
今シーズン初戦 伝統の一戦で4艇が優勝/日立明三大学レガッタ
小艇が強さを見せつけた。男子シングルスカルでは、中村智哉(政経2=下諏訪向陽)が「前半抑えて、後半タイムを落とさない」という持ち味を発揮し、優勝。女子シングルスカルでも、昨年度インカレでも同種目で優勝を果たした高島美晴(政経2=米子東)が相手の船を大きく突き放し1着でゴール。高島は日本代表候補の合宿にも参加しており、その実力を発揮した。しかし「まだまだだなと思った」(高島)と、現状には満足せず、次のレースでのパフォーマンス向上を目指していく。
悔しさの残る艇もあった。チーム目標として掲げているインカレ男女総合優勝を達成するためにカギを握るエイトは、男女とも2位。「2000メートルこぎ切れる体力がつくれていなかった」(大久保亮主将・農4=猿投農林)、「練習の精度を上げていかないといけない」(植松香穂・文4=岐阜県立加茂)と、それぞれに課題を見つけた。
次戦は全日本軽量級選手権。普段の大会とは異なり、クルーの体重制限があるため、選手たちは過酷な減量をしてレースに挑む。「勝てるなという雰囲気を全クルーで出せるように」(大久保)。主将を務める大久保を中心に、まずは軽量級で弾みをつけたい。
[織田有衣子]
試合後のコメント
男子シングルスカルクルー・中村
「ケガ明けで苦しいレースだったんですけど、自分の持ち味も出せて勝ったので収穫はあったかなと思います。(追い上げて1位でしたが)前半抑えて、後半上げるというかタイムを落とさないというのが自分の持ち味なので、1000メートルの通過がビリでも焦りはなかったです。見てる方も楽しいだろうし、盛り上がりますよね。目立ちたがり屋なので、目立ちたいというか。たまたまレースプランと被ったので、今日は楽しかったです。2月の半ばからケガがわかって、3月の頭から4月の頭まで全くこいでなかったんですけど、それでも治ってから急ピッチで体仕上げてレースまで持ってきました。なんとか2000メートルまでこぐところまで持っていけたので安心しました。肩甲骨の内側という面倒くさいところをケガしてしまって、周りみんな練習していたので苦しかったですね。昨シーズンもシングルスカルで戦うことが多くて、昨年よりもいい成績を残せるかというと厳しいので、これから、ケガも治ったんで、どんどんステップアップしていけるように。自分一人の練習になるので、自分に甘えずやっていきたいです。後輩もできて、関わる機会多くて、みんないい子です。個性強くてまとめていくの大変なんですけど、コミュニケーションとって慕われる先輩になりたいです。オフシーズンの最後の終盤でケガしてしまったので、もったいないことしたなと思います。一人で長い距離をこぐことをしていたんですけど、精神的にも強くなりました。オフシーズンはJAPANの選考にも残ってる古田さん(直輝・政経3=米子工)と河井さん(京介・法4=関西)の背中を追い掛けて、あわよくば抜かしてやろうという気持ちを持ってやっていました。軽量級は体重が足りているので出場したいなと。これから部内の選考があるので、出られるように頑張ります。僕は一人で勝つことに生き甲斐というか、一人で勝ってこそなんぼというのがあって、シングルスカルに強いこだわりを持っています。全部の大会、シングルスカルで優勝したいです」
男子エイトクルーリーダー・大久保
「ウオーミングアップとか含めて、トータル見たら良かったのかなと。レース自体の印象としては、体力が確実に足りていないです。2000メートルこぎ切れる体力がつくれていなかったかなという反省があります。練習の段階で体力を養えていなかったのかなと。そこが課題だと思っています。選考は2月の後半に始めて、3月の頭には決定しました。急に僕らが出艇してからつける時に雨が降ってきて、結構まじかという感じはありました。でもみんな気持ちを強く持っていたので雨でも関係はなかったです。(チーム状況について)まだまだいけるかなと。シーズン初めの試合で、そこから全開でいけているかとわれると、僕自身含めて、まだやっぱりできていないと思います。軽量級までにはしっかり気持ちここに向けてやっていこうねとなればいいと思います。これ勝てるなという雰囲気をある程度自分たちでも分かっていて、そういう雰囲気が全クルーで出せるように、個々のクルーだけではなくて、全体として出せていけたらいいですね。113年目からボート部変わったよねと言われるように、今までと差を出していきたいなと思います。まだしっかりは確立はできていないんですけど、新しく今年は『他人のために頑張ろう』というのを言葉にして寮に張ろうかなと思っています。部として目指すところはインカレ男女総合優勝。そこは変わらず狙っていきます」
