
男女アベックV! 男子3連覇女子は初優勝/東日本大学選手権
絶対王者の貫禄を見せつけた。初戦、準決勝と相手に勝ち点を譲らず迎えた決勝。先鋒の上田晃希(法4=立城北)が勝利し幸先のいいスタートを切るも続く次鋒、参鋒が連敗を喫し厳しい状況に。しかし、今シーズンでレギュラーに定着した中堅・林力希(法3=明大中野)が「気負わず思い切りやった」とオフ期間中に取り組んだ筋力トレーニングの成果を発揮し1分足らずで勝利。チームの窮地を救った。その後チームカウント3―3で迎えた大将戦。ここでの結果がチームの勝敗に直結する場面にも「やるべきことだけを頭に入れてやった」と百合草。開始1分で一本を取るとそのわずか7秒後。守りに入った相手のスキを見逃さず面突きで勝利をものにした。後期最初の団体戦を制し、悲願の府立(団体インカレ)6連覇へ向け最高のスタートを切った。
大会初の優勝を果たした。昨年から団体戦に参加している明大女子拳法部。初戦、準決勝を危なげなく勝ち進み、決勝を迎えた。「絶対に前の二人がつないでくれると信じていた」(由良)。先鋒の小野塚萌(国際2=栃木女子)は試合終了間際に一本を取られ敗戦。しかし続く中堅の佐渡香里(農1=阿蘇中央)が競り勝ち何とか大将戦へ望みをつないだ。今年度、個人戦全勝を続けている由良は大将戦でもその圧倒的な実力を発揮。開始30秒足らずで胴蹴り2本を決め、大会初優勝の瞬間をあっという間に手繰り寄せて見せた。6月に行われた東日本学生個人選手権でも優勝を収めた由良だったが「個人戦より喜びや達成感は大きい」(由良)。3年生まで人数不足の影響で団体戦出場がかなわなかった由良にとって今大会での優勝は感慨深いものとなった。
勝負の後期が始まる。2週間後に個人インカレ、さらに12月には6連覇をかけた大一番の府立が控えている。今大会もアベック優勝を果たしたものの「今まで以上の努力をしないと勝てない」(百合草)と、王者に油断はない。万全の態勢で前人未到の快挙を目指す。
[長沼遼太]
試合後のコメント
百合草主将
「3連覇できて嬉しいです。でも、本当にぎりぎりの試合の勝っての優勝なので、次に向けて気が引き締まる大会になったかなとも思います。決勝の中大戦は、本当に以前の全国選抜と同じような試合展開で厳しい試合でした。それでも、中大にリベンジすることを全国選抜で負けてから目標にしてきましたし、悔しい思いを経てみんな同じ気持ちでやれていたので勝ちにつながったと思います。(決勝の大将戦)緊張はもちろんするんですけど、勝負の試合では大将戦までもつれ込むことも多いので、自分のやることだけを頭に入れながら試合には臨んでいました。前に1回、一本を取られたことがあってそれを警戒して序盤はにらみ合う形になりましたね。その後は自分のプレーができたと思います。(府立への意気込み)今日試合に出た人含めて選手全員に言ったんですけど、今度は中大が悔しい思いをして死に物狂いでやってくると思うし、明治も今まで以上の努力を気持ちを入れてやっていかないと、もっと苦しい試合に追い込まれると思います。だからこそ、今後は今以上に府立に向けて最高の練習をしていきたいと思います」
林
「負けないで全部勝てたので良かったです。安心しました。(3連覇は)できると思っていたのでそんなに驚きはしなかったんですけど、僕が1年の時からの3連覇で1年のときはレギュラーじゃなかったけど、レギュラーになって3連覇を達成してよく頑張ってきたなと思います。(決勝は)後ろにも強い人がいるので気負わず思い切りやりました。そしたら結果がついてきたという感じです。(3勝3敗での大将戦は)ものすごい安心していました。あのカウントで百合草先輩に回ったってことは明治の勝ちだと思っていいと感じていました。でも、欲を言えばもっと楽な形でつなぎたかったです。(オフは)筋トレばっかりしていました。工事か何かで道場が開いてなかったので筋トレばっかりして、とにかく体力を維持して筋力アップに励みました。(成果は)パワー負けが少なくなったところで感じています。(昨年と比べて今年は)団体で起用されることも増えてきて、そこそこ結果も残して来てるので、次は個人でもいい成績を残したいです。昨年よりはいいシーズンだと思います。(良かった点は)ビビらずに向かっていけたことです。勝ち気を見せることができました。(個人インカレは)調子も上がってきているのでベスト8以上目指したいと思っています。(府立に向けてチームの状況は)最大のライバルは中大なので今日の勝ちは大きな意味を持つと思います。でも、今日の形のまま12月を迎えてしまうと危険だと思うので徹底して一人一人が強くなれば楽に勝てると思うので修正していきたいです」
由良
「優勝できて良かったです。女子が優勝できたのも良かったんですけど、男女アベックで勝てて嬉しいです。(団体での勝利は)個人の時よりも嬉しさとか達成感は大きいです。(決勝でのプレッシャーは)あまりなかったです。ただ目の前の相手と戦って勝つだけだったので。絶対前の二人がつないでくれると信じていたのでそんなに心配はしてなかったです。(今大会初優勝)春の東日本は準優勝に終わってしまってすごい悔しかったです。東日本の団体はこの大会が最後なので絶対優勝したいと思っていて目標が達成できて嬉しいです。(個人全勝が続いているが)この勢いのまま名古屋の個人インカレでも勝ち進んでベスト8、ベスト4を目指したいと思っています。(オフは)課題だった体力と組みに対する防御が苦手だったので組まれないような対策をしました。自分は拳で戦う選手なので右の面突きを打ち込みなどで練習していました。(成果は)今日は拳より蹴りの方が取れたんですけど、二本取って勝ち切るってことが少しずつできるようになっているので良かったです。(最優秀選手賞は)初めてだったのでただただ嬉しいです。(反省点は)スロースターターで1回戦の時に足が動かなかったりするのは団体戦でも個人戦でもいいことではないので最初からエンジン全開でやれるようになりたいと思います。(個人インカレは)総合選手権は2回戦で負けてしまったのでそれよりも上に、一番の目標はベスト4以上です。自分も含めた東日本の選手で西日本に負けないように上位を占めたいと思います」
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