日大に敗北 リーグ最終戦を黒星で終える/春季関東大学1部リーグ戦

2017.05.23
日大に敗北 リーグ最終戦を黒星で終える/春季関東大学1部リーグ戦
 最終戦を白星で飾ることができなかった。相手は今年度春季リーグでベストスコアラー賞を獲得した郡浩也を擁する日大。第1セット、サーブミスなどが重なり終始リードを許す。相手のマッチポイントからは粘りを見せジュースに持ち込むものの、競り負け28─30で献上。さらに第2セットもセッターのトスとスパイカーの攻撃がかみ合わないなど、リズムをつかめず落としてしまう。後がない第3セット、米山結人(文2=大商大)の強烈なスパイクから攻撃の主導権をつかみこのセットを奪取。しかし最後まで相手のサイドを抑えきれなかった。第4セットは22─25で奪われ、セットカウント1─3で敗北した。

<スターティングメンバー>(ローテーション)
S上林直澄(法1=東亜学園)、WS加藤寛樹主将(政経4=創造学園)、MB松田海飛(文1=愛工大名電)、WS米山、WS飯田翔流(政経3=聖隷クリストファー)、MB矢澤宗之(政経3=創造学園)、Li小川智大(政経3=川崎橘)

 接戦をものにできなかった。第1セット、序盤はたがいに1点を追う展開に。しかし中盤、相手サイドの攻撃に対してブロックが機能せず、一挙5連続得点を許してしまう。米山のサーブから相手を崩し3連続得点。マッチポイントの土壇場で同点に追いついた。ジュースに入ってからは1点1点緊張感のある攻防が続いたが、最後は郡(日大)のパイプ攻撃がコートに突き刺さり28-30でこのセットを落とした。
 詰めの甘さが出た。第2セット序盤、米山を中心に攻撃を組み立てていく。それに呼応するかのようにブロックも機能し、矢澤が相手攻撃をシャットアウトし加点。しかし、タイムアウトが明けると同時に4連続失点。「気持ちが緩んでしまった」(松田)。完全に勢いづいた日大のサイド攻撃に翻弄され20─25と連続してセットを奪われた。
 意地を見せた。2セットを奪われ後がなくなった明大。ここでセッターを上林から鈴木浩大(政経2=山形中央)に変える。14─14の場面で加藤がレフトから強烈なスパイクを叩き込むと、米山のライト攻撃、松田のセンター攻撃、と攻撃にリズムが生まれた。さらに長いラリーを制し先に20点台に乗ると、流れは完全に明大のものに。25─19でこのセットを奪取した。
 最後まで決定力を欠いた。4セット目序盤、今日絶好調だった米山がブロックに阻まれる。「米山に頼りすぎた」(頼金)と、ミスが重なる中突破口が見いだせず、ズルズルと失点を重ねていく。3セット目の勢いは完全に沈黙し、最後は加藤のサーブミス。22-25で最終セットを終え、1─3で敗北。最終戦を白星で飾ることができなかった。
 課題が山積だ。結果は12校中8位。昨年の5位から順位を落とした。選手が口々に語るのは勝負所でのミスだ。リーグを通して、あと1点という場面で取り切れず勝利を手にできない場面が多く見受けられた。また防御面でも課題が残る。レシーブ、ブロックの場所取り、精度などを今一度再確認していくことが必須となる。
 6月下旬には東日本インカレが開催される。リーグ戦とは違いトーナメント形式のこの大会では、1度のミスで次への扉が閉ざされてしまう。あと残り1か月、「ひとりひとり意識を持った練習」(小川)を積んでいくことが絶対不可欠となる。加藤主将は、事前取材の際春季リーグは「東日本を取るための通過点」と語った。このリーグ戦での収穫を糧に、東日本の頂点を目指す。

[島田雄貴]

