白鴎大に19点差で完敗 4位から7位へ転落/関東大学1部リーグ戦

 壁は高かった。対戦相手は昨シーズンから勝利を挙げられていない白鴎大。身長210㎝を誇る留学生・イブラヒマ(白鴎大)を中心とし、高さを生かした攻撃を仕掛けてきたが、序盤は集中したディフェンスで対抗。25―29の4点差に食らい付き前半を終える。しかし、第3クオーター(Q)は攻撃を止め切れず、大量31点を奪われる。第4Qでも流れをつかめないまま相手のペースで試合は終了。61―80と今季最大の19点差で敗れ、リーグ戦の順位は7位まで転落した。

 スターターは、吉川治耀(情コミ4=京北)、綱井勇介(文3=大阪学院)、須藤昂矢(営2=桐光学園)、植松義也(営1=桐光学園)、今川友哲(営3=大阪桐蔭)。

 高さに対応し切れなかった。前半は速攻を仕掛けてくる相手に苦戦しつつも、運動量を生かした粘りのあるディフェンスで4点差で折り返す。しかし後半は「前半はディフェンスが効いていたけど徹底し切れなかった」(齋藤拓実・営4=桐光学園)。第3Qは相手の中心選手であるイブラヒマに得意のダンクシュートなどで10得点を決められる。さらにターンオーバーで見せたスキを突かれ立て続けに失点。また、攻撃では今川が果敢にポストプレーを仕掛けるも「ブロックを何回もされた」(今川)と得点に結び付かず。攻守どちらにおいても精彩を欠き、このピリオドだけで11点差を付けられた。第4Qでもこの悪い流れを断ち切れず、19点差で完敗した。

 苦手意識が拭えなかった。白鴎大とは5月の関東大学選手権でも2点差で敗れ、さらに今大会の第1週でも勝てなかった相手。今試合でも「じわじわやられてしまった」(濱西康一監督)と、高さのあるプレーから守りを崩され、それが影響してオフェンスも消極的になる悪循環に。また、流れを変えるべく、ケガから復帰した森山修斗(政経3=瀬田工)などベンチメンバーも積極的に投入したが、及ばず。「高さへの苦手意識が出てしまっている」(今川)。残りのカードでも留学生選手がいるチーム控えている中、対策は必須だ。

 もう負けられない。これで3連敗となり、順位を一気に4位から7位まで落とすこととなった。しかし「ずるずる引きずってもしょうがない」(濱西監督)。次の相手は1クール目で勝利を収めた早大。「ちゃんとやってきたことを出せれば勝てる」(今川)。もう一度気持ちを切り替えて、勝利をつかみ取る。

[浅野拓磨]

◆第93回関東大学バスケットボール1部リーグ戦星取表◆
筑波大 東海大 白鴎大 専 大 早 大 青学大 拓 大 日 大 明 大 大東大 勝敗 順位
筑波大 ○― ○― ●― ●○ ○― ●● ○○ ○○ ●― 8勝5敗
東海大 ●― ●― ○― ●● ○○ ○● ●― ●● ●― 4勝9敗 10
白鴎大 ●― ○― ●― ●● ○― ●○ ○○ ○○ ○― 8勝5敗
専 大 ○― ●○ ○― ○○ ●― ○● ●― ●― ●○ 7勝6敗
早 大 ○● ○― ○○ ●● ●― ●― ○― ●― ○● 6勝7敗
青学大 ●― ●● ●― ○― ○― ●― ○○ ●○ ○● 6勝7敗
拓 大 ○○ ●○ ○● ●○ ○― ○― ○― ○― ○― 10勝3敗
日 大 ●● ○― ●● ○― ●― ●● ●― ●― ○○ 4勝9敗
明 大 ●● ○○ ●● ○― ○― ○● ●― ○― ●― 6勝7敗
大東大 ○― ○― ●― ○● ●○ ●○ ●― ●● ○― 6勝7敗
13戦目終了時点

