
米山爆発!相手の猛追振り切り 4勝目を挙げる/春季関東大学1部リーグ戦
<スターティングメンバ―>(ローテーション)
S上林直澄(法1=東亜学園)、WS加藤寛樹主将(政経4=創造学園)、MB松田海飛(文1=愛工大名電)、WS米山、WS頼金大夢(法4=東福岡)、MB矢澤宗之(政経3=創造学園)、Li小川智大(政経3=川崎橘)
ライトからの攻撃が光った。「練習の時に米山さんが結構打てていたので使っていこうとした」(上林)。その言葉通り、試合序盤から明大は米山のライト攻撃を中心に攻撃を展開する。この戦術が奏功し、25―17で第1セットを先取する。2セット目にはこれまで上手く使えていなかったセンター線の攻撃も機能し始める。センターをおとりにした加藤のパイプ攻撃も決まるなど、相手を終始圧倒した。第2セットも25―17で奪い、勝利に大きく近づく。
苦しい第3セットが待っていた。「気が抜けてしまった」(加藤)とセット序盤から相手に得点を許す場面が増える。3連続失点で10-13とされると一気に流れが相手に傾いた。加藤に代えて川村を投入し一時は逆転するも、最後までサイドからの攻撃を防ぐことはできなかった。23―25で、この試合初めてセットを奪われてしまう。
途中出場の4年生が試合を決めた。嫌な流れで迎えた第4セット。このセットも序盤は相手のペースで試合が進む。その悪い流れを断ち切ったのは川村だった。7-11とリードされた局面、川村が2連続得点で流れを引き寄せる。するとそこから完全に明大は息を吹き返した。相手のサーブミスから4連続得点で逆転。その後も、明大は疲れ知らずの米山と川村を軸に得点を重ね、25―19と大差でこのセットを獲得した。セットカウント3-1でリーグ戦4勝目を勝ち取った。
サイド陣の層の厚さを改めて証明した。米山はこの試合チームトップとなる24得点。一人でチームの総得点の約4分の1挙げる大活躍を見せた。川村も途中出場ながら存在感を発揮した。そして課題だったセンター線も改善の兆しを見せつつある。「コンビを意識したい」(加藤)。明大伝統のコンビバレーの復活に期待が懸かる。
リーグ戦最終戦となる次戦の相手は日大。2季連続でベストスコアラー賞に輝いているエースの郡(日大)には要注意だ。「日立明定期戦で負けているので、負けないように頑張る」(川村)。負け越しは決まっているが、最終戦も勝利で飾りいい形で勝負の東日本インカレに突入してみせる。
[大西健太]
試合後のコメント
加藤
「(調子)全然駄目でした。(チームの雰囲気)1、2セット目はある程度集中して、3セット目は守りに入って少し気が抜けてしまって、そこでいつもの悪いリズムになってしまったのですが、今日は川村がそれを立て直してくれて良かったです。(チームの雰囲気が悪くなった時に)余裕がある選手がいたので、3選手中心にやっていれば、自然と流れがこっちにくると思って、それが4セット目に上手くはまって、結果につながったと思います。(川村さんと代わった意図)僕が先走ってしまって、落ち着けるということで、川村と代わったので、それが上手くはまりました。(最終戦に向けて)ギリギリで勝っている部分が多いので、東日本につながるようにしっかり形になるように試合に臨みたいです。(理想の形)サイドアウトを楽に取れて、相手に負けないチームという印象をつけたいです。サイドアウトやサーブレシーブはトップクラスあると思うので、コンビ力を意識していきたいです。(コンビ)センター線を使っていきたいです。」
頼金
「(調子)コンディションは悪かったです。(スパイクの決定数が多く、心がけたこと)特にはないです。相手のスキもあったので、決めなければいけないところだったので、頑張りました。(キャッチについて)際どいボールは全部小川に任せて、ミスをしても自分自身はそんなに気にしないので、考えたりすることもないので、返球が上手く返ればラッキーぐらいの気持ちでやっています。(3セット目について)途中で川村が入って、多少流れもこっちに傾きかけたんですけど、そこでもう一押し声をかけられたと思います。(最終戦意気込み)いつも通りのプレーをしていきたいです。」
川村
「試合にはいきなり出ることになりました。心の準備はできていませんでした。(加藤からも)特になにも指示はありませんでした。タイムがかかっていきなり代わりました。入って一発目のジャンプサーブのスーパーレシーブが効きました。調子は良かったです。熱盛(テレビ朝日、報道ステーションの野球コーナーにおけるファインプレー特集のこと)という感じです。(3セット目を嫌な形で落としたがどのように4セット目に臨んだのか)向かっていく気持ちで臨みました。(ブロックを利用して点を取っていたが)たまたまです。打ったら当たっていました。(日大戦に向けて)日立明定期戦で負けているので、負けないように頑張ります」
