
リーグ開幕 昨年2位の東海大に競り勝ち白星スタート/関東大学1部リーグ戦
スターターは、吉川治耀(情コミ4=京北)、綱井勇介(文3=大阪学院)、須藤昂矢(営2=桐光学園)、植松義也(営1=桐光学園)、今川友哲(営3=大阪桐蔭)。
高い集中力が勝利を呼び込んだ。前半終了時は10点あったリードを2点差まで詰められ迎えた第4Q。相手に流れが傾きかけたが「最後まで集中していた」(齋藤)と引き締まったディフェンスで流れを渡さない。なかなか点差を離すことができない均衡状態が続いたが、残り40秒。それまで周りを生かすことに徹していた吉川が華麗なフローターシュートを決め、リードを3点に広げ試合の流れを引き戻す。後がない東海大はファウルゲームを仕掛けるが、明大はファウルにより与えられたフリースローを4本中3本沈め、6点差で勝利。つけ入るスキを見せなかった。
ルーキーがインサイドを支えた。1年生で唯一スターターとして出場した植松。U―24(24歳以下)日本代表・平岩玄(東海大)とのマッチアップに「楽しんでやれた」(植松)と序盤から積極的なプレーを見せ、今川と並ぶチーム最多タイの計8回のリバウンドを獲得した。第4Qでは同点に並ばれ、相手ベンチが追い上げムードに沸く中、豪快なブロックショットで会場をどよめかせた。今試合で高い貢献度を見せた植松に対し「1年生ながら計算できるプレイヤー」(濱西康一監督)と指揮官からも高評価。長いリーグ戦を通して成長する植松の姿に期待がかかる。
躍進が始まる。昨年は開幕8連敗と苦杯をなめた明大。しかし、今年は初戦からテーマとして掲げている強固なディフェンスからの速攻を体現し、最高のスタートを切った。次戦の相手は青学大。今回対戦した東海大と同じく体の大きな選手がそろう強敵だ。「挑戦者の気持ちで」(濱西監督)とチャレンジャー精神を胸に、二つ目の勝ち星を取りにいく。
[長沼遼太]
筑波大 | 東海大 | 白鴎大 | 専 大 | 早 大 | 青学大 | 拓 大 | 日 大 | 明 大 | 大東大 | 勝敗 | 順位 | |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
筑波大 | ―― | ―― | ―― | ●― | ―― | ●― | ○― | ○― | ―― | 2勝2敗 | 3 | |
東海大 | ―― | ―― | ○― | ―― | ○― | ○― | ―― | ●― | ―― | 3勝1敗 | 1 | |
白鴎大 | ―― | ―― | ―― | ●― | ―― | ●― | ○― | ○― | ―― | 2勝2敗 | 5 | |
専 大 | ―― | ●― | ―― | ―― | ○― | ○― | ―― | ―― | ●― | 2勝2敗 | 6 | |
早 大 | ○― | ―― | ○― | ●― | ―― | ―― | ―― | ―― | ○― | 3勝1敗 | 2 | |
青学大 | ―― | ●― | ―― | ―― | ―― | ―― | ○― | ●― | ○― | 2勝2敗 | 8 | |
拓 大 | ○― | ●― | ○― | ●― | ―― | ―― | ―― | ―― | ―― | 2勝2敗 | 4 | |
日 大 | ●― | ―― | ●― | ―― | ―― | ●― | ―― | ―― | ○― | 1勝3敗 | 9 | |
明 大 | ●― | ○― | ●― | ―― | ○― | ―― | ―― | ―― | ―― | 2勝2敗 | 7 | |
大東大 | ―― | ―― | ―― | ○― | ●― | ●― | ―― | ●― | ―― | 1勝3敗 | 10 | |
4戦目終了時点
|
節 | 日時 | 対戦相手 | 会場 | 結果 | |
---|---|---|---|---|---|
◆第93回関東大学バスケットボール1部リーグ戦日程表◆ | |||||
1 | 9/9(土)14:20~ | 対東海大1回戦 | 駒沢体育館 | ○明大67―61東海大 | |
2 | 9/10(日)11:00~ | 対青学大1回戦 | 駒沢体育館 | ○明大82―69青学大 | |
