春季リーグは総合8位 秋での躍進誓う/関東学生春季1部リーグ戦総括

2018.05.24
 上位には届かなかったが、着実に成果が出始めている。リーグ9戦目、カウンターから走り込んでの速攻が特長的な日体大との一戦。昨年はこの走り勝つハンドボールに対応できず2戦2敗を喫した。しかし今年は違った。「どれだけこっちのペースに持ち込めるかを意識した」(中川翔太・営3=法政二)との言葉通り、時間をかけたセットオフェンスからの堅実な得点。さらに得点後も全速力で自陣に戻るディフェンスの意識の徹底で、相手に流れを渡さなかった。結果日体大には3試合ぶりの勝利。「春季リーグを通してディフェンスを一番意識していた」加藤良典監督の考えがチームに浸透していることを証明した。またリーグ順位は8位ながら、失点数は3番目に少ないことからもその意識は如実に表れている。

 ルーキーの台頭が著しい。最終戦ではエースの中川に次いで大畠洋斗(政経1=法政二)、中村有哉(営1=氷見)がチーム2、3位の得点数をマークした。また金星を挙げた国士大戦では高橋海(営1=法政二)がナイスセーブを連発。このルーキーたちの活躍ぶりには加藤監督も「キャリアもあるし思い切ってプレーをしてくれている」と太鼓判を押す。またプレーで貢献するのみならずチーム内の空気を良くするのにも一役買っているようだ。「1年生からコミュニケーションを取ってきてくれる。コミュニケーションがうまくできれば相手の動きを封じられるので、それができる今年の代は良い」(山田信也・政経3=愛知県私立愛知)。ルーキーの活躍が明治の今後を左右するだろう。

 いまだ発展途上だ。総合順位は8位ながら好材料が散見された今リーグ。手放しに喜べる結果ではないが、1勝8敗の昨秋リーグからは確かな成長を実感できた。次の秋季リーグの目標を尋ねると「もちろん優勝を狙う」と中村。チームはあくまでも頂点にこだわっている。再び強豪・明治と呼ばれるために。秋では一皮むけた姿を期待したい。

[島田雄貴]