鈴木が敗退もインカレ覇者と善戦 蓮見は本戦初勝利を挙げる/関東学生選手権1日目

2017.08.21
 逆襲が始まる。関東学生選手権が開幕した。この日は男子シングルス1回戦が行われ、中村彰宏(理工3=筑陽高)、本城和貴(政経3=東山)、蓮見亮登(営1=東京学館浦安)の3選手が2回戦へと駒を進めた。敗れた鈴木悠暉(政経4=名経大市邨高)、市川雄大(営2=松商学園高)もシード選手相手に健闘し、順調なスタート切った。22日は立川で男子ダブルス1回戦が行われる。

 インカレ覇者を苦しめた。鈴木は先日行われた今年度インカレの覇者・島袋(早大)と対戦。インカレ全5試合で失ったセット0の男から、1セットを奪取してみせた。終始相手リードのまま第1セットを先取されるも、迎えた第2セットに本領発揮。鋭いサービスと正確なリターンで相手を崩し、ラリー戦では粘り強くプレー。「最後まで走ってあきらめなかった」ことで第2セットをもぎ取った。試合中に足をつったこともあり第3セットは圧倒されたが、強敵相手に好勝負を演じた。最後の個人戦シングルスを終え、残るは後日に控えるダブルスとリーグ戦のみ。今回の手応えを生かし、最上級生の意地を見せる。

 期待のルーキーが躍動した。大学入学後初の大会本戦出場となった蓮見。終始ペースを握り続けストレート勝ちを果たした。序盤にブレークを許したが、すぐさま気持ちを切り替え反撃を開始。持ち味の回り込みフォアハンドで流れをつかんだ。「気持ちは負けていなかった」と第2セットでは5ゲームあったジュースゲームの四つを獲得する勝負強さを見せ、長いラリーでも集中力を維持し続けた。目標だった本戦1回戦突破を果たし、次戦の相手は今年度インカレ準優勝の実力者・三好(早大)。「チャレンジャー精神を忘れずに自分のテニスをやり切りたい」。番狂わせを起こし、大学テニス界の超新星となる。

 雪辱を果たす。インカレは出場者全員が初戦敗退とふがいない成績だった明大男子勢。夏関直後にはリーグも控えている。まずは個人戦で結果を残し、団体戦への布石としたい。明日は3組がダブルスに出場。1組でも多く初戦を突破し、単複両方で上位入賞を目指す。

[渡部伊織]

試合後のコメント
鈴木

「(手応えは)インカレ優勝している相手にあれだけラリーとかしっかりできたのはよかったです。それを自信に変えてリーグに挑みたいです。島袋選手はインカレでセット落としてないんですよ。セット取ったの僕だけなので、島袋選手から唯一セットを取った男です(笑)。(率直な感想)足がつってなかったら、多分勝てたと思います。(相手は)強い相手でずっと主導権を握られる一方的な試合でしたが、最後まで走ってあきらめなかったのが良かったです。(悪かった点は)ボールが浅くなってしまうことがあって、それが相手にとって打ちやすいボールになってポイントを多く取られました。ニュートラルに深いボールを打ち続ければ、もっと良い試合ができたと思います。(チームとしてインカレの成績が振るわなかった)僕はインカレの予選に出て、決勝の相手が去年の春関でベスト16になるくらいの相手だったんですけど、6-4、5-2までいけたのに、その時も足がつって負けてしまいました。チームとして今年は良い成績を残していないですが、個人的には強い相手にも勝てる可能性があることが分かったインカレでした。そのおかげで今回も島袋からセットを取れたんだと思います。(ダブルスは)できることを頑張るだけです。(リーグは)ムードメーカーなのでしっかりシングルスとダブルスの2本取ってチームを勢いづけたいです。声出していきたいです」

蓮見
「攻めるところは攻める、守るところは守る、とメリハリをつけてやれたのでよかったです。試合はファーストセットの第1ゲームで相手にサーブキープされて、その直後に自分のサーブをブレイクされてしまいました。気持ちを切り替えて第3ゲームに相手のサーブをブレイクしてからは自分に流れがきました。そこからは自分から攻めることができました。(相手は)フォアハンドが中心でした。テンポが早くて、深いところにボールを打ってきました。厄介だと思ったのですが、試合後半からは相手のパックハンド側にボームを集めてフォアを打たせないようにしました。(よかった点は)コートの中に入ってフォアハンドでボールを叩きつけて打てたことです。(持ち味は)ボールを叩きつける回り込みフォアハンドと積極的かつ迫力のあるネットプレーです。(プレースタイルは)フォアハンドで強打をしてチャンスがあれば前に出てボレーをします。(注目して欲しいプレーは)回り込みフォアハンドとフォアハンドのカウンターです。(今回が本戦初出場)春関の予選は二次予選のファイナルで負けてしまいました。今回はどうしても本戦に出て有明の舞台で戦いたいと思っていました。大会本戦で1回戦を勝つことが目標でした。次は格上ですけど、チャレンジャー精神を忘れずにやり切りたいです。(相手が前に出てきたときは)僕はロブを打ちすぎてしまうときがあります。相手が前に詰めてきてたらロブを打って、下がっているときは強打をすることを意識しています。(第2セットは5個のジュースゲームのうち4つを取った)気持ちを切らさずにネガティブにならないできたことがよかったです。アドバンテージを取られても気持ちは負けていませんでした。(次戦は)インカレ準優勝の選手が相手ですが、しっかり自分のテニスをやり切ります。持ち味のフォアハンドを生かして戦い抜きます」