(12)ルーキー特集 エネルギッシュなプレーで勝利へ導く 橋本岳樹

2017.04.10
 新たな歴史をつくる。創部93年の歴史を誇る明大ホッケー部はインカレ優勝12回の実績を持つ古豪である。1987年以降全国大会での優勝から遠ざかっており、昨季はインカレ初戦敗退と屈辱のシーズンを過ごした。今季は川村敬亮(政経4=今市)を主将とし、古豪復活に向け『超攻撃型』を合言葉にチームを変革する。本特集は挑戦を続けるホッケー部の活動に迫っていく。
 今年も7人の期待のホープが加わった。いよいよ数日後に迫った春季リーグでの活躍も楽しみだ。今回はそんなルーキーたちを一人ずつ取り上げる。
 

 不屈のガッツマンが日本一へと導く。U-18(18歳以下)日本代表にも選出されたDFの橋本岳樹(文1=山梨学院)が明大にやってきた。どんな球にも必死に食らい付いて止める思い切りのよいプレーが売りの橋本は、1年生ながら練習試合でスタメン出場を重ね、レギュラー候補。今、最も可能性を感じさせるルーキーだ。

 一切の妥協は許さない。体を張ってボールを止め、大きな声でチームを鼓舞する。橋本は常に全力でプレーする熱き男だ。チームが勝つために誰よりも懸命に動く。中高共にキャプテンを務めたのは必然だった。

 絶対的なキャプテンシーの裏には積み重ねた努力がある。中学時代一つしか空いていなかったレギュラーの座。その座をつかむため、人がつらいと思うような練習も「頑張った分だけ力になる」と、楽しんでこなし猛アピール。試合でも「ずっとシャトルランしている」と周りを言わしめるほど走ってレギュラーをつかみ取った。
 その中学時代は、ホッケー人生の中で核となる日々だった。「自分がつらい時に何ができるのか考えろ」。中学時代のコーチが口酸っぱく言っていたことだ。勝つために足を動かす。足が動かないなら、声を出す。 “フォア・ザ・チーム”の精神を学んだ場であった。

 最強の刺客となる。高校の付属大学である山梨学大はインカレ2連覇中。日本代表を多く擁しており、レベルはトップクラスだ。だからこそ「大学は違うところに入って倒す」。このまま山梨学大に進んでも、今までのように強い先輩に頼り切ってしまう。そんな思いが橋本を明治入学へと突き動かした。
 幼い頃から一緒にやってきた仲間と別れ、新たな道を歩み出した橋本。だからこそ人一倍、覚悟は決めている。「日本一に導ける選手になる」。絶対やってくれるはずだ。

◆橋本 岳樹 はしもと たかき 文1 山梨学院高出 165㎝・59kg ポジションはDF 背番号23

次回のルーキー特集は野井辰真(法1=伊予)です。お楽しみに!

[浜崎結衣]