
山梨学大に逆転勝利 Aプール1位通過を決めた!/関東学生春季1部リーグ戦
追い付き追い越せの怒涛の試合だった。前半は序盤から山梨学大に得点を許し主導権を握られる。山梨学大の素早いパス回しに苦しむ時間が続いた。互いにPC(ペナルティーコーナー)を獲得し合うがどちらも点を決められず、前半はそのまま0-1で折り返す。後半は谷光の活躍が流れを引き寄せた。華麗なスティックさばきで敵をかわし、ゴール近くの選手までボールを運ぶ好プレーを連発。平井がゴール間近でこぼれ球を拾いシュートを決めると、谷光もドリブルで中央を突破しPS(ペナルティーストローク)を獲得し1点を加える。その後再び同点に追い込まれるも、平井のドリブルを受け取った鵜飼がゴールへと押し込んだ。昨年の同大会で山梨学大に敗北した明大にとってこの一勝の価値は大きい。「ここまでは順調にきている」(川村敬亮主将・政経4=丹生)と振り返るが山梨学大とは決勝でもう一度当たる可能性がある。さらなる『超攻撃型』の完成が急がれる。
公式試合2試合目ながらルーキーが存在感を見せつけた。キーパー野井辰真(法1=伊予)は相手に9回のPCを取られるも2失点に抑える。これには小池文彦コーチも「とても落ち着いていて勝利の要因となった」と太鼓判を押した。また、同じく1年生の鵜飼も「決めた瞬間は、きたなと思いました」と振り返りそっと胸をなで下ろした。好プレーを見せてくれた頼もしい1年生にこれから期待したい。
次戦は宿敵、法大だ。昨年の春季リーグでは法大に惨敗し、明大は惜しくも連覇の夢を閉ざされた。今年は負けていられない。「先に2点リードしたい。だから最初からもう攻める」と語る宮田知監督だが、先制のためにはPCが肝心だ。山梨学大戦ではPCが一つも決まらなかった。「PCがもっと決まらないと。そこは課題になっている」(小池コーチ)。課題が明白となった明大。Bプール2位の法大にAプール1位通過の威力を見せつけたい。
[田中陽子]
試合後のコメント
宮田監督
「負けることは考えないけど、変な言い方だけど負けたにせよ決勝まで行く道はまだ残っているわけだから、選手たちに言ったのはもうリスクを冒してもいから今年の「超攻撃型」で攻めるんだというのをここで一回良い機会だからそれを試そうよと。まあ積極的に攻めてくれたと思います。リスクを冒してもいいからというのは、弱気にならないで前を向いて後ろに引かないようにして積極的にやれよということ。慶応・学習院とうちの形というのはここっていう個体が連動した時に良いホッケーが今できているので、自分たちの形さえできれば全然心配はしていませんでした。今日も組み立てでいけば絶対うちの方が圧倒していたし、山梨学院は自分たちのやりたいことができずに結局最後も反則で退場者が出るような形になっていたので、そういう意味じゃしっかり互角以上で戦えるなと確信を持てました。なので来週法政に負けないように、法政にすかっと勝って20日はここ(八幡山)で決勝だから。守りでいけば新人の野井がファインプレーというのはあまり期待していないんだけれども、自分の足と手の届く範囲のところはきっちり止めてくれてそれでDF陣も乗っていったと思うし、PCを取られたにせよそんなに簡単には入れられないなという気持ちはあったと思います。鵜飼にしろ橋本にしろUー18の代表だから腹が座っているというか度胸があるというか物おじしないでやってくれているので、このままずっと良い過程で成長してくれたらなと思います。あと久保庭がもう少し頭角を示してくれないと。第2陣のFWがちょっと弱いので。あそこでできれば追加点を入れてくれるといい。天候も暑いしスタミナ的にはきつかったと思うけど、FW全体としてはまあまあ良く動けていたと思います。山学には3連敗していたのでずっと負けるわけにはいかないぞと、まあ勝ててよかったですね。去年の春なんかも法政との準決勝でばかなことをしたからそういうことが絶対ないように、さっきも少し締めたんだけれども。法政とは今年公式戦で当たっていないけど良い新人も入っているようだし、でもまあ大丈夫でしょう。とりあえず先に2点リードしたいね。だから最初からもう攻める。守らないでというか引かないで攻める」
小池コーチ
「まずは1年生のゴールキーパーがとても良くて反応も良くて落ち着いていたのが良かったです。どれだけ昨年の王者に食らいつけるか。王座に出れることは決まっていたので。できることをきっちりとやって勝ったのは収穫です。でもチャンスもたくさんあったのに得点にできない場面も見られたのでそこは課題。もっと冷静にできないといけない。今回の山学とか強豪校との一戦になるとチャンスは多くあるわけではないのでそこをきっちり決めていかなければ。サークインしてからの集中力が特に大事になってきます。練習の時から気持ちを引き締めていく。FWはここ最近しっかりと得点できているけれど谷光に頼っている部分が大きいので、そこは全員がもっとレベルを上げていかなければいけないところです。今回は谷光のPSから流れが変わりました。1年生の動きはとても良かったです。頼もしいルーキーとなっていると思います。鵜飼は冷静に押し込めているところとかはやっぱり光るものがあるなと思います。PCがもっと決まらないと。そこは課題になってきます。次は法大と日吉グラウンドでやるが一度やった場所なので大丈夫だと思います。次の決勝に向けてしっかり調整していきたいです。法大は個々の力が強いチームなのでそこに負けないようにしていきたい。カギになるのはPC。そこをしっかりと決められるようにして優勢な試合展開で進めていきたいと思います。先制にはこだわっていく。『超攻撃型』をFWから始まって持続していくことが一番重要なことだと思います」
