試合終盤に勝ち越し 慶大に7-4で勝利/関東大学リーグ戦
同じ過ちは繰り返さなかった。4-3とリードして迎えた第3ピリオド13分、ゴール前での混戦から同点ゴールを押し込まれてしまう。「前回の敗戦が少し頭をよぎった」(桂川涼・営4=白樺学園)。しかし、ここから王者の意地を見せた。15分、アタッキングゾーンでパックを受け取った京谷充洋(政経2=北海道清水)がゴール左前まで攻め込むと、右から上がってきた高橋瞬(政経2=白樺学園)へとパス。思い切り良くスティックを振りぬき勝ち越し打をゴールへ突き刺した。「あきらめず勝ち越し点を取れたのは前回からの大きな収穫」(大場大主将・政経4=苫小牧工)。終わってみると7-4と大事な終盤に攻撃力が爆発した。
敗戦の悔しさがエースを奮い立たせた。明大は試合開始から4分間に相手のカウンターに対応できず3失点。しかし、この流れを断ち切ったのが桂川。第1ピリオド11分、逆サイドの池田涼希(政経2=北海)からパスを受け取るとゴール右の空いたスペースへパックを流し込んだ。「自分たちのセットらしいパスができた」(桂川)。前回の日大戦では欠場した大場に代わってゲームキャプテンを務めた桂川。まさかの敗戦に試合後には悔しさをにじませた。「キャプテンだったし責任を感じた。今日の試合で取り返そうとは思っていた」とその言葉通り、今試合3ゴール4アシストの大活躍でチームを勝利に導いた。
現在首位の明大だが「このままでは優勝できない」と選手全員が口にする。7-4と点差こそついたものの内容は苦戦を強いられた。「ずっと言われているが始めが良くない。今日のように後半で逆転できるからという甘い心がついてしまっている」(大場)。ここまで9試合を終えて明大の総得点は50点、その内開始10分以内に挙げた得点はわずか4点。これからも強力な攻撃力を最初からフルに発揮できるかがカギとなる。次戦は前回5-1と勝利を収めている日体大だが油断は禁物だ。
[鈴木貴裕]
試合後のコメント
大場
「前の試合を引きずっているのかなと全体として見られました。立ち上がり3点入れられてしまったのもそれが原因です。ただそこから切り替えて逆転できたのは心の中での勝ちたい欲が現れたと思います。1ピリの時に1点差まで追いつけたのが大きかったです。(失点は)攻めているときはいいのですが、攻めから守りに変わった時にDゾーンのコーナーや球出しが弱くて1対1の強さや声の掛け合いが練習から真剣にやっていかなければならないです。負けていてもベンチから悪い声は出ていませんでしたし、最初から楽しくやろうとは言っていたので気持ちをもって明治らしいホッケーをやっていこうというのが点数入った要因です。4-3の場面でそのまま逃げ切ったり、追加点するのが理想なのですが4-4になってしまったのは反省しなければならないです。ただ逆にあきらめず勝ち越し点を取れたのは前回からの大きな収穫だと思います。前回終わった後に気持ちを伝えましたし、今日の試合自分も入ってリフレッシュしたつもりでしたが引きずった部分がありました。このままでは優勝できないと思っています。今日の試合で終わりにしなければならないです。ずっと言われていますが始めが良くないのは今日のように後半で逆転できるからという甘い心がついてしまっているからだと思うので気持ちを引き締めて日体大戦に臨みたいです」
桂川
「点差だけ見たら圧勝だったと思われるかもしれませんが、控え室でもコーチに言われたのですが、3冠目指しているのに慶大にこのような形で勝ったぐらいで喜んでいるようではだめだと言われました。試合としては悪い内容でした。自分が出ていない時だったのですが、ボンボンと3点連続で失点してしまって正直信じられなかったです。ただベンチでは暗い声はなかったです。開始5分での3失点、自分たちはばかだと思いました。慶応も最初イケイケで勝てるんじゃないかという雰囲気で来てました。序盤3失点したり、同点に追いつかれて日大戦みたいになるのかなと前回の敗戦が少し頭によぎりました。(1得点目は)足も動いてきて自分たちのセットらしいパスができて、池田からのいいパスが来ました。試合前から親にこの前の試合のようなことはするなよと言われていたので良かったです。(PPでの得点は)PPでは瞬がワンタイムでシュートすることが多いのですが今日はゴール前が空いていたので打ったら入ったという形です。負けるものだと思っていなかった日大に負けて、キャプテンだったし責任を感じてましたし、今日の試合で取り返そうとは思っていました。日体大戦は日大戦みたいにいかないように、出だしから明治らしいホッケーで自分が勢いをつけたいです」
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