選手コメント
加藤

「(今日全体を振り返って)1セット目取れなかったのがだめでした。あそこは結構勝敗の分かれ目だったなと思います。そこでちょっと僕が決められなかったです。決めてたらあのセットは取れていたと思います。課題としては20点目以降ですね。今回は。そっからが悪いです。(とれたセットは)ブロックが良かったと思います。ブロックが相手の郡(日大)を止められていたんで、4セット目も対応できていたんですけど、こっちがなんか変に焦ってしまいました。3セット目も相手も苦しい展開だったというか、追いつめられたかなとは思うんですけど、そこで勝てないというのはチームとしての課題です。相手スパイカーに対しては、ブロック飛んでタッチ取ってという感じだったんですけど、郡だけでなく11番とかもっと止められたかなと思いました。けれど弾いちゃって、やっぱり練習不足かなと思いましたね。(自身の調子は)悪くなかったです。もっとトスを要求して打つことができたらよかったなと思います。(リーグを終えての感想)自分たちの勝ちパターンっていうのを確立できてなかったので、春リーグだからある程度はしょうがないっていうか、まあ目を瞑るところかなとも思うんですけど、そのできないプレーに対してこの結果で納得せずに、1人1人変えれるところを変えていかなければならないと思います。(収穫は)去年はAチーム、Bチームというように分けていたんですけど、今年は層が厚いんで全員がいいモチベーションというか良いコンディションで臨んでくれています。そう分かったところが自分にとっては収穫だと思います。例えばライトだったら米山と池田とか、タイプが全く違うけど二人ともいい選手なので、どっちがAチームとかも決めないですし、相手に合わせて変えていけるっていうのは春リーグ通して強みになりました。(改善点、課題は)一本一本の精度だったり、雑にやっているプレーが多いんで、やっぱりそういうここ一本丁寧にやらなければいけないって時に結局失点してしまうっていう、一人一人の意識は改善していくべきだと思います。(東日本インカレに向けて)ブロックとコンビの強化です。技術面で強化できるような練習を提供できるようにしていきたいです。あとはまあ一人ひとりがどれくらい意識してくれるかだと思っています」

頼金
「結果には満足できていないです。順位もそうですし、内容もリーグを通して自分たちがやりたかったことが何一つできませんでした。体調管理もできず、二日間寝込んでいました。コートの中の雰囲気はいつも通りでしたが、少し米山に頼りすぎてしまっていたので、レフトとセンターで決められれば米山が楽になったと思います。足りないものはレシーブの対応力とブロックの対応力。試合の中でもっと臨機応変にプレーしていく力が必要だと思います。今年に入ってブロックに力を入れてやってきて、これから成長できる見込みはあると思います。東日本インカレまでに攻撃力を上げて、守備も強化しながらバランスの良いチームをつくっていきます」

矢澤
「素直に悔しいです。日立明の定期戦で負けた相手ですし、最終戦ということもあって負けたくないという気持ちは他のチームより強かったです。そこでしっかり自分のプレーを出して東日本につなげられたらと思っていたのですが、1セット目と2セット目でセンターが機能せず、サイド頼りになり勝ち切れませんでした。負けたことも悔しいですけど、自分がセンターとしてもっとスパイクを決められれば勝てたのではないかと、悔いが残ってしまいます。日立明の時はこっちのメンバーも欠けていたというのもありますが、相手のクイックに対して押されてしまったので、クイックをマークしました。クイックをマークしたところでサイドスパイカーに決められてしまい的を絞れなくなってブロックが機能しなかったです。3、4セット目になってからは後ろがレシーブを拾ってくれたのもあって、ブロックもちらほら機能していました。競った試合の中で勝ち切れなかった要因は、勝負所でミスを出してしまうところ。あとは勢いに乗り出したところで抜けてしまう自分たちの技術力の無さ、精神面の弱さ。春を通して、久しぶりのレギュラー出場で思うところはあったのですが、上級生としてチームを引っ張っていかなきゃいけないというところが薄っすら見えてきました。そこは収穫だったのだと思います。東日本インカレまでに、自分が中心となってブロック、レシーブを強化してブレークが取れるチーム作りをしていきたい」