米山
「(今日全体を振り返って)雰囲気は良かったんじゃないかなあと思います。昨日負けたんですけど、そこを切り替えてやることができました。(昨日の敗戦を経てチーム内で話し合ったこと)相手にリードされた時の雰囲気というか、落ちた時に連続失点したんで、思いっきり声出して攻める気持ちを持っていこうという風になりました。(3セット目を落とした理由)3セット目は自分が凄いつかまってしまいました。力が入って、決めよう決めようとしすぎたんで、1セット目2セット目の、力を抜いた感じというか、気負わず打っていこうかなと思いました。それで4セット目は持ち直せました。(今日の調子は)悪くなかったと思います。(絶好調ではないのか)いえ、まだ全然3割くらいです。来週はマックスで行きます。(今年の春リーグで果たした役割は)決定打です。スパイク決めて、とにかく得点するポジションなんで、とにかく点数を取っていこうと頑張りました。(来週最終戦だが)向こう(日大)もムードいいんで、それ以上に僕たちも雰囲気を上げて思いっきりやりたいと思います」
矢澤
「(チーム全体の調子)昨日の失敗もあり、今日は1、2セット目の入りは良かったのではないかと思います。(昨日からの改善)昨日の試合は相手がまだ今リーグで一勝もできていない相手とあり、そこに自分たちも少し油断してしまい相手の勢いに受け身になってしまいました。今日はそこを改善できたと思います。(個人の調子)いつも通り良くなかったです。(3セット目について)自分がダイレクトを決め切れずそこから崩れてしまったと思います。しっかりと自分の仕事をするローテーションというのは前衛3つしかないと思うのでそこを集中してチームのためになるべきでした。(4セット目について)3セット目の出だしが悪くとられてしまったのでそこを意識して入りました。相手のミスなどもたまたま重なり4セット目を取ることができたのですが、自分たちのバレーとしてはレベルが低いと感じました。(最終試合に向けて)前試合も今試合も試合内容に満足できていません。次は東日本インカレにもつながる大事な一戦だと思うので負けた借りもしっかり返せるように、今週一週間しっかり使って試合に臨みたいと思います」
上林
「(調子)個人の調子は悪かったです。ですが昨日勝たなきゃいけない試合を落してしまい、チームの空気も下向きになっていたところを何とか建て直せたのは良かったと思います。
チーム全体でみると昨日に比べてよかったと思います。(米山に球を集めたことについて)試合前のスパイク練習の時に米山さんが結構打てていたのでそれを見て今日は使っていこうと思いました。実際試合でもうまくはまってくれたので良かったと思います。(センターとのかみ合い)基本的にはよくないのですが、昨日全くというほど合わなかったのでそれに比べたらよかったと思います。(3セット目について)あのまま3セットで終わらせたかったのですが、単調な攻撃に頼ってしまい相手もそれに対応してきました。そこに自分たちが合わせられなかったので落としてしまいました。4セット目にはもう一度対応しなおせたのでよかったです。(中央学大への対策)相手にしっかりと打ち切ってくるエースがいたので、それを乗せると、面倒くさいのでそいつをつぶそうとサーブやスパイクでしっかりと突くことを意識しました。それはチーム全体で話し合い意識した点でもあります。(最終試合に向けての意気込み)勝ちます」
松田
「(今日全体を振り返って)1、2セット目は相手も崩れていたのもあって結構いい感じでいけました。でも3セット目で気が緩んだというか、雰囲気もずっと緩んだままで行ってしまって落としたなと思います。(4セット目持ち直したが)川村さんが入ってきて、流れが変わったかなと。3セット目は取られたけど、まだこっちが有利だから、ここから自分たちが仕掛けていこうってなっていたので、そこで巻き返しが図れたかなと思います。(今日のブロックは)一応止められてはいたんですけど、間を抜かれたり、特に終盤とかは勝っている場面でもミスがあったのでそこは改善したいです。(相手スパイカーは)昨日に比べたら全然脅威ではなかったです。意識はしていましたが、向こうのセッターがそんなにうまくなかったので、警戒という感じではなかったです。(クイックは)大事な場面でミスは減らせたほうかなと思います。(下級生ながらリーグを通して多く出場したが)その日によって調子がバラバラでした。そんな中で戦っていくのは難しいなと感じました。(来週に向けて)サーブで攻めて少しでも攻撃のチャンスを作っていきたいです」
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