序盤苦しむも新戦力の活躍で2勝目を挙げる/春季関東大学1部リーグ戦

2017.04.30
序盤苦しむも新戦力の活躍で2勝目を挙げる/春季関東大学1部リーグ戦
 大事な一戦をものにした。負けると入替戦の可能性も見えてくる7戦目の相手は専大。試合は立ち上がりからトスの乱れやライト攻撃が防がれ、早々に1セットを失う。2セット目冒頭、明大は米山結人(文2=大商大)に代え、ライトに池田颯太(営1=創造学園)を投入する。この池田の起用が見事にはまった。池田が15得点を挙げるなどチームは2セットを立て続けに連取。続く4セット目も逆転で奪い、念願のリーグ戦2勝目を手にした。

<スターティングメンバ―>(ローテーション順)
S上林直澄(法1=東亜学園)、WS加藤寛樹主将(政経4=創造学園)、MB松田海飛(文1=愛工大名電)、WS米山、WS頼金大夢(法4=東福岡)、MB矢澤宗之(政経3=創造学園)、Li小川智大(政経3=川崎橘)

 理想的なバレーを展開した。リズムをつかめずに15-25と大差で1セット目を落とし迎えた第2セット。不振の米山に代わり池田がライトのポジションに入る。その池田が流れを変えた。9―10とリードされた場面では鋭いコースにスパイクを決め3連続得点を演出。「1年生同士というのもあってよく合っていた」(上林) 。松田のBクイックなどで5連続得点を奪うなど中盤以降は明大が主導権を握った。攻撃が上手くかみ合った明大がこのセットを25―23で獲得。セットカウントを1―1のタイに戻した。第3セット目も勢い付いた明大ペースで試合が進む。頼金のコンビ攻撃が飛び出すなど終始相手を圧倒した。25―15とでこのセットを奪いセットカウント2―1と逆転に成功した。

 相手のミスにうまくつけ込んだ。勢いに乗ったまま迎えた第4セット、6連続得点で7―10と専大にリードも許す苦しい展開となる。「相手の方が先に切れてくれた」(岡崎監督)。しかし中盤を粘り強くしのぐと、相手がミスを連発し、20―18と逆転に成功。その後加藤のスパイクを含む3連続得点でマッチポイントを握ると、最後は加藤がブロックをはじき飛ばし試合終了。セットカウント3―1で勝利をつかんだ。

 要所で課題の残る試合となった。「相手のミスで勝ったような試合」(加藤)。2、3セット目こそ攻撃が機能したが、4セット目は相手のミスに助けられる形となった。次戦の相手は6勝1敗と好調の学芸大。一筋縄ではいかない相手だ。「最後まで諦めない、そういったところで相手以上のものを出せれば良いゲームができると思っている」(岡崎監督)。難敵相手にも粘りのバレーで食らい付いていく。
[大西健太]

試合後のコメント

岡崎監督
「全部終わってからの結果論でいうと1セット目の出だしの入りと4セット目のスタートが良かったところで、気を抜いてしまったのか逆転をされると、そこが一番明治の弱い部分ですね。そこさえ克服できればチームにはなるのではないかなと思います。(4セット目は劣勢から逆転したが)とりあえず僕が言っていたのは我慢。相手にどんなに良いように決められても、次こちらが返せば結局変わらないので、サイドアウトを続けていった時に連続ポイントを取れたときにうちが一気にいけたというのが今日の結果であって他の上位の学校とやる時にはうちの方が先に切れてしまう、相手にブレーク取られて流れを与えてしまう。それがたまたま相手の方が先に切れてくれたというような試合だったと思います。(今日の試合では1年生が活躍したが)池田とか上林、あと松田にはスカウトした当時からこれ位はやってもらわなければ困るという選手なので、今のところ期待通りです。期待以上ではないです。(明日は学芸大戦だが)学芸大の一番の強みというのが最後まで絶対に諦めないという闘志なんですね。数字では計れるような部分ではない気合いだとか根性という部分が彼らはすごくてそれに裏付けられている技術も持っているんですよね。それがこの春リーグですごく相乗効果を生んでいるのが学芸大で、片や明大は相手にリードを取られたらすぐ気持ちが切れてしまうとか、声を出さない、足も動かさないという部分があるので、最低限の気持ちというのは個人の問題なので、そこさえできればおそらく技術的な部分はあんまり変わらないと思っているんですね。あとはチームワークという部分に落ちると思うので、根本的やる気だとか最後まで諦めない、そういったところで相手以上のものが出せれば良いゲームができると思っています」

加藤
「相手のミスで勝ったような試合でした。僕の中では内容は最悪だったかなと。相手のミスで勝った、それ以上のものは何もなかったですね。(この試合はローテーションが目まぐるしく変わったが)本当にメンバーが固まらないですし、良い意味で言ったら層が厚いですけれども、戦績を見ても負けているので悪い意味で誰も安定していないというか。でも春リーグはしょうがなくてこのリーグを通して固めて行ければ良いですけど、後半戦にもなるので固めていきたいなと思います。(本日のご自身の調子はどうだったか)全然駄目なので、自分が駄目だった時に周りに良いパフォーマンスができるような声掛けをもっとできたらなと思います。(チームの雰囲気はどうだったか)焦らずできたので、余裕はあったのでその点に関しては良いかなとは思いますが、僕は回らなかった所をしっかり問題点として、危機感を持ってやらないといつまで経っても上達しないというか、今余裕を持ってやることは必要ないのではないかと思います。もっと必死になってがむしゃらになってやらないと、今日みたいに相手がミスしてくれれば勝てますけど、相手がミスを出さなければ負けていた試合だと思います。(サーブカットについて)1セットは崩れましたが、頼金も小川も守備の個人ランキング見ても上位に入るサーブレシーブ力を持っているので、技術は持っているんですけど、崩れる所が大事な所だったり気持ちの面で少し守ってしまう部分があるのでそこのチームの雰囲気は自分の責任かなと。そこをしっかり締めてやらないといけないなと思います。(明日は絶好調の学芸大だが)クイック、レフトを決めさせないでライトはある程度目をつむっていれば、相手ライト選手もミスを出してくれればあんまり怖くないチームかなと思いますし、自分たちのバレーをすれば相性的にもすごく良いと思うので、まず自分たちのバレーをしっかり話し合って、そこを目指していけば結果は付いてくると思います」

