猛撃に太刀打ちできず 山梨学大に敗れて3位入賞を逃す/関東学生秋季1部リーグ戦
欠点が改めて浮き彫りになった。前半はお互い一進一退の攻防を見せ、1点をなかなか決められず0―0で折り返す。しかし後半3分に→。谷光のトラップミスで日本代表のエース・山崎(山梨学大)にボールを渡してしまい、→し 痛恨の形でゴールを許す。すると先制点を許した後「踏ん張れなかった」(川村敬亮主将・政経4=今市)と疲れから走り負けしてしまう欠点が露呈。相手の速い攻撃についていくことができず、その後もPC(ペナルティコーナー)からの2本のゴールを含む3点を決められた。リーグ戦を通じてスタメンとそれ以外のメンバーとの差から交代ができない弱点を最後まで拭い切れず。 さらに「未有さん(谷光)に頼ってしまっている部分が出て一気に点を取られた」(平井一樹・文3=天理)と連携不足も後半の大量失点を加速させた。強豪相手に明大本来のホッケーは姿を消していた。
切り替えて全国の舞台に臨む。後半は失点を重ねた一方、前半は練習で意識していたハーフプレスをうまくはめ何度かチャンスを作るなど成長の手ごたえを感じた部分もあった。来週の水曜日に控えた全日本インカレに向けて、課題を再確認しつつ「チームの雰囲気や、モチベーションを上げていきたい」(前田隆昭・営3=丹生)と意気込む。まだ今年一つもタイトルを取れていない4年生にとって最後のチャンス。そして今季で現場を退く宮田監督のためにも特別の思いで挑む。狙うは頂点ただ一つ。笑顔で今年を締めくくる。
[西山はる菜]
試合後のコメント
宮田知監督
「前半はトントンだったんだけどね。はっきり言ってミスしたら負けるよね。これは決勝戦じゃなくてよかったなと思えと選手に言った。もう3位、4位なんてうちにとって優勝以外何の値打ちもないので。インカレは控えているので、勝ってインカレに行こうやと言っていましたけど誤算だよね。拮抗するのは当然だと思うし、向こうは山崎(山梨学大)という日本代表のエースがいるんでね。あいつにパスしたら負けるよね(苦笑)。ミスしたものを責めても仕方がないので。うちのエースは谷光だから、インカレに向かってあいつ自身が最後だから気持ちを引き締めてもらわないとね。(後半に失点が重なった)前田は軸だからね。もうちょっと休ませてあげながら使ってあげたいけど、こういうゲームになるとあいつを外すとこわいね(苦笑)。点を取れなかったのも反省点だね。相手がそれなりのレベルだとどうしても前に行く気持ちが弱くなる。もっともっと強くならないと。インカレも朝日大といういきなり向こうの上位のチームですし、勝ったら立命館と当たるわけだから、一戦一戦必勝でいくしかないね。4年生も最後だから。最後は優勝しないといい思い出も残らないし、頑張ってもらうしかないですね」
小池文彦コーチ
「敗因は全てが1点目です。自陣から相手のエースにぶつけてしまった。試合前から言ってはいたんだけどそれが出てしまいました。周りも谷光に頼りすぎている部分があってそこも敗因です。先制点が大事だと試合前から言っていて、前半は立ち上がりから五分五分の勝負ができていましたけど、後半のあの1点が全てだったと思います。そこから2点3点4点と取られてしまうのも弱いところでせめて2点止まり。やっぱり抑え切れていないのがインカレに向かっての課題です。(無得点の原因)やはり冷静さの部分ですかね。うちのホッケーが冷静にできていない。どこかトラップに焦りが出ていてパスもつながらない、ドリブルも自分のボールにできていないというのがあまり良くないです。(平井と野井辰真(法1=伊予)がU-21日本代表に)外国人の当たりの強さやフィジカル的なものを吸収してきてほしいです。技術では劣っていないし、野井も今日よく止めていたので十分通用すると思います。でもやはり外国人選手というのは速いので、野井に関して言えばちゃんとそれに反応できるように。もっともっと構えをしっかりしないと簡単にやられてしまうのでそういうのはいい勉強になってくると思います。平井の場合はいろんな選手を見て技術面だったり相手のスピード、緩急の付け方、そういうのを勉強して体で覚えて帰ってきてほしい。(インカレに向けて大事になること)やっぱり得点力、そしてセットプレー。今日もPCが1本あったけど、あの1本は決めてほしかった。だからもう確実にワンチャンス1点という気持ちで修正してやっていきたいです。あとはもう前から一つ一つ潰していくしかないのでまずは朝日大戦をうまく勝って、次の立命館としっかり勝ち切れるようにやっていきます」
川村
