日体大に敗れ3連敗/関東学生春季1部リーグ戦

2017.05.05
 開幕3連勝から一転、3連敗を喫した。連敗脱出を望み挑んだ日体大戦。開始早々に門間優次郎(法3=法政二)が先制で得点を連取。ここで勢いに乗りたかったが、 点差を離し切れず12―11で前半を折り返した。後半は入りで出遅れ一気に6点を離される。終盤門間の4連続得点などで1点差まで詰め寄ったが、結局逆転できず。23―26で敗北した。

 最後の最後まで詰めが甘かった。12―11の1点リードで迎えた後半は「受け身になっていて、足が全然動かなくて」(加藤良典監督)と、速攻を得意とする日体大にディフェンスが対応できず。オフェンスも凡ミスが続き、6点差を付けられた。前原大輝(商2=横浜創学館)の好セーブや門間の連続得点で一時は1点差まで追い上げたが要所での凡ミスが減らず、もう1点を返せない。残り1分で相手選手が2分間退場となったが、そのチャンスも生かせず。最後は23―26と3点差をつけられ試合を終えた。

 練習への意識改革が不可欠だ。昨年のインカレで敗れた宿敵・国士大を破り、3連勝でスタートしたこのリーグ。「ディフェンスも良くなってチームも良い雰囲気」(加藤良典監督)と手応えを感じていた。しかしそこから調子は右肩下がり。初黒星を喫した早大戦で課題として挙げられた〝練習中の実戦意識〟も、短い試合間隔の中で修正することができず「まだ全然足りてない」と加藤監督。集中を欠いた練習を重ねてきたチームは、どうしても要所で取り繕えない。何度もミスが出る。「練習の中での意識を変えていくしかない」(加藤監督)。残り3試合。修正は急務だ。

 4連敗を喫するわけにはいかない。次戦の対戦相手である現在首位の日大は、巧みなディフェンスを武器に持つ。オフェンス、ディフェンス共に対策は必要だが、カギは「どれだけ自分たちのハンドボールができるか」(門間)。本来の力を発揮し、負の連鎖を断ち切りたい。

[日野空斗]

試合後のコメント
加藤監督

「日体大はとにかく走って点取ることを徹底してくるチームなので、それに対して自分たちがミスだったりシュートした後にしっかりバックチェックして守ることを徹底させました。前半はそれができたんですけど、後半の要所要所で自分たちがシュートミスだったりパスミスをして、速攻で点を取られてしまいました。後半は自分たちがやろうとしてたことができなかった感じです。(前半入り)前半はディフェンスもある程度機能していて、キーパーも当たって、速攻でも点を取れていていいリズムでした。でも決めるべきところで決められなくて、相手に流れがいってしまいました。二つ三つ離せるところで離せなくて。ここまで負けてる試合も全部こっちまで手繰り寄せて手繰り寄せて、最後のシュートミスで向こうに流れがいってしまう。(キーパー)今日は前原がすごくノーマークも止めていたんですけど、オフェンスが点を取れないとこっちに流れはこないので。それは練習でいかに実戦を意識して、ミスに厳しくできるか、練習の中での意識を変えていくしかないと思います。それは選手もわかってると思います。(前半1点リード)本当はもっと離せたし、3点、4点差くらいできる内容だったんですけど。(後半)後半は立ち上がりは受け身になっていて、足が全然動かなくて、そこに走り込まれて打たれました。(6点差)広げられてたんですけど、前原がよく止めてくれたので、速攻からもう一回点を取れたのはよかったと思います。でもやっぱり相手も走ってくるから、逆転するのはなかなか厳しかったです。(チーム)今完全に勝ち癖がなくて、追い付いたところで追い越せない。そこでもう少しディフェンスで踏んばれれば。もっとポスト使ったプレーをすれば攻撃の幅も増えるし、相手も守りづらくなると思うので、来週少し確認して。(勝ち切れない原因)普段の練習。実戦への意識がまだ全然足りてない。(3連敗)最初3連勝して、徐々にディフェンスも良くなってチームも良い雰囲気でした。でも一つなにか大事な場面でのシュートミス、パスミスをきっかけにずるずるいってしまっている。一人一人の精度を高めていかないといけないのかなと思います。(次戦の日大)日大は変速で高めに出てくるので、宮崎、崇雅(松本)あたりが崩せればいいかなと思います。あと山崎(大輔)が運動量のあるディフェンスで頑張ってて、そこは日大戦でも絶対重要になってくると思います。練習試合で何回もやってる相手なので、しっかりやること確認して。前を向いてやるしかないので、まずは日大からあと残り3試合勝てるようにしたいです」

