龍崎が21歳以下シングルスで準V 森薗・大島組は4強/ライオンジャパンオープン

2017.06.17
 ITTF(国際卓球連盟)主催のワールドツアーの一戦である今大会。21歳以下の男子シングルスで龍崎東寅(商1=帝京)が快進撃を見せ、準優勝を果たした。男子シングルスでも格上選手を破り決勝トーナメントに駒を進め、大会を通じて見せ場をつくった。一方、世界選手権銀メダリストの森薗政崇主将(政経4=青森山田)・大島祐哉(木下グループ)組は準決勝で丹羽孝希選手(平29政経卒=現スヴェンソン)・吉村真晴(名古屋ダイハツ)組との日本勢対決に1―3で敗れ、ベスト4に終わった。

[21歳以下男子シングルス] 
 悔しい準優勝だ。21歳以下男子シングルスで決勝まで順調に駒を進めた龍崎の相手はリム(韓国)。互いに1ゲームずつ取り合い迎えた第3ゲーム。6―2とリードを広げるも小さいミスが引き金となり8連続得点を許す。第3ゲームを落としゲームカウント1―2。流れを奪われると好調だったフォアハンドを相手に打たれるなど決め切れない状況が続き、反撃のペースがつかめない。苦しい展開を切り抜けられず、そのまま第4ゲームを取られ表彰台の頂点まであと一歩及ばなかった。「連続失点から気持ちを切り替えてプレーできるかが課題」(髙山幸信監督)。精神面の強化が今後のカギとなる。
 存在感は示した。シングルスでは1回戦敗退となったが、21歳以下男子シングルスで今までの最高成績のベスト8を上回る準優勝という結果を残し確実な進化を見せた龍崎。シングルスでも1回戦敗退ながら、予選トーナメントは勝ち抜いた。「いいプレーも随所にあった」(髙山監督)と世界に通用するプレーも見せ、格上選手に勝利し勝ち進んだことは自信につながった。しかし正直な気持ちは「優勝したかった」(龍崎)。この悔しさを力に変え、さらなる成長を誓う。

 [男子ダブルス]
 凱旋(がいせん)Vとはならなかった。世界選手権後初の大会となった森薗・大島組。1,2回戦をストレートで勝ち上がり、迎えた準決勝の相手はともにリオデジャネイロ五輪代表の丹羽・吉村組。世界選手権でも銅メダルを獲得している実力者コンビだ。「五分五分の勝負」(森薗)と実力は拮抗(きっこう)していた。第1ゲームは激しい打ち合いとなるが、なかなかペースを握れない。「打球点が下がってしまった」(大島)。アグレッシブな攻撃を見せる相手の勢いに押され、第1、第2ゲームを連続で落とす。第3ゲームは得意の前陣での攻撃が光り11―7で取るが、第4ゲームに入ると再び相手のペースへ。2―7から6連取する意地も見せたが、9―11で力尽きた。「相手に余裕が出て、僕らが苦しくなった」(森薗)。主導権を握られたことで思ったようなプレーができず、心理的に優位に立たれたことがすべてだった。世界選手権銀の実力をもってしても、簡単には勝ち上がれない、日本男子勢の層の厚さを痛感する結果に終わった。

 復権へ運命の1カ月が始まる。春季リーグでは4位と低迷した明大。2年連続のグランドスラムは夢となったが、巻き返しへ向けてまずは今月28日から行われる関東学生選手権に挑む。2014年以来の単複制覇を果たし、来月北海道で行われる団体インカレへ弾みをつけたい。王者の逆襲はこれからだ。

[花岡桃・加藤真人]