
男子400mフリーリレーで大会新 暫定1位と好発進/日本学生選手権
有言実行の大会記録更新
レース前の4人の心は一つだった。大会記録を更新するという目標を掲げ挑んだ400mフリーリレー決勝。1泳丸山徹(営4=春日部共栄)が2着と好スタートを切り松元克央(政経3=千葉商科大付)に引き継ぐと「先輩が1着で帰さないといけない」とすぐさま1位の中京大を抜き去りルーキー・溝畑樹蘭(政経1=報徳学園)に次を託す。1秒以上差のリードを受けた溝畑は「リードを広げることだけ」とその差をさらに3秒差に広げる活躍で吉田に後を託し、他大を引き付けぬ圧倒的な速さでそのままフィニッシュ。結果は3分17秒32の大会新記録をたたき出し優勝を果たした。「このメンバーの名前を残せて良かった」(松元)と4人は満面の笑みでインタビューに答えた。しかし「ここがゴールではない」(吉田)と最終日に同じメンバーで控える800mフリーリレーへの思いも強い。得点が2倍となるリレー種目で確実に優勝をものにし、明大の3連覇へ躍進する。
先輩の言葉を胸につかんだ初優勝
先輩の言葉が不安を自信に変えた。400m自由形に出場した吉田は好調ぶりを発揮し予選から3分53秒24と好タイムで決勝に進む。しかし決勝15分前、緊張と不安が襲った。「涙が出るほどだった」と平常心を保てない。そこに声をかけたのが4年先輩の2人だった。「お前が1番速いから大丈夫。笑顔で自信を持って泳いでこい」(川上真生・商4=筑陽学園、黒澤拓海・法4=日大豊山)。その言葉に救われた。昨年の同種目では予選敗退。4月に行われた日本選手権では調子が上がらず、納得とは程遠い結果に終わっていた。いつもは勝ちに焦り、自分のペースを乱してしまうが「本当に自信を持って泳げた」と終始集中力を保った。100mの地点で1位に浮上すると「約4分間は自分との闘いと思っていた」とわずか後ろにせまる後続との差を着々と離していく。最後は2位と約2秒差をつける3分49秒88と自己ベストを更新しフィニッシュ。吉田の拳からは渾身(こんしん)のガッツポーズが放たれた。
初日から圧倒的な強さを見せつけ男子は堂々の暫定1位スタートとなった。現在は140.5点で1位につけるも目標の400点を超えるためには個人種目での点数が必須となる。2日目には世界水泳を経験した松元が200m自由形で登場。また矢島は200mバタフライの悔しさを100mバタフライにぶつけ表彰台を目指す。個人、リレー種目ともに他大を圧倒する明大に期待がかかる。
[坂田和徳]
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