日時 対戦相手 会場 結果
◆第93回関東大学バスケットボール1部リーグ戦日程表◆
9/9(土)14:20~ 対東海大1回戦 駒沢体育館 ○明大67―61東海大
9/10(日)11:00~ 対青学大1回戦 駒沢体育館 ○明大82―69青学大
9/13(水)17:40~ 対筑波大1回戦 駒沢屋内球技場 明大59―68筑波大○
9/14(木)16:00~ 対白鴎大1回戦 駒沢屋内球技場 明大74―86白鴎大○
9/20(水)12:40~ 対大東大1回戦 青学大相模原体育館 明大65―76大東大○
9/23(土)11:00~ 対日大1回戦 青学大相模原体育館 ○明大87―80日大
9/24(日)14:20~ 対専大1回戦 青学大相模原体育館 ○明大61―57専大
9/30(土)11:00~ 対早大1回戦 つくばカピオ ○明大69―64早大
10/1(土)12:40~ 対拓大1回戦 つくばカピオ 明大82―84拓大○
10 10/7(日)14:20~ 対東海大2回戦 横須賀アリーナ ○明大79―74東海大
11 10/8(土)11:00~ 対青学大2回戦 横須賀アリーナ 明大64―72青学大○
12 10/9(日)17:40~ 対筑波大2回戦 日体大世田谷体育館 明大83―92筑波大○
13 10/14(土)17:40~ 対白鴎大2回戦 白鴎大体育館 明大61―80白鴎大○
14 10/15(日)13:20~ 対早大2回戦 白鴎大体育館 ○明大74―68早大
15 10/21(土)17:10~ 対日大2回戦 明大和泉体育館 明大―日大
16 10/22(日)14:20~ 対専大2回戦 東海大湘南体育館 明大―専大
17 10/28(土)12:40~ 対大東大2回戦 駒沢屋内球技場 明大―大東大
18 10/29(日)11:40~ 対拓大2回戦 駒沢屋内球技場 明大―拓大

試合後のコメント
濱西監督

「今日は点数の通り完敗でした。昨年から勝てていないという苦手意識が選手の中であったのかもしれないけど、白鴎が強いというよりは、うちが1Qをすごく慎重になりすぎて、動きの中でシュートを打てていなかったです。結果的に11点になってしまいました。オフェンスの流れが作れなくて、前半は4点差くらいで、リバウンドも1本勝ってるか負けてるかというぐらいで、点数的にもロースコアに抑えて、後半も勝負できる準備は整えられたんですけど、3、4Qのところで、リバウンドの差で言うと、20本近く上回られてしまいました。セカンドチャンスもそうだし、留学生に押し込まれてしまいました。そのところで最終的にはあのようなスコアになってしまいました。確かに高さはあって、いつもは今川なんかが決めれるシュートをブロックされてしまいました。段々消極的になり、アタックすべきところでも躊躇(ちゅうちょ)するような形で向こうがオフェンスリバウンドなりを支配して得点に結び付けていたのに対して、うちがディフェンスから走るっていう機会が削がれてしまって、なかなか点数に結び付かなかったです。(どういう対策を)今までの相手の試合数試合を見て、守り方を中心に対策をして今日の試合臨みました。前半はきっちりディフェンスできていて、抑えられていたと思うし、戦い方としては1、2Qは十分に評価できる部分はあったんですけど、後半のところで立て直しができなかったです。結果的には高さを言い訳にはしたくないけれども、そこの部分がいろいろな部分に影響して、それはリバウンドであったり、こっちのショットなりに影響して、最後はああいう形で気持ち良く外からも打ってきて、それが決まっていってしまいました。いろいろな要因が積み重なってしまいました。どの場面がどうといよりも、じわじわとやられてしまいました。(スリーガードが効いていた)相手がスモールラインナップにしたときに、うちもスリーガードにして、プレッシャーをかけて、前回の1戦目で追い上げた形で、要因が何かと言ったらプレスをかけてリズムを持っていけたということで、点差を縮められたし、今回もそういう形でやるしかないということでした。けど、点の取り合いになってしまいました。離れた点差を縮めることはできなかったです。(第4Qの布陣の意図は)疲弊してるスタートのメンバーのこともあったし、プレスをかけるために力が残ってる人に走ってもらって、松本にはスピードもあって、3Pシュートもあるので。その後に勝負をかけるつもりでしたが、引っ張ってしまい、点差が開き過ぎしまっていました。本来なら勢いをつけて、齋藤などを出して勝負をするつもりでしたが、なかなかできなかったです。(敗戦したことは)どの試合においても敗戦は痛いですが、明日も試合がある訳で、今日のことをぐずぐず引きずらないで、明日の早大戦はうちの方が高さがあります。しっかり気持ちを整えて勝ってほしいと伝えました」