「今日の試合は前半は0-0で内容的にもいい試合はできていたと思う部分はありますが、後半立ち上がりに失点してから相手の流れになってしまったので、最初の失点の時に自分たちの流れが崩れてしまった部分が大きな敗因だった部分はあると思います。その失点の部分でもう少し踏ん張れていたらまだ0-4というゲームではなく自分たちの得点チャンスもしっかりできたと思います。今日の試合は入りはよかったので、その入りをしっかりインカレでできるように、まあインカレ前にいい試合ができたなという感じですね。(後半の相手ペースの原因は)今日の試合は関東リーグの決勝ではなかったのでどっちかというと勝ち負けではなくてインカレに照準を合わせてのゲームだったのでした。インカレに向けてのゲームプランとかをやっていました。失点してそこから流れが崩れてしまったというのは、そこで踏ん張れなかったというのが悪い流れを作ってしまった一番の原因だと思います。インカレ前にこういう経験をできたというのはいいことだったと思います。この流れが悪くなったのは、自分たちが耐えれなかったというか、踏ん張れなかったのが一番大きな原因だと思いますね。(良かった点は)今日はインカレに向けての試合だったので勝ち負けを気にせずに臨みました。自分たちのインカレは1回戦朝日大で2回戦立命館が控えているので、チームの意識として立命館に照準を合わせている部分があると思います。そこに向けてスタートからハーフプレスでやってて、チーム全体としてはしんどいプレスだと思うので、そのプレスを公式戦の中でできたことはすごく良かったと思います。スタートから全員その意識はできて、全員でこういうのをやろうっていう目標を掲げて挑んだ結果だと思います。その中で前半はいい試合をできたと思うので、そこは良かったと思います。(インカレに向けての調整)今回に関しては今までの自分が経験してきたインカレとは違って1回戦からの戦いになります。初日からの連戦で厳しい部分ではあると思いますが、自分たちが毎日試合が続く中でどれだけ相手に走り負けせずに戦っていけるかということをどうチームで考えていくかが大切です。時間もなく練習も数回しかない中大きく直せる点はそんなにないと思うので、セットプレーの確認とか基礎となるトラップ、パスをもう一度確認して、4年生にとっては最後の学生の大会になるので1試合1試合負けられないのもそうですし、今まで4年間明治で学んできたことを発揮できるようにしっかりと頑張っていきたいなと思います。(インカレの目標は)日本一です。僕らの世代は1個もタイトルを取っていないので、しっかりと結果を残して最後学生の試合を締めくくれるようにしたいと思います」
谷光
「1週間ずっとプレスとかをやっていて、前半それがはまってみんなが頑張って守ってというふうにできていたので、すごく良かったです。そこが一番明治の変わった部分かなと思います。後半は自分のミスから始まって、あと体力的な面で無駄が多くなってそこから失点が多くなったというのはあるので、今の攻撃とかプレスとかをベースにもっと効率のいいプレーを一人一人やっていけばさらに良くなると思います。今回は自分たちが通用した部分と足りなかった部分がとても分かったゲームでした。日本代表というプライドがあるから自分のミスでボールが取られたりとか失点するというのは絶対にやってはいけないと思っているので、それでああいう簡単なミスをしたのはすごく駄目だなと思います。代表から帰ってきて明治の練習にはちょうど1週間くらい前から参加して、この1週間はほぼプレスを重点的にやりました。ベースを変えても一人一人の不安が出てくると思うのでベースは今までのやり方でやって、みんなで頑張るというプレスはやっていこうと思います。今日前半はとても良かったのですが、山学の効率のいいやり方とかに後半はやられてしまったと思います。自分が帰ってきてからもう二つしか大会が残っていないから、リーグ戦とインカレともしインカレ良かったら全日も行けるかもしれないけど、もう最後は自分が変わってやらないと思ってやっていて、チームもそれに少しは応えているというかみんなでやろうという感じでやっているので、今日できて良かったです。久々に楽しかったです。(前田が抜けた時間)チームの核の選手がいなくなったら補うために一人一人がもっと頑張らないといけないので、やっぱり前田がいない時はきつかったですけどみんなが頑張ろうという感じはすごく見えたので、結果的にはあまり良くなかったかもしれないですが内容とか気持ち的な部分は良かったかなと思います。インカレまでは練習がほぼできないので、まずは今日の反省から夜一人になった時とかも自分の中で考えたりとか、あとの残りの5日ぐらいはモチベーションをいかに高めていくかしかないので、そういうところをやっていけたらいいなと思います。今日みたいなイージーミスは絶対に自分だけじゃなくてみんながなくしていけるように。宮田さんがよく『明治のプライドを持て』と言うけど、正直4年生くらいしか分からないかもしれないけど、4年生は特に強く持って臨んで、目指せ優勝で。2年前のジャイアントキリングをもう一回起こしたいです」
