１年生が攻撃を牽引（けんいん）した。第２ピリオド序盤までに、２点を先行された明大。増田隆広（商１＝明大中野）のループシュートから反撃を開始する。「いかに速くカウンターを出せるか」（増田）と、早い攻守の切り替えからのカウンター攻撃が功を奏した。第３ピリオドにかけて、６連続で得点を挙げ、逆転に成功。一時は、６－２と４点差までリードを広げるなど、試合中盤の主導権を握った。増田はこの試合、チームの８得点のうち６得点を記録。得点源としての役割を果たした。
　ＧＫの好守がチームを救った。第４ピリオド開始早々、森本がこの試合３度目のパーソナルファールを取られ、試合から離脱。「キャプテンがいなくなるのは大きい」（明石将裕監督）と、チームの精神的支柱でもある森本が抜けたことで、劣勢に追い込まれた。しかし、再三カウンターで数的不利を作られながらも、ＧＫ松﨑を中心とした好守が光った。試合時間残り10秒の場面では、１対１のピンチを招きながらも松﨑がファインセーブ。「端には打てないと思った」（松﨑）。追い込まれながらも冷静な判断で虎の子の１点を守り抜いた。

　１部残留へ負けられない戦いだ。入替戦の相手は国武大。明大と同じく、パワープレー中での得点を武器とするチームだ。「もう１回気を引き締めて」（松﨑）。初勝利の勢いそのままに入替戦に臨む。

［藤里陽］

試合後のコメント
明石監督
「７位８位決定戦ということなので、もちろん元々の目標は６位だったのですが、本来の目標には届きませんでしたけれども、良かったかなと思います。ただ明日も入替戦があるので、ここで喜んでいても仕方がないと、明日勝って初めて１部７位という形になるので、今日勝ったことはもちろんですけど、明日に向けてまた気持ちを落ち着かせて臨みたいなと思います。（相手のカウンター攻撃を防げていたが）今日は非常に、松﨑が当たってくれたので、良かったかなと思います。彼の出来の良し悪しでチームが変わってくるので、そこのところは非常に良かったかなと思います。（増田が６得点を挙げたが）よく頑張ったなという感じです。こういう大舞台で６点取れるというのは、１年生ながらすごいなとは思いますけども、逆に言えばもっと上級生がガツガツいってもらわないといけないなと。これからまだまだ試合ありますので、上級生の奮起にも期待しています。（森本主将の永久退水について）キャプテンがいなくなるのは大きいので、チーム的には後輩が入ってくる流れになってしまうので、そこのところ精神的にどう支えていくか、最後の方だったので、攻めをいかに守るかところだけだったので、体の大きい選手を中心にパワーで抑えたって感じでした。（入替戦に向けて）明日の試合は１部残留しなければならないので、もちろん勝ちにいきます。１部と２部の差っていうものもありますし、全力で頑張って勝ちたいなと思います」

森本
「素直に勝ててうれしいです。一番大事な試合だったので、ある意味すごくうれしいです。（勝因はどういったところか）広いプールに対応して、しっかり泳いだというところとオフェンスがしっかり攻められたところです。（自身は第４ピリオドで永久退水してしまったが）少し納得していない部分もあるのですけれども、ゲームメイクというかチームとして勝っている状況だったので、そういう笛になるのは仕方がなくて、笛は絶対なのでそういった点はまだまだ反省すべき点かなと思います。（第４ピリオドを振り返って）危ない部分もあって、攻められたというのはありましたが、後輩のみんなが泳いでしっかり守ってくれて、頑張ってくれたので、勝利に結び付いたなと思います。（明日の入替戦に向けて）まだ１部残留が決まった訳ではないので、最後の最後集中して、自分たちのやれるべきことをすべて出し切って１部に残りたいと思います」

松﨑
「リーグ戦で１回負けていて、自分のミスで負けてしまったような試合だったので、今日は絶対に勝とうと思って試合に臨みました。（試合を通してカウンターを防げていたが）相手のポイントゲッターに打たせないことをチームのミーティングで話していて、打たせてはいけない人間に打たせなかったのが、このような結果になった要因だと思います。（森本の永久退水の影響）普段出ていない選手が出てきたので、キャプテンの森本先輩が出られなかったことで、チーム全員で声を出して、守ろうという意識を持って、やっていきました。（最終盤で危ないシーンがあったが）数的不利で真ん中で打たれることはあったのですけれども、相手の方もプレッシャーがあったと思うので、端には打てないと思ったので、手を広げて自分の近場で止めました。（明日の入替戦に向けて）今日勝ったことは非常に嬉しいことですが、まだ残留が決まったわけではないので、もう１回気を引き締めて、明日の試合に臨みたいと思います」

増田
「チームとして勝てたということが一番大きいので、うれしいですね。（今日は６得点を挙げたが相手のマークやプレスはどうか）これまで試合をしてきて、マークは強かったんですけども、自分なりにいい攻めはできたと思います。（自身の第３ピリオドを振り返って）チームのモットーが守ってカウンターだったので、という部分では出せていたので、それが点につながったのかなと思います。（現在新人の得点ランキングで２位につけているが）最初は意識はしていなかったのですが、取れたらいいなくらいには意識はしています。（明日の入替戦に向けて）今日みたいな試合を意識して、気を抜かず明日も勝って１部に残留できたらなと思います」