齋藤
「前半はディフェンスがうまく効いてたのかなとは感じていたんですけど、徹底し切れてなかった部分が3ピリ4ピリに出たのかなと思います。前半29失点なのに3ピリだけでそれを超える31点を取られたので、やっぱりディフェンスがまだまだだったのかなと思います。(一度もリードできなかった)やっぱり入りが良くなかったと感じてます。そこで追いつける力がないのもあるんですけど、ここ数試合入りが良いっていうのがないので、そこは改善してかないといけないです。(昨年から全敗)白鴎は留学生でガツガツ攻めてくるというよりは、合わせて点数取ってくるタイプなので、そこに対して苦手意識はあるかもしれないです。(順位を考えると今日の試合は)3位と4位という形だったので、ここで負けると差が開くっていうことで上位に入るために今日の勝利は大事だと話してました。(早大戦)早稲田はガードがツーガードで出てきたりするので、その分選手起用だったりの見極めも大事だと思います。自分と治耀が出る場面も多くなると思うんですけど、早い展開にするところとかゲームコントロールも重要になってくるので、そこに気をつけてやっていきたいです」

今川
「前半もそんなに足動いてない感じで、せっかく粘った4点差っていうのを生かせなかった3ピリだったかなって感じです。それで3ピリで開いちゃって万事休すって感じでした。(今日のコンディションは)良かったはずなんですけど、試合の入り方的にも重かったですね。たぶん、前の試合の延長もあって、ちょっといつもとリズムが変わっちゃったっていうのがあったのかもしれないです。(相手のホームゲーム)そんなにしっかりしてなかったんで、圧倒っていう感じではなかったです。ちょっと野次がうるさかったかなってぐらいでした。(今日しようと思っていたプレーは)インサイドのあいつ(イブラヒマ)が要なんで、できるだけそこを攻めてファウルもらえたら一番うれしいかなっていうのがあったので、そこのインサイドでファウルをもらうっていう思いでやってたんですけど、逆にブロックされて真逆の展開になってしまいました。(イブラヒマを止められなかった原因は)流れがやっぱりあると思うんですけど、ちゃんとハーフでやられたっていうのはあんまりなくて、ローテーションのミスだったりとか速攻で最後ダンクとかはあったんですけど、印象深くハーフでやられたっていうところはたぶんなかったと思うので、その流れの悪い、逆に相手の流れのいいところであいつを止めるっていうのは、たぶん僕らの身長とかではアウトナンバーでは無理になってくると思うので、しっかりしたオフェンスっていうのの組み立てが大事なのかなっていうのは思いました。(ゴール下でのオフェンスは)結構速攻とかも出そうと思って走って行ってもブロックを何回もされちゃって、前の3連戦が留学生がいないチームで、今日いきなり留学生がきて、しかも2m10cmっていうのがギャップがすごかった感じです。めっちゃデカかったです。(白鴎に苦手意識は)去年ぐらいからずっと勝ててなくて、イブラヒマが来てから勝ってないらしいので、高さに対する苦手意識は結構出てしまってますね。負けて、結局何で負けたんやろって考えて最初に出てくるのはやっぱりあいつのデカさっていうのが、みんなあると思うし、僕の中でも一番それがあるので、そういう高さへの苦手意識っていうのは結構あると思います。(全体として見て、敗因は)留学生のところはデカく見えて、でも目立ってるのってリバウンドとダンクですよね。その形になるまでにオフェンスだったりディフェンスだったりがもっと改善できてたら、あんなにやられてはないと思うので、僕らの弱いところを隠せるぐらい強みを出せるようにしたらいいかなと思います。敗因としては、インサイドのイブラヒマだけじゃなくて他のところにもあると思います。(改善したいところというと)やっぱりターンオーバーが、負けてる試合って結局ターンオーバーが多くなっちゃってるので、ただでさえリバウンドが取れにくくなってるので、オフェンス回数が少なくなってるところを、ターンオーバーをできるだけ減らしてシュートで攻めて終わるっていうのができたらいいかなと思います。ターンオーバーを減らしてオフェンス回数を増やすっていうのを改善したいです。(明日の早稲田はチームカラーが変わりますが)明日の対応はチームではそんなにやってないので、でも1週目勝ってるので、ちゃんとやってきたこと出せれば勝てるかなって感じです」