平井
「前半は結構頑張ってシュートも打たれずディフェンスできていたんですけど、後半は取られ方があまり良くなくてそこで未有さん(谷光)に頼ってしまっている部分が出て一気に点を取られたので、もう少し自分たちでできるようにしていかないといけないです。攻撃は個人的には本来のサークルの中でボールをもらったりするプレーが個人としてもチームとしても全然できない感じのホッケーになってしまいました。もう少しシュートを打てるように組み立てられるホッケーをやらないと駄目だなと思いました。あとは走り負けです。(スタミナは春からの課題だが)明治はその辺はある程度のレベルはやりますけど、自主的にやる部分なので。交代の回数も山梨学院と比べたら少ないので、スタメンのスタミナもですけどスタメンじゃないメンバーのレベルも上げていかないとこの問題は変わらないかなと思います。(平井さん本来のプレーができていない要因)縦に長いボールをつなぐっていうのが今日多かったと思いますけど、そこでまず(受け手の)サポートに付くのが遅くて孤立させるのが多かったです。あと中で全然攻められてないです。今日僕が1回中にパス出して16番の松尾(衛・法3=岐阜総合学園)が滑り込んだシーンがあったんですけど、ああいう感じでサークルに放り込むようなパスが全然なくて。だから相手もディフェンスでどんどん外に追い出しやすかったと思います。外で外でと攻めようとし過ぎました。最終的には外で攻めていても中にくるので、もう少し中で攻める練習が必要だと思います。(今大会は得点に絡む活躍が多かった)(ゴールを)決めましたけどシュート打っている本数は全体で5本とかなので、まだあと3倍くらい打っていかないとだめかなと思います。(U―21に選ばれた感想)『まじか』って感じです。(選考会は)ありましたね。選考会は思ったようなプレーができていなくて。楽しくホッケーできればいいなと思います。フィジーなのでパラダイスホッケーをしてこようかなと思います。(前回のU-18での経験は大きかったか)どうですかね。あんまり大きくないですね。どっちかっていうと大学入ってから吸収したことの方が大きいので。特に1年で全然出れなかった時とか。なのであんまり大きくないですね。(吸収していきたい部分)やっぱりシュートの決定力とか、単純なプレーに見えてすごくクオリティー高いなと思うことが多いので、なんでその場面でそのプレーを選択しているのかを見ながら勉強していきたいです。(目標は)オセアニアチャレンジっていうやつなのでとりあえずチャレンジしてこようかなと思います。(インカレに向けて)点決めます」
前田
「いつもですけど前半はすごくいい試合をしていました。でも後半になると相手ペースに付いていけなくて、自分たちの足が止まって自分たちのホッケーができないということがあったかなと思います。(スタミナ課題)自分たちでやっている以上、自分たちで自分を追い込んでいかないと体力面では伸びないし、自分で自分を追い込める集団にならないと、体力面だったり、つらい場面で勝てないのかなと思いますね。(ケガは)足をつっちゃいましたね。もう問題ないですね。(後半失点が多かった)後半は相手に押される時間が長かったですね。体力面でもみんなきつくて、付いていけない部分が多かったのかなと思いますね。1点を決められたら流れも違かったかもしれないですけど、点を取る前に守備ができないと得点につながらないので。守備ができてなくて、得点ができなかったのかなと思います。(山梨学大との差)自分は3年間大学ホッケーをやってみて、山梨学大にしても他の大学にしても技術面ではそんなに差はないと思いますね。でも自分は本当に体力面であったり、つらい時でも得点できたり、守れたりという力ですよね。技術の部分ではそんなに差がないと思うので、自分は体力面かなと思いますね。(インカレに向けて)そんなに日にちがないので、技術面や体力面はどうしようもないので、チームの雰囲気だったり、モチベーションを上げていきたいですね。(監督もラスト)次の大会もインカレしかないので、インカレでいい結果を残して、いい思いで引退してもらいたいです」
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