
男子サーブル 上位進出ならずも確かな成長を遂げる/関東学生選手権
<男子サーブル団体>
結果以上のものを得た。初戦の拓大を難なく下し、続く2回戦で迎えるは強豪・中大。明らかに格上の相手に対し「自分の技を試してみたりとか、相手の技を盗む目的でやった」(鈴木)。入り方の変更、相手に合わせたスピードの実践など、試合でこそできる取り組みを施行。敗れはしたものの「今まで気付いてないところに気付けた」と大きな収穫となった。
新戦力も台頭している。2番手を務めた安藤は大学からフェンシングを始め、今回が初の団体メンバー入り。しかしながら緊張は一切見せず、拓大戦ではプラス7点の大立ち回りを見せた。これには「思い切りがすごく良かった」(鈴木)と先輩も太鼓判。サーブル専門の選手が2人のみという状況で安藤の存在は欠かせない。来月に控えるインカレでも、その活躍に期待がかかる。
<男子サーブル個人>
反省点が顕在化した。鈴木は昨年度の予選敗退からジャンプアップし2回戦まで突破。しかし次の格上相手に「力み過ぎた」(鈴木)。冷静さを欠き、自分の勘に頼ったプレーを頻発。「もう少し点数は取れた」(長尾康司監督)と本来の力を出せないまま敗れてしまった。また、安藤はプールランキングによりインカレには出場できず。だがトーナメントでは勝利したことで「大きな自身になったと思う」(長尾監督)と次につながる幕切れとなった。
本番はここからだ。インカレでは、今回戦った相手に加え関西の名だたる大学も立ちはだかる。それでも「自分たちのスタイルを貫けたら」(鈴木)とやるべきことは変わらない。大舞台で、今度は好結果を残してみせる。
[三ツ橋和希]
試合後のコメント
長尾監督
「男子サーブルは安藤がトーナメントを一つ15本勝負で勝ちました。あれは立派です。馬力はあるので、あとはフェンシングの体力とフェンシングの動きをこれからもっと付けていけばいいです。ただプールランキングが下だったので、トーナメントで勝ちましたがインカレにはいけないです。それでもトーナメントの山で勝ったというのは大きな自信になったと思います。鈴木はしっかりと勝てる相手には勝っています。ベスト16懸けで3番シードの選手と当たりましたが、もう少し点数は取れたのではないかなと思います。まだ3年生なので、これから精進して来年は賞状がもらえるように頑張ってほしいと思います。夏合宿で言っていたのは後期は女子は優勝する。男子フルーレもベスト4以上。昨年以上の成績を出そうということと、インカレの団体に出られなかった種目があったので、全種目インカレの団体に出ようということです。来週の火水曜日には男子エペが残っているので、そこで確実にインカレの出場権を取って、全員でインカレに行くと。今度はインカレで頑張って、次は全日本も全員で行こうというのは伝えてあります。皆意識してやってくれると思います」
鈴木
「(個人)予選では声出して全力で行こうと思っていました。2人自分より格上の選手がいて、そのうち1人に勝てたのはすごく大きかったです。もう1人も序盤有利に立っていたのですが、引き出しの数で負けてしまったので、練習でまた数を増やして勝てるようにしたいと思いました。本戦は一番最初に当たった相手には油断せずいって取れたのですが、次は格上の相手で。力み過ぎたこともあって、序盤で駆け引きしなければいけないのに自分が早打ちしてしまいました。駆け引きというよりも自分の中で勝手に決めて勘に頼ってやってしまったプレーが多かったので、そこは冷静に入れたらもっといい試合ができたと思います。(団体)大学から始めた1個下の後輩の安藤が今回初めて公式戦に出たのですが、安藤も久米もすごく良い試合展開で。点数取られたりとか個人的に負けてしまった試合もあったのですが、内容的には3人ともすごく充実した試合でした。一番最初の拓大相手にも序盤のシュミターレ(同時突き)で、駆け引きで勝ってる部分が多かったのでそこは成長だと思います。(安藤選手の良かった点)緊張はしてたかもしれないですけど思い切りアタックを踏んだり下がったり、思い切りの良さがすごく良かったと思います。インカレも団体があるので、3人とも思い切りでやっていきたいと思います。(久米選手の活躍)練習がフルーレメインで全然サーブルをしていなかったので少し不安はあったのですが、彼にしかないアタックの踏み方がいろいろな選手に通用して武器になっていたので、すごく良い選手だと思います。収穫としては中大が格上というのは十分分かっているので、団体戦で勝つという意識も大事ですけどそれよりも自分の技を試してみたりとか、相手の技を盗む目的でやっていました。そこで自分が試したものでうまくいったものがたくさんあったので、そういうところを練習で伸ばしていきたいです。(具体的には)先ほども言ったのですが駆け引きが大事という話をしていて。自分の中で決めている最初の入り方があるのですがそれを少し遅くしてみたりとか、相手の選手に合わせたスピードで入ってみたりとか最初のスピードを少しいじったりして、その結果が相手も出しにくいなど今まで気付いてないところに気付けたのでそこが収穫だと思います。インカレでは関西の強い団体と当たるので、やっぱり思い切りで。緊張してビビらないように、自分のスタイルを貫けたらと思います」
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