男子総合V3へ インカレ展望/日本学生選手権

2017.08.31
 王者の座は譲らない。9月1日から3日にかけ、大阪の東和薬品ラクタブドームにて行われる日本学生選手権(インカレ)。昨年、明治史上初の総合連覇を果たした男子が3連覇の偉業に挑む。また関東学生選手権からのスタートとなった女子は、少数精鋭でシード権奪還を目指す。部員全員の力を集結させ、大一番を迎える。

 黄金世代を引き継ぐ。絶対的エースとしてチームを率いた小日向一輝選手(平29商卒・現セントラルスポーツ)、平井健太選手(平29商卒・現セントラルスポーツ)らの卒業により戦力低下が懸念されたが、新たな主力選手に注目が寄せられる。100m、200m自由形に出場する松元克央(政経3=千葉商科大付)は、7月の世界選手権で日本代表に選出。リレー2種目では決勝へ進み、日本新記録に大きく貢献した。現在、両種目共に大学トップのタイムを持つが「油断はできない」(松元)。連戦の疲れがたまった中でも、足をすくわれないよう気を引き締め直す。また初のユニバーシアード出場を果たした仲家槙吾(政経3=八王子)は、1500m自由形で自己ベストを9秒更新する好調ぶり。インカレでは同種目で1年次に3位、昨年は2位と年々順位を上げているだけに優勝への活路は見えている。世界を経験した2人が連覇に拍車を掛ける。

 個人メドレー勢がカギを握る。近年、厚い選手層を誇る自由形が最大の得点源だが「今年強いのは個人メドレー」(佐野秀匡監督)。昨年のリベンジを誓う川上真生(商4=筑陽学園)に続き、3人の新戦力が加わった。2日目の200m個人メドレーには、インターハイ3連覇を成し遂げた溝畑樹蘭(政経1=報徳学園)が出場。ここ一番の勝負強さでメダル争いに絡み、スーパールーキーの名をものにする。さらに400m個人メドレーには優勝を狙う川上を筆頭に、日本選手権6位の村田翔(法1=淑徳巣鴨)、インターハイ5位の本庄智貴(商1=埼玉栄)がエントリー。「3人で決勝に残れる」(川上)と新たな得点源になることは間違いない。

 チーム全員で天皇杯をつかみ取る。今年は4年生11人中8人が寮生ということもあり「例年以上に一体感を感じている」(川上)。日本選手権3位の実績を持つ市川尊(政経4=八幡浜)や川﨑駿(商4=市立船橋)をはじめとした寮生に期待したい。また「男子が優勝しやすい空気を女子からもつくる」(細田梨乃・情コミ4=湘南工科大付)と女子選手はもちろん、サポート選手やマネージャーも三位一体。昨年の373.5点を超える400点獲得を目指し、他大学を大きく引き離す。3日間の激闘を制し、最後に笑うのは明治だ。

[綾部禎]