男子エイト連覇目前でつかめず 2年ぶりのVなし/全日本軽量級選手権

2018.05.21
 悔しさのにじむ形での閉幕となった。三大大会の一つ目となる全日本軽量級選手権が5月17日から20日、4日間にわたり開催された。最終日には、昨年度からの連覇に挑む男子エイトが唯一決勝の舞台に上がるもV逸。同大会では一昨年の第38回大会以来となる優勝なしとなった。

 最後の500メートルで粘り切れなかった。「前半からアタックを多めに仕掛けていく」(立野勝輝・文3=猿投農林)。この作戦がはまり、序盤はレースを支配。1000メートル地点で2位・仙台大を2.47秒差でリードする。だが終盤、状況は一変。「元々後半に弱い」(松木健太郎・法4=熊本学園大付)との不安は的中し、仙台大の猛追を受ける。クルーに動揺が走る中、見る見る差は縮まり500メートル過ぎで逆転を許すと、そのままレースは終了。「最後のスパートを早くかけていれば結果は変わっていたかもしれない」(立野)。そんな紙一重の勝負ではあったが、連覇をつかみ取れなかった。

 このままでは終わらない。「目標はインカレ(9月)、全日本(10月)で結果を残すこと」(角久仁夫監督)とチームは既に前を向いている。今大会は物足りない結果となったが、そのおかげで見えた課題も多くある。王座奪還へ。暑さの残る晩夏、躍動するクルーの姿に目が離せない。

[小野原琢真]

試合後のコメント
角監督

――今後の目標をお聞かせください。
 「目標はインカレと全日本で結果を残すことです。これからが本番です。エイトが本気でやればボート界を変えることができます」

立野
――表彰式では涙も見えましたが今の気持ちを教えてください。
 「悔しさもあったんですけど勝たせることができなかったというのがありました。最後のスパートも早く仕掛けていれば結果は変わっていたんじゃないのかと思うと自然と出てきました」

――今日のレースプランはどういったものでしたか。
 「とにかく前半からアタックを多めに仕掛けていくというところでした。基本的なレースプランは決まっていたんですけど、ちょっとずつアタックを増やしていってアドバンテージを取りに行こうという戦略でした。基本的にはレースプランは一緒です。ドライブの本数は決勝が一番多かったです」

松木
――後半仙台大が出てきたことは想定内でしたか。
 「元々自分たちが後半に弱くて、強い人の多いクルーなので来るだろうなとは思っていました。それでも逃げ切れると思ったんですけど駄目でしたね」