日体大を下し開幕3連勝も立ち上がりに課題残す/関東大学リーグ戦

 課題を残す勝利となった。リーグ戦3戦目の相手は昨年リーグ5位の日体大。試合開始からチャンスを作るも生かし切れず、拮抗した展開が続いた。19分37秒にFW桂川涼(政経4=白樺学園)のゴールで均衡を破ると、第2ピリオド序盤には2点差にリードを広げた。ピリオド終了間際にディフェンスのクリアミスから失点するも、第3ピリオドでは開始31秒にFW府中祐也(商3=武修館)が追加点を挙げる。これを皮切りに明大らしい攻撃的なプレーを取り戻し、5-1と日体大を突き放した。

 流れを引き戻した。第2ピリオド終了間際に失点を喫し、嫌な流れのまま突入するかと思われた第3ピリオド。しかし、ピリオド間のミーティングで間中朗監督が「このままじゃ駄目。プレーが軽い」と実力差のある相手に軽率なプレーが目立っていたチームを一喝。すると、第3ピリオド開始31秒で待望の追加点が生まれた。左コーナーで桂川からパスを受け、ゴール裏を回り府中がゴールに押し込んだ。この得点がチームに勢いをもたらし、その後も得点を重ねこのピリオドだけで3得点。第2ピリオドまでに計40本のシュートを放つもわずか2得点と決定力を欠いたが、第3ピリオドでは13本のシュートで3点を決めるなど本来の実力を発揮した。
 立ち上がりに苦しんだ。序盤からカウンターで数的有利の状態を作り出し、優位に試合を進行。しかし、相手GK高橋(日体大)の好守に阻まれ、得点を挙げることができず。また守備でも失点には直結しなかったものの、ニュートラルゾーンでパスカットされる場面も目立った。間中監督は「精神的な部分でだめ」と気の緩みを指摘。チームとして大きな課題が露見した。

 「法大戦でこういう試合をしたらまずい」(間中監督)。次戦の対戦相手は春の関東大学選手権3位の法大で、今後は1部リーグ上位校との対戦が控えている。「1ピリの入りを大事にしないといけない」(大場大主将・政経4=苫小牧工)。リーグを戦い抜く上で立ち上がりの不安定さは必ず克服しなければならない課題だ。3年ぶりのリーグ制覇へ一つずつ勝ちを重ねていく。

[藤里陽]

試合後のコメント
間中監督

「うちの悪いところが出てしまいました。全部良くなかったです。(2ピリと3ピリの間にはどういった指摘を)強めに選手たちに言いましたが、今日の入りからして『日体大だから大丈夫』みたいな気持ちから問題です。ここ3試合とも全部駄目でした。(3ピリでターンオーバーするなど、力量の差からチームプレーが難しい相手)この3試合は個人のスキルにしても何にしてもうちの方が上回っているので、どうしてもこういう試合になってしまいます。最後に引き離せたから今回はよかったですが、チームとして言われていることは全然駄目です。(夏までを通してどう評価しているか)今年の特徴をまず伸ばそうと思って、攻撃力にもう少し厚みを掛けさせるチーム作りを目指しました。サマーカップでは、準決勝と決勝の2試合で15点も取れたので、できてきてはいると思います。でも、こういうリーグ戦は長いですし、コンディションや練習の時間帯が変わってくる難しさはあります。(やれていなかった氷上練習をしても満足いかない結果)精神的な部分で駄目ってことです。試合の前から『こういう風になる』ってスタッフ陣で話していて分かっていました。それがモロに出た印象です。(個人個人のコンディションは)練習もしているので、良くない中でそこそこはやってくれています。ただ長いリーグ戦でこういうのを早くなくさないとです。優勝できない時ときはこういうタイミングで勝てない時です。ただ、今年は力がついてきているのでそういうことはないと思います。(法大戦に向けて)法政戦にこういう試合をしたらまずいので、選手たちにそこを考えて試合をしてもらわないと難しい試合になることは分かっています。でも、できる選手たちなので大丈夫だと思います」

大場
「1ピリの入りが最近ずっと悪くて今回もそれが出てしまいました。3ピリに3点取れたのは大きいです。2ピリと3ピリの間に監督から『このままじゃ駄目。プレーが軽い』と言われました。FWだったらバックチェックをしていないですし、DFだったら下がり過ぎていたので、そういった部分を意識したら3ピリの始めに点が取れたんだと思います。僕からは技術面ではなか、ベンチが暗かったのでもう少し明るく明治らしくやろうと言いました。もっとチームが雰囲気良くやりたいんです。(2ピリまで20本に1点しか取れていなかった)それだけ打って2点しか取れていなかったことは課題です。もともと夏は少ないシュートで点を決められていたので、一本一本のシュートを練習から丁寧に打っていく必要があります。夏では大差で勝ってしまったので、そこで心に隙が生まれたたまま秋リーグに入ってきてしまったんだなって思っています。(この一週間はどのように調整を)みっちり練習はできていたんですけど、1ピリの入りが今回見たいに悪いと強いチームには勝てません。チームの雰囲気も悪くなってしまうので、もっと1ピリの入りを大事にすることを一人一人意識していかないといけません。1ピリから今日の3ピリのようなプレーができればもっと点も取れて楽しいホッケーができると思います。一週間の練習で100%でできるかが肝になってきます。セット間のコミュニケーションは不可欠ですが、チーム全体として上級生が下級生を引っ張っていき、下級生がそれについていく環境をつくっていかないといけません。(いまだ失点ゼロがない)常に失点ゼロは目標にしていますが、シャットアウトできるということは相手に隙も与えていないという試合展開なので、そういう試合を心掛けていきたいです。(相馬選手が復帰したが)シュートのポテンシャルもありますし、すごく信頼のできる選手で頼もしいので『やっとか』って気持ちです。自分ら二人が1セット目のDFなので、責任感や自信のあるプレーをしていかないといけません。(法大戦に向けて)中1日しかないので、今日の試合はいったん忘れて法大戦は新たな気持ちで臨めるようにコンディションを整えてやっていきたいです」

DF相馬秀人(法3=駒大苫小牧)
「全体的に動きも鈍くて、明治らしくなくて、結果的には勝ったんですけど、クロスゲームでいいゲームになってしまったので、今日は全然ダメでした。(第2ピリオドまでは接戦となったが)準備っていう部分から足りてなかったと思うので、それが立ち上がりに繋がったと思うので、準備不足です。(2、3ピリオド間にどういう話をしたか)監督から明治らしいプレーができていないっていうのは言われたんですけど、やるのは選手なのでそういう明治らしいプレーができていなかったと思います。(3ピリオドについて)やっと力が出せたかなと思ったので、そこが結果につながったと思います。(課題とされていた守備について)Dゾーンでの守りはまだまだなんですけど、今日はDゾーンからブレークアウトするときのDからのたま出しが前回よりかは早かったので、そこは改善されたんですけど、今日の失点もそうなんですけど、中の守りがまだまだなので、今度はそこをしっかり改善できたらなと思います。Dゾーンでマンツーマンで守るのかゾーンで守るのかセットごとで違うと思うんですけど、ディフェンス2人とセンターの3人のコミュニケーションがまだまだなので、そこをしっかりやりたいです。(今後に向けて)次からは油断していたら、負ける可能性も全然あるので、しっかり今回の反省を生かして、もう1回準備してしっかり1ピリの立ち上がりから、明治らしいホッケーをしていけば負ける相手ではないので、しっかりしていきたいです」