矢澤
「(今日全体を振り返って)新しい会場になって、会場の雰囲気にのまれていたところもあると思います。1セット目はやっぱり固くなってしまったかなと。みんな2セット目からエンジン掛かって、勝てたというところは良かったと思います。練習で普通に決めたりできていたところが試合で自分たちのプレーが出来なくなっていたというところは一番よくなかったです。サイド陣が今日は頑張ってくれていて、ブロックで引っかかったのをしっかりサイドが決めきってくれたのは良かったです。(自身の調子は)最悪でしたね。練習の時から全然クイックが打てていなくて、A、B線狙ってもシャットされたり全然決まらないっていう中で、今日迎えて不安だったんですけどスパイクが決まんなかったらブロックでチームに貢献というか、なにかしら役割を果たさなければいけないと思ったので、なにもしないじゃなくて、他の自分の動きでチームのためにできることをやろうと思いました。それでブロックを意識してやりました。自分の中では今日みたいにしっかり相手について行って、ミスもありましたけどシャットもしっかり出せたので良かったです。相手に気持ちよく決めさせない、プレッシャーを与えるということに関してはよくできたと思います。(明日の学芸大戦に向けて)センター線、3番(小野)が攻撃の軸になってくると思うので、ちょっと崩れても3番はしっかりマークして、サイドに上がったらコースを絞らせるというか、変にワンチを取られるよりかはいいかなと思います。粘り負けしないように、自分たちのレシーブ力は他校に負けていないので、後ろを信じて自分はしっかりブロックを決めたいと思います」

池田
「(今日全体を振り返って)専修相手で、この試合は絶対勝たなければいけない試合だったので、まあ1セット目は内容があんまりよくなかったんですけど結果は勝てたので、それは良かったなと思います。今までは自分たちより強いという印象のチームと試合やっていましたが、専修はしっかり自分たちのことをできれば勝てるチームだと思っていたので、それでみんな守りというか受け身に入ってしまっていたのが1セット目落とした原因だと思います。米山さんで行くっていう方針でやっていたんですけど、今日セッターとあんまりあっていなかったし、先輩にも米山さんがあんまりセッターと合わなかったり調子が良くないときは、自分が交代で出るという感じで、お互いそういう気持ちでやっていてくれと言われています。例えば自分が先発ででたとき、僕が合わなかったりしたら米山さんが出るみたいな。そんな感じです。(自身の調子は)やっぱり攻撃面では悪くなかったんですけど、レシーブとかサーブレシーブとか守りの面で全然仕事が出来ていなかったです。次出る機会でそこを修正していこうと思います。(明日の学芸大戦に向けて)学芸は強豪も倒して勢いに乗っているチームなので、それに明日勝てれば自分たちもここからそのあとの試合も全員調子を上げた状態で迎えるとおもうので、明日しっかり倒してそのあとの試合もその流れで勝てるようにしたいと思います」

上林
「(今日全体を振り返って)1セット目に、自分とトスとアタッカーが全くあってなかったです。それで相手もスパイカーに1年生が多くて、それに勢いに乗せてしまって、それで取られてしまいました。けれど2セット目はこっちも1年の池田を使って、左利きを入れて攻撃の流れを変えるという感じでした。それで相手のセッターは罠にかけられたかなと。(スタートのライトは米山だったが)あまり合わなかったです。自分と米山さんが合わなくて、池田と自分は1年生同士というのもありますしよく合っていたので、まあそういうのもあってスパイクも決まりだして、スパイクも決まるとチームも乗るので、それで決まったら今度は流れに乗って走ることができました。ここで雰囲気が変わったと思います。(スパイカー陣の調子は)調子的には今日は全員よかったと思います。相手のブロックシステムによって自分がトスを対応させることができなかったです。相手に対して戦略を練って攻撃を組み立てるのができていなかったです。(センター陣は)センターも、相手が思いっきりブロック飛んでくるって分かっていたんですけど、そこでセンターを使って捕まってしまうっていう場面もありました。そこは早めに自分が相手のブロックを見て、そこで時間差を使うというのをもう少し早くやっていたらもう少し楽な展開だったかなと思います。(学芸大戦に対して)学芸はセンターの能力が高いので、そのセンターに対して迷わせるというか、今までの相手よりかは小さいので、高さのある攻撃で対応したいです」

松田
「クイック、スパイクの部分が全然合わなくて、それでセンターが機能していなかったので、そこはもっと自分がクイック合わせて決めていれば、楽な展開になったと思います。(ブロックについて)止めたとか良いところは良かったが、ミスの部分も結構目立った部分があったのでそういうミスをしっかりなくして安定してプレーしていきたいです。(上林とは試合前にどんな話をしたのか)最近あんまり合っていなかったので、不安要素はありましたが、特に対策とかコミュニケーションは取っていなかった。そういう所も取っていって明日はしっかり合わせていきたいです。(学芸大で意識する点について)相手も勢いでガンガン来ると思うんですけど、それに負けないようにこっちもしっかり自分を出していって、自分たちの形をしっかり作れるようにしたいです」