3 | 9/13(水)17:40~ | 対筑波大1回戦 | 駒沢屋内球技場 | 明大59―68筑波大○ | |
4 | 9/14(木)16:00~ | 対白鴎大1回戦 | 駒沢屋内球技場 | 明大74―86白鴎大○ | |
5 | 9/20(水)12:40~ | 対大東大1回戦 | 青学大相模原体育館 | 明大65―76大東大○ | |
6 | 9/23(土)11:00~ | 対日大1回戦 | 青学大相模原体育館 | ○明大87―80日大 | |
7 | 9/24(日)14:20~ | 対専大1回戦 | 青学大相模原体育館 | ○明大61―57専大 | |
8 | 9/30(土)11:00~ | 対早大1回戦 | つくばカピオ | ○明大69―64早大 | |
9 | 10/1(土)12:40~ | 対拓大1回戦 | つくばカピオ | 明大82―84拓大○ | |
10 | 10/7(日)14:20~ | 対東海大2回戦 | 横須賀アリーナ | ○明大79―74東海大 | |
11 | 10/8(土)11:00~ | 対青学大2回戦 | 横須賀アリーナ | 明大64―72青学大○ | |
12 | 10/9(日)17:40~ | 対筑波大2回戦 | 日体大世田谷体育館 | 明大83―92筑波大○ | |
13 | 10/14(土)17:40~ | 対白鴎大2回戦 | 白鴎大体育館 | 明大61―80白鴎大○ | |
14 | 10/15(日)13:20~ | 対早大2回戦 | 白鴎大体育館 | ○明大74―68早大 | |
15 | 10/21(土)17:10~ | 対日大2回戦 | 明大和泉体育館 | 明大―日大 | |
16 | 10/22(日)14:20~ | 対専大2回戦 | 東海大湘南体育館 | 明大―専大 | |
17 | 10/28(土)12:40~ | 対大東大2回戦 | 駒沢屋内球技場 | 明大―大東大 | |
18 | 10/29(日)11:40~ | 対拓大2回戦 | 駒沢屋内球技場 | 明大―拓大 |
試合後のコメント
濱西監督
「東海大に対してしっかり準備してきたことが発揮されました。拓実がいない中でのスタートでしたが、吉川は春先から1番練習させてきました。本来の自分のプレー、得点を取るというのがなかなかできなくなってしまい思い悩んだ時期もありましたが、1番だけでなく、拓実が出た時には2番と頼もしい選手になってくれました。(前半は)一番良かったのはディフェンス。相手のやってくることに対してしっかり対応できました。リバウンド、高さの点でミスマッチがあった部分もあるが、しっかり体を入れて取りに行けました。後半は負けていたが、前半はイーブンでいけて、ディフェンスの部分で対等に戦えました。(3Q)追い付かれた場面は、ちょっとディフェンスがゆるくなったし、向こうが強めてきて、自分たちは受けで回ってしまいました。オフェンスでは、シュートが落ちてる時間帯にリバウンドを取られ、ファーストブレークにつなげられてしまった。そこが詰められた原因。常に足を使って、絡まないと向こうのペースにつなげられてしまうということを話して、最後は修正して持ちこたえられたんじゃないかと思う。今川が途中ファウルトラブルに陥ってしまったところもあったが、宮本や義也がしっかりカバーできました。宮本がトップから離れてた時があり、義也をスタートで使ってきて、1年生ながら計算できるプレーヤーになりました。思いっ切りやってくれています。(青学)東海大と同じように身長的なアドバンテージが上で、自分たちは挑戦者。今日のように体を張ってディフェンスして、リバウンドを取っていきたいです」
齋藤