女子シングルスカルクルー・高島
「結果としては良い形で終われたので、そこは取りあえず良かったかなと思うんですが、内容は納得いかないものが多かったので、まだまだだなと思いました。自分の直したいところや課題があるんですが、そういうところを意識したつもりでもできていないところがあったので。(日本代表候補の合宿)3月末に日本代表の選考レースがあって、その前に日本代表候補の合宿がありました。(オフシーズンは)基本はずっとこいでました。(次は軽量級)もっとスムーズなこぎができるように、リズムよく行くっていう課題があるので、普段の練習から意識できてたら、レースでもできると思うので、たくさんこいで、今意識していることが自然にできるようにしていきたいです。(どんな先輩になりたいか)去年の経験からすると、この時期は寮内で1年生の役割もあって、学校も始まって、練習もあるので、かなり大変だったっていうのがあるので、精神的にも身体的にも支えられるような存在になりたいです。(2年目のなりたい選手像)みんなに付いてきてもらえる、引っ張っていけるような存在になりたいです。プレーの面でも生活の面でも。付いていけるって思ってもらえるようにしたいてす」
女子ダブルスカルクルーリーダー・成瀬歩美(政経3=恵那)
「今シーズンの一番最初のレースなので、そんなにたくさんの大学と並べるわけではなく1対1のレースでも、シーズン最初に良いレースをしたいなと思っていました。今日はコンディションもあんまり良くなくて、タイムは7分20秒を切るって決めていたんですけど、うまくタイムが出せなくて、そこは少し悔しいですけど、2人の呼吸の特徴のパワーで、伸ばすっていうのはできたと思うので、そこは良かったです。レース展開は、すごくシンプルで、500mごとにもう一回艇速を出すっていうことで足蹴り3本とかを入れて、あとはどれだけ相手と離すかっていうのを考えていました。相手を見るというよりは自分たちの船に集中して、艇速が落ちたと思ったら足蹴り入れたりして切り替えるっていうことをやっていました。100点満点でいうと78点ぐらい。まだクルーを結成したばっかりで、4月に結成して、時間がなかったっていうのは言い訳になっちゃうんですけど、もっと合わせる時間があったらもっと伸びてるかなっていうのはあります。2週間なかったぐらいなので。もともとこぎ方とか、力の入れ方は似ていたので、そんなに合わせるのには苦労しなかったです。(冬の間は)長い距離をとにかくこぐっていう練習をしていました。私は軽量級には出ないんですけど、次のレースに向けては、まだコンディションによってパフォーマンスが出たり出なかったりなので、どんなコンディションでも最高のパフォーマンスができるようになっていきたいです」
女子エイトクルーリーダー・植松
「やっぱり開幕戦で勝てなかったことが悔しい気持ちです。まだ半分ほとんど初心者で、短い練習期間だったので、今の自分たちにできることは精一杯やり切ったんじゃないかなと思っています。女子エイトのレベルが上がってきていることを強く感じます。もうちょっと練習の精度を上げていかないといけないなと思いました。選考はなかったです。人数がカツカツで。JAPANで3人出てしまっていて、人数ぴったりしかいなくて誰もケガなんてできない状況でした。立教さんは選考もして固めてきているのに、私たちはいるメンバーでという状況で、言い訳はしてはいけないけど、今の明治の現状で戦いました。勝たなきゃいけない試合だったから、明治を背負って、この日立明は学校の名前を背負っている戦いです。なのに気持ちが緩かったかなと思います。まだまだ気持ちづくりをしないといけないですし、1年生に至っては入って2ヶ月も経っていないし、まだ明治という重さとかチームを背負って戦っていくという、高校の時とは違うというそういうところから、気持ちから、もっとチーム明治をつくり上げていきたいです。それで強くしていく。インカレも早大に勝てないと思うし、全日本は今年5連覇が懸かっています。本当に5連覇したいと思っています。私たちはまだまだ伸びしろがあると思います」
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