小川
「結果には満足していないです。もう少し高い順位を狙えると思っていました。自分たちがやってきたレシーブ練習が発揮できず、レシーブが上がっていませんでした。ブロックは課題なので東日本インカレまでには完成させたいと思います。今日も後ろから見ていて相手のスパイクに対応できていなかったです。1、2セットより3セット目のほうが雰囲気は上がったと思いますが、すごく良くなったというわけではありませんでした。足りないのはセンターレシーブの精度、レシーブの場所取り、ブロック。ブロックはトスを見て張ってほしいです。プレー中もコミュニケーションを取っていたのですが、あまり変化がなかったです。春リーグを終えて雰囲気だけは成長しました。負けていても落ち込むことなく、プレーできるようになりました。反面、試合に慣れすぎて引き締まっていない時もあったのでそれは考えていかなければいけないです。東日本インカレまでにはそこも含めて、ブロック、レシーブ、セッターの精度を上げていきたいです。一人一人意識を持って考えて練習をしていきたいです」

米山
「(個人の調子)序盤は良かったと思います。けれど結局4セット目の最後決めきれなかったので全て台無しになってしまいました。3セット目は決めていこうと思っていてそれがうまく行きました。しかし4セット目の最初で止められてから決めに行こう決めに行こうと思って力が入ってしまいミスとかに繋がってしまいました。そこから自分に上がってくる本数は減ったのですが自分は上げてほしいと思っていました。けれどたまに上がってきたのも力が入ってしまいミスしてしまったので、どうしても決めようとしすぎたかと思います。そこが自分の課題ですね。(チーム全体の調子)東日本に繋がる課題も見つかったのでそこを改善していき優勝できたらと思います。(リーグを個人で振り返って)春リーグの中盤から出て基本的には思っていたとおりにいけたので良かったと思います。(春リーグをチームで振り返って)前半戦は勝てなかったのですが後半戦になるにつれてどんどん良くなっていったのでこれを東日本に繋げて行ければと思います。(東日本での課題)ブロックと、スパイクでミスが出たあとのスパイクです。気持ちを切り替えれるようになる事が一番の課題です」

松田
「(個人の調子)結構セッターと合っていたので良かったと思います。ですがもう少しトスがあっても良いと思います。というのも今日はよく決まっていたので、決まっているうちはもっと使っていったほうが相手も嫌がるかと思います。(セッターの交代について)後半の鈴木さんの方がやりやすかったです。Aパスで返らなかった時もいくつか決まっていたのでそこは良かったと思います。(ブロックについて)上から抜かれるのはしょうがないのですが見られて間を抜かれたりだとかそういう細かい所をちゃんとやれれば良かったかと思います。(チーム全体の調子)ここで欲しい、という場面でミスが出てしまいました。相手チームの2番、11番は結構大事な場面で決めていたのでそこがチームの差だと思います。そこをもっと詰めていけばより強いチームになれると思います。(リーグを個人で振り返って)序盤はクイックが全く合わなくて攻撃面で貢献できなかったのですが後半では合ってきたので良かったです。(リーグをチームで振り返って)タイム明けに点を連続で取られることがあって、せっかくのリードもそこで追いつかれてしまう、追い抜かれてしまう、という展開が、今日も含めて多かったと思います。やはりそこは気持ち的な面も大きく関係していて、緩んでしまった所でいらないミスを出してしまいそこからズルズルとミスをしてしまうというのがありました(東関東への課題)やはり切り替えという部分だと思います。他には決めきるところで決めきるだったり、ブロックの細かいところであったりとか。サイドもセンターも様々なところで課題が見つかっていると思うのでそこを東日本までに詰めていきたいです」