門間
「(日体大対策)相手は走るハンドボールをしてくるチームなので、ゆっくり攻めつつ戻りを早くというのを徹底して行いました。戻りの徹底ですね。(全体の調子)前半の調子は良かったです。でも後半に入って、2試合連続なんですけど、自分たちのミスから逆転を許してそのまま自分たちで勝ちを手放す展開になってしまいました。終盤で追い付けそうになったんですけど、そこで決め切れないというのがこのチームの課題だと思います。これは普段の練習から一人一人がシュートを狙う姿勢であったり、しっかり際でシュートを決めてくる練習を怠ったからだと考えてます。そこを一つ一つ全員で言い合っていかなければ勝てないと思います。(後半の連続失点について)6点の差があったとしても逆転できるチャンスがあるのにも関わらず、オフェンスで点を取れなくて気持ちが落ちてしまいました。そこで自分たちの持ち味であるディフェンスでしっかり上げてっていう、逆転し返す気持ちがチームでバラバラだったと思います。(四連続得点)自分はそういうプレーで引っ張っていかないといけないので、そこはできたと思います。でももうひと踏ん張り出来なかったというのは課題だと思います。(日大対策)全勝中のチームで、すごく勢いに乗ってます。高いディフェンスからの速攻というのが脅威なので、そこでいかにミスを少なくして、どれだけ自分たちのハンドボールができるかというので勝負が決まってくると思います。「勝つ」という気持ちをチーム全体が強く持っていないと勝てないと思います」

中川
「(日体大対策)日体大は速攻で走ってくるチームなので、戻りの徹底と自分たちの攻撃がシュートで終わることを最初のミーティングで話しました。でも戻りの面で途中足が止まってしまった時に自分たちのミスでやられてしまったことが多かったゲームだったと思います。(前半を見て)始まりの10分間はとても大切だと思います。なのでチームのスタートとしてベンチもコートも一体になって盛り上げてプレーできていました。でも中盤になるにつれて盛り上がりがどんどんなくなってきてしまい、やられてしまいました。(後半序盤に失点が重なった)前半はシュートまでいけるプレーが多かったです。シュートを打っていない選手の戻りも全員が意識してプレーできていました。でも後半にオフェンスからのミスが多くなった時、戻りが徹底できなくて。良い部分も継続できなかったです。(6点差からの追い上げ)まだ半分以上時間が残っている時に6点という点差で、自分たちはまだ挽回出来ると思っていたので足を動かせました。最後の詰めの甘さ、決め切る所で決めきれないプレーが多くて、それでまた離されてしまったのかなと思います。(前回2試合と比較して)コートの中でより声をかけることができました。流れがいい時はベンチとかコートでもお互いに声を掛け合ってプレーできたんですけど、流れが悪い時こそコートでの声掛けをしっかり大切にしたかったです。(それで流れが変わった)コミュニケーションを取れば守れるプレーもありました。そういう防げる点をしっかりと防がないといけなかったです。(日大対策)向こうは上位のチームなので、気持ちで負けないようにしたいです。チャレンジャーという気持ちを忘れずに、どんどん思い切ってチーム全員でプレーしていきたいと思います」

前原
「日体の選手は上から打ってくるので、ミドルの対応と、下狙われてることはわかっていたので、飛ばないことを意識しました。(よく止めた)cっていうのがすごく大きいです。あそこで点を取ってくれないとだめなので。逆に止められたシュートもあったので。(門間との速攻)あれは止めた時に日体の選手がついてることはわかっていたので、裏見て門間さんが走り出したら出そうと最初から決めてました。(後半)入りがすごく悪くて、ミスも多かったし、後半の出だしをもっと丁寧にやってほしいなと思います。(6点差付いたとき)まだ時間があったので、ひっくり返せるなと思ってました。日体のシューターが怖いとかもなかったので。でもそこで気持ち引き締まらなかったっていうのもありますね。(一点差で人減った状態で勝ち切れない)最後の詰めの甘さ。日頃の練習から細かいところをやっていかないとだめなのかなと思いました。チーム全員が3連勝でたるんでいたのかなと思います。もう切り替えるしかないので。日大はディフェンスがすごくうまいチームでオフェンスで差をつけるのは厳しいと思います。相手のシュートとか、一週間かけてしっかりつめていきたいと思います」