし、インカレでは悲願を達成してみせる 

  

[竹下侑希] 

 

試合後のコメント 

甲斐 

ーー重きを置いていた種目はありますか。 

 「ケイリンは走るのが2年ぶりくらいで決勝に出られたらいいなくらいの気持ちでした。まさか自分が優勝するとは思っていなかったので、そこから流れに乗ってタンデムも取れました」 

  

ーー決勝のレースプランはありましたか。 

 「大分の先輩である阿部将大(鹿谷体大)に連れていってもらい、最後にゴール前で自分にチャンスが来るという作戦を立てていました。お前が勝てる走りをしろと言ってくださって、結果作戦通りにできたのだと思います」 

  

田川 

ーー勝因は何だと思いますか。 

 「お互いの息が合っていたこともありますが、日々一緒にタンデムの練習をしていたので、その成果がようやく報われたのだと思います」 

  

隈園 

ーー結果についてどう思われますか。 

 「順当と言えば順当だと思います。自分としては今回は最後のインカレ前の試合ということで安定性を求めることに挑戦しようと思っていました。普段よりも重いギアに変えて、タイムは付いてこなかったのですが、効果はありました」 

  

梅村 

ーーレースを振り返っていかがでしたか。 

 「予選は消極的な走りをしてしまった結果、7位と心残りのあるレースだったので、決勝では積極的な走りをしました。ゴール1周半前くらいで集団の先頭になったのですが、そこから最後まで先行したことで3位になれたことは自分としては満足です。結果としては3位で最後の詰めが甘かったと思うので、インカレではしっかりと借りを返したいと思います