川村
「とりあえず予選グループを1位で山学に勝って通過できたのはよかったです。ここまでは順調にきているなという感じはします。春リーグはまず慶応に勝てていなかった部分があったのでそこに勝てて流れが自分たちに向いてきました。チーム全体として守りを意識するようにしていて昨日のミーティングでどういうふうにプレーするかを話し合っていました。その結果走り勝てていたので今日は守りができていたのが大きいのかなと思います。『超攻撃型』というふうに言われている中でも守りも重要となってきます。去年のチームからFWが得点をと言われることが多くて自分たちがしっかりと引っ張らなければいけない。春季リーグは動けていて得点も入ってきているので少しずつ改善はされてきているのかなと思います。今日は山学のキャプテンがマレーシアに日本代表としていなかったので前に行く選手が少なかったです。その部分でDFも少し余裕をもってできたところも大きいと思います。また帰ってきたら攻撃型のチームになってくると思います。決勝でもう一度当たる可能性もあるので。次の法政は練習試合で一度当たったけど同点だったので気を引き締めていかなければいけない。法政は個人技が強いチームなのでディフェンス面だと一対一の強化をしていかなければいけないと思います。山学戦よりもDFが重要になってくると思います。絶対に勝ちにいきます」
谷光
「今日は強豪の山学とやって試合はすごくシーソーゲームで苦しかったんですけど、1人もあきらめるやつがいなかったのでそれが勝ちにつながって良かったゲームだったと思います。やっぱりこの春始まってFWのシュートを打つというのとDFのスキルというのを磨いていったので、そこがすごく今日みんな意識してできていました。きつくてもとりあえずやることはみんなでやるという感じでした。相手をなめずにというか一風起こそうという気持ちが集まって勝てたんだと思います。試合前はいつも通りの感じだったんですけど試合始まったら気持ちがやっぱり出て、特に山学の高校から来ているやつが明治には2人いるのでそいつらのためにも勝たせてあげたかったというのはありました。1点取りに行くかラストパスぐらいの気持ちで、あと自分が活躍したいという欲が出て自ら上がったりもしました。でもダメだったところもあるし上がりすぎたところもあったし、まあ気持ちを前に出していたからそういうプレーになったと思います。個人としては、プレーが偏ってしまったりとか足が動かないとかがありました。勝って点決めたからいいっちゃいいんですけど、個人的には課題が残るゲームでした。ディフェンスはFWも意識していて意識はすごくあったんですけど、何人かはマークもできていなかったりだとかがあって、もう少し詰めていかないと駄目というのはやっていて感じました。チームで守るというのをもっと意識して頑張りたいです。山学にはここ2年ぼろ負けの時期が続いていて、自分の代になったら勝ちたいし仲良い後輩のやつらとかもいてそいつらにも個人的には負けたくないので、今日2年ぶりに勝てたのはすごくうれしかったです。次は決勝に行って優勝するためには勝たないといけない大事な試合なので、相手の法政もすごくテクニックがあって厄介な相手なので、今日みたいにみんなで守ってみんなで攻めるというのを意識して頑張っていきたいです」
鵜飼
「山梨学大は格上の相手なので、自分たちのできる最大限の力を出して戦おうと思って臨みました。みんなパスでしっかりつなげていたし、一対一でも負けていなかったのでその点は良かったと思います。山梨学大の選手は足が早くて、自分は足が早くないのでその点が苦労しました。でも頑張って食らいつけたのでよかったです。(前半折り返して)0-1でチーム的にもまだまだいけるぞという感じでしたし、先輩たちも声出して雰囲気も良かったです。(3点目を決めて)僕が決めたと思ったんですけど、記録では平井さんになってました。平井さんがサイドからボールを持ってきて、次に(太田)陸登さんが触って最後に自分が押し込んだかなと思います。初ゴールではないんですけど今日の1点は重みが違うなと。決めた瞬間は、きたなと思いました。このタイミングで決められて本当によかったです。(決勝トーナメントについて)決勝トーナメントに出てくる法大とかも強いと思うので、自分たちも気持ちで負けないようにしたいです。自分たちのプレーをすれば必ず勝てると思うので頑張りたいです」
野井
「プレッシャーはありましたが、今までやってきたことを出そうと試合に臨みました。(2失点について)0点で抑えられた試合だったと思います。次もし出る機会があればこの2失点を無くせるように頑張ります。指示の声などまだまだこれからだと思うので、先輩などに聞いてやっていきたいと思います。法政戦は自分が出るとは決まっていないですが、もし出るとなったら無失点でいきたいです。とりあえず練習頑張ります。0点で抑えるという気持ちでいるし、2失点も止められた思うので、まだまだこれからだと思います」
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