(14)ルーキー特集 FWを革新へ導く韋駄天 久保庭昌太郎

2017.04.13
 新たな歴史をつくる。創部93年の歴史を誇る明大ホッケー部はインカレ優勝12回の実績を持つ古豪である。1987年以降全国大会での優勝から遠ざかっており、昨季はインカレ初戦敗退と屈辱のシーズンを過ごした。今季は川村敬亮(政経4=今市)を主将とし、古豪復活に向け『超攻撃型』を合言葉にチームを変革する。本特集は挑戦を続けるホッケー部の活動に迫っていく。
 今年も7人の期待のホープが加わった。いよいよ数日後に迫った春季リーグでの活躍も楽しみだ。今回はそんなルーキーたちを一人ずつ取り上げる。
 

 俊足自慢のFWが古豪復活の一躍を担う。久保庭昌太郎(営1=天理)の持ち味はボールを持っても決して落ちないスピードと的確なパス。昨年度全国高校選抜、インターハイ2冠の立役者が得点力不足が懸念されている明大FWの立て直しを後押しする。

 まるで運命かのごとく引きつけられた。ホッケーを始めたのは小学校4年生の時。最初の出会いは室内ホッケーだった。室内ホッケーは試合場、ゴールなどが小さく、試合時間も短いといった点で野外ホッケーとは少し異なる。仲の良い友達がしていたことから何気なく始めたが、すぐにその魅力にとりつかれた。中学校では野球部に所属する傍ら「実際好きだったのはホッケーだった」と、2年次から本格的にフィールドホッケーを開始した。
 すると瞬く間に才能が開花する。高校へも「ホッケーをやるため。それしかない」と単身奈良県にある強豪・天理高校へ。親元を離れての寮生活に不安はなく、ホッケーを思い切りやれることへの期待を胸に入学した。3年次には、春は全国高校選抜を制し、夏には13年ぶりとなるインターハイ優勝と2冠を経験。大きな舞台でも勝ち切る強さをものにした。

 救世主となる。久保庭は2月、入部前ながら一人練習に参加。「同期には負けたくない。それは前提としてある」。レギュラー奪取、そして勝利への意識は人一倍強い。50メートル6.2秒の快速を生かしたスピーディーなプレーを武器とする久保庭の目標は高校の先輩でもあり、明大のFWを代表する平井一樹(文3=天理)。「平井さんに負けないように、自分も明治を代表できるようなFWになりたい」。まず狙うのは不動のポジション獲得だ。確実に味方へとつなぐリードでチャンスを演出し、FWの新たな境地を切り開く。

◆久保庭 昌太郎 くぼにわ しょうたろう 営1 天理高出 174㎝・60kg ポジションはFW 背番号26

次回のルーキー特集は岡本優大(商1=山梨学院)です。お楽しみに!

[石塚真維]