(6)【瓦版】2強撃破で再起
今年も大阪から王冠を持ち帰る。9月1日より開幕する総理大臣杯に明大は関東第7代表として、1回戦より出場する。初戦の相手は四国第2代表の松山大となる。昨年は2冠を成し遂げ大学ナンバーワンとして君臨。しかし、今年の前期は不調に終わっている。昨年、創部初の優勝を果たした今大会で連覇を物にし、王者のプライドを取り返す。
一つに
暗雲が立ち込めていた。「今年のチームは昨年よりも個人がしっかりと技術を持っている。だからこそ、迷いがあった」(木戸皓貴主将・文4=東福岡)。今年は天皇杯出場を逃し、前期リーグ戦は7位。今大会の予選に当たるアミノバイタルカップでは3回戦で順大に破れると、5~8位決定戦では2部所属の青学大にも敗戦。7位・8位決定戦へ進むことが決定した。7位以上が今大会に出場できるため、まさに崖っぷちの状況に。統一性のないプレーがチームの歯車を狂わせていた。
思いがつながった。「残りの試合はやるしかない。下を向かずに最後まで楽しもう」(木戸)。7・8位決定戦前日のミーティングでは左膝のケガで外れていた木戸がチームを鼓舞。主将の一言で結束したチームは同じ1部所属の駒大に対し、前半だけで12本のシュートを放ち圧倒。課題だった5本のCKも全て抑え、1―0で完封勝利を挙げた。「本当にチーム一丸となってつかんだ勝利だった」(柴戸海・政経4=市立船橋)。総理大臣杯に懸ける思いがチームを一つにし〝切符〟を手繰り寄せた。
得点力
狙うは優勝候補である筑波大と順大の2強崩しだ。前期リーグ戦とアミノバイタルカップでは2校が1、2位を独占した。特に、筑波大は天皇杯においてベスト16に進出し、大学としては8年ぶり2度目の快挙を達成している。勝ち進めば、順大とは準決勝で、筑波大とは決勝で対戦する見込みだ。
打ち破るカギは得点力だ。アミノバイタルカップでは1試合平均1得点と攻撃陣が鳴りを潜めていた。しかし、今大会では絶対的ストライカーの木戸が3カ月ぶりの実戦復帰を果たす。「本当に一戦一戦を勝っていければ見えてくる」(木戸)。一戦必勝で連覇を狙う。
◆ユニバより明治◆
母校より大切なものはない。8月8日より木戸が全体練習に合流し、約1カ月間の調整を終えた。一時は8月18~29日に台湾で行われたユニバーシアードの日本代表にも選出されていた。しかし「明治でベストパフォーマンスができるように調整したい」とユニバーシアード日本代表を断念し、明大に帯同することを選んだ。「やっぱり明治が一番なので」。チームを愛するが故の決断だった。
◆試合日程◆(※は予想) | |||||
---|---|---|---|---|---|
試合 | 日付 | 対戦校(代表) | 時間 | 会場 | |
1回戦 | 1日 | 松山大(四国2) | 15:30 | 西京極総合運動公園陸上競技場 | |
2回戦 | 4日 | 関西学大(関西2) | 18:00 | 西京極総合運動公園陸上競技場 | |
準々決勝 | 6日 | ※神大(関東3) | 15:30 | J-GREEN堺・メインフィールド | |
準決勝 | 8日 | ※順大(関東1) | 18:00 | ヤンマースタジアム長居 | |
決勝 | 10日 | ※筑波大(関東2) | 18:00 | ヤンマースタジアム長居 |
[記事・古賀章太郎 レイアウト・亀井笙子]
関連記事
RELATED ENTRIES