「相手のやってくることを封じれたのが大きいです。あっちが何やってくるかっていうのを把握しているだけで違います。基本的に東海大はモーションからのピック&ロールをしてくるので、それを簡単にもらわせないように、相手が欲しいポジションでもらわせないように意識しました。相手のほうが身長高いので、個人的な反省ですが、リバウンドはボックスアウトしてる時にガードに飛び込まれるっていうのがあったので修正していきたいです。相手は高さはありますが、オフェンス自体はピック&ロールがほとんどなので、対策してきたやり方で守れました。(植松)今日は外のシュートあまり入ってなかったが、積極的にディフェンス体を張ってくれて良かったです。(3Q)前半はこっちが準備してきた部分で守れたが、3Qは準備してなかったところ、今からまでやってなかったフォーメーションやスタンダードパッシングに対して、こっちはノーマルなディフェンスで守れてなかったです。しっかりとした1対1で守れてなかったのが詰められた原因だと思ってます。(詰められても勝ち切れた)最後まで集中してたのがすごく大きいです。途中ポンポンとやられる部分もあったが、リバウンド取るべきところで取れていました。こっちはしっかりリバウンドに絡んでいけたのが良かったです。(青学)まだしっかり対策はしてないが、プレスだったりゾーンが色々あるみたいなので、ガードとしてちゃんと準備して臨みたい」
吉川
「出だしが勝負かなと思っていて、拓実がいない間ずっとあのメンツでリバウンドとディフェンス頑張ろうって意識でやってきてその成果が出てよかったかなと思います。出だしだけ少し意識していました。開幕戦でみんな緊張してたと思うし『緊張する』って言ってるメンバーもいました。自分は4年目なのでみんなを落ち着かせる役でもあるし、スタートで出ているのでそこまで感じていませんでした。出だしがよかったのでそこで徐々に緊張が解けていったかなと思います。(東海大対策は)拓実が東海のフォーメーションをユニバーシアードで見ていたからそれを教えてくれました。(後半は)10点差で折り返して、ハーフでも『点差もっと離そう』って言ってたんですけど、相手が自分たちが対策してきたこと以外の新しいことをやってきてこっちが対応できなかったです。オフェンス面で個人技になってしまったので、もっとピック使って組み立てたらよかったかなと思います。(チームを離れていた齋藤との連携は)練習でも拓実の方から合わせてくれたし、ちょっと離れていたけど4年間一緒にやって来たのでその部分は全然問題ないです。(高さのある相手)相手の方が高いインサイドの人がボールを弾いて自分や拓実とかガード陣が拾うっていう形でやってました。(スチールの多さは)ガード陣は負けてないと思っています。そこで『もっとプレッシャーかけていこう』って話していたのでそこでスチールが生まれたのかなと思います。(課題は)こっちのフォーメーションが効かないっていうのと、パスが回らないときのオフェンスが一番の課題。(明日は)今日すごい盛り上がって終わったんですけど明日に向けて切り替えてディフェンスリバウンド意識していきたいです」
植松
「1年でスタメンで出させてもらってインサイドでリバウンドをとるっていうのが仕事なのでそこはできたと思います。緊張は特にありませんでした。(東海大対策は)ビデオ見てスカウティングしていたので大丈夫でした。(前半は)出だしは大事なのでそこはしっかり意識して足を動かすようにしていました。自分より体格も上の相手でも負けないように体張って頑張りました。(後半は)あんまり覚えてないですけど、流れが少し傾いたんですけど交代でいった人が繋いだりとかゴール下でファウルもらったりしていけました。でも、チーム全体でフリースローの確率が悪くてもっと丁寧にやっていきたいです。(第4Qは)拓実さんの存在は大きくて、拓実が中心になってチームひとつになれてフリースローだったりとかリバウンドで勝てたかなと思います。(走るバスケ)アップのときから体の調子が良くて体が軽くてやっぱり1試合通して疲労をためずにできたかなと思います。(交代は)長いリーグ戦の1戦目なので誰が調子いいのか探りながらなのでしょうがないです。(平岩とのマッチアップは)日本代表とか世界でもやっている人なので高校でもやったことがあってそこは意識していました。自分よりも大きい相手だったので試合中もやっていて楽しかったです。(課題は)セットプレーとかがあいまいな部分があったりとかするのでそこをもっと突き詰めていきたいです。(明日は)赤穂(青学大)とかがスタートで出てくると思うので、同じ1年として負けないようにしたいです。東海大に続いて青学大も体の強いインサイドがいるので今日と変わらず体張って守りたいです」
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