
男女ともに惜敗 リーグは後半戦へ/関東学生1部リーグ戦
[男子]
またも接戦の30mで勝利を逃してしまった。王座へ後がない今回の専大戦だったが、明大らしいプレーを発揮できなかった。前半50mを終え専大との差は7点、相手の背中は目の前にあった。しかし、30mになると徐々に点差が開き、巻き返すことができないまま試合終了。敗因として牧口和樹主将(政経4=明大中野)は「明大に点数の高いエンドが無かったこと」を挙げた。勝利のために勢いのつく点数を出すことができず、相手にノープレッシャーで射たせてしまった。「気力が一歩及ばず」(千葉祥平・法4=鎌倉)だった明大。一人一人の1点が足りず思うような成績が残せなかった。また、今回の試合では無声応援と決められていたため、明大らしい賑やかな応援ができなかったこともペースを乱してしまう要因となった。
王座出場へ厳しい状況となってしまったが、「後輩のためにもベストの点数を出す」(千葉)とやることはまだある。「練習と試合の差が大きい」(牧口)という明大の弱点を克服し日本工大を迎え討つ。牧口を始めとする4年生は泣いても笑ってもあと2戦。勝利なしでは終われない。
[女子]
降り出した雨は悔し涙へと変わった。リーグ開幕2連勝で臨んだ「ヤマ場」の法大戦。2331―2355という大接戦をものにできず手痛い一敗を喫した。フォース(出場する8人の中で点数としてカウントされる上位4人)入りを果たしたのは菊地遥女子リーダー(理工4=春日部共栄)、濱田真未(政経3=県立星稜)、溝口美里(法3=都立日野台)、宮本紗果(理工3=吉祥女子)。宮本が初のフォース入りを果たしたものの「今回はみんなが点数をあまり出さなくてフォースに入ったという感じ」(宮本)と、勝ちに貢献できなかったことを悔やんだ。
経験の差が勝敗を分けた。50mを終えた時点で21点差と、わずかながらリードを奪い30mへ。しかし「今日のメンバーは、自分の一射一射が勝ち負けにつながることを経験したことがほとんどない」と濱田。一点を争う緊迫した試合展開に明大の選手たちは思い通りの射をすることができなかった。試合終了まで残り2エンド、終始保っていたリードがついに逆転された。「自分の弱いところが出たと思う」(溝口)。最後の最後に勝利の女神に見放され、勝ちをつかむことはできなかった。
今日の敗戦を糧に残りのリーグ戦に挑む。ブロック2位のチームが多くなることが予想されるため、一試合一試合の総得点数も今後は大事になってくる。次戦の相手は昨年度2部リーグから昇格を果たした東農大。勝敗だけでなく、総得点にもこだわりたい。
[鈴木貴裕・藤田幸大]
試合後のコメント
牧口
「個人として前半は調子も良くて、集中力、緊張感を持ってできました。後半は時間ギリギリの打ち方をするようになってしまって点数が伸びなかったです。このリーグ戦通してまだ自分の実力を出せていないです。ただ今日は守りにいかずに撃てたところは評価できるところです。今日は無声応援でやらなければならない環境だったので、いつも賑やかな明大にとっては雰囲気をつくれず戸惑ってしまいました。点差は50m終了時点で7点差でしたので、ひっくり返すつもりでいたのですが相手が強かったというより自分たちが崩れてしまった。今日もそうですが後半30mが弱いという課題ができました。どこの大学でもどこかのエンドで1度はガツンと点を出してくるエンドがあり、そういう時は自分のチームにプラスになるのはもちろんなのですが、相手チームに点数以上のプレッシャーを与えることができるのですが自分たちには無かったのも敗因の1つです。点数が高いエンドが無かったので、相手にノープレッシャーでやらせてしまいました。練習と試合の差が大きいので試合に近い練習を繰り返すことも必要になってくると思います。足りないものが多すぎるので結果を真摯に受け止めて食らいついていきたいです」
千葉
「単純な実力差もあったのですが、気力も一歩及ばずでした。一人一人の一歩が足りず点差が開いた理由です。3800という点数は出たが、専修に食らいついていって出ただけで自分たちの点数という感じではないです。個人的に練習量は減っていますが、質の高い練習ができているのが好調の要因です。自分はみんなの真ん中に立って撃っていますが、自分が長くやってきた位置でやりやすいというのもあるんですけど、少しでも自分の言葉でいい雰囲気にできていたら嬉しいです。東日本大会は点数良ければ自ずと見えてくるし、まだまだ点数も上げられるので満足せずにやっていきたいです。王座は厳しくなってしまいましたが、来年の後輩のためにもこのチームのベストの点数を出したいです。そのためにも残りの2戦も点数にこだわってやっていきたいです」
倉本那央(理工3=県立津田沼)
「1、2戦目と点数が振るわなかったのですが、今回は多少出せたので良かったです。初のリーグ戦で緊張してしまって、脚とか震えてしまって体も動かせなかったのですが、慣れてきたのが点数が伸びた要因です。目標は650点にはあと一歩届かなかったのは技術面が足りなかったです。ただ精神面と感覚でカバーして640点台に乗せることができました。自分自身今の射形は悪くないので技術も感覚も磨いていけば次は出ると思います。(千葉は)盛り上げてくれるので自分も緊張がほぐれます。ムードメーカかつエースとして偉大な先輩です。大好きな先輩たちと王座に行きたいと思ってここまでやってきましたが、ここからは来年に繋がるような緊張感の中でも撃つということに慣れていきたいです」
菊地
「最初から感覚があまり良くなくて、ミスをしてからは思い切って射つこともできたかなと思います。法大相手に、最初の方からずっとリードしていたんですけど、残り2エンドで逆転されてしまいました。とても悔しい一戦だったなと思います。負けてはしまったんですけど、ヤマ場の試合は最初の3戦だと思っていたので、その試合がすべて終わったのであとは早大に勝てるようなチームの雰囲気を作れるように、残りの日程は過ごそうと思います」
濱田
「今日の試合は終始接戦で、自分の弱さがにじみ出た試合だったなと思います。去年は勝てる試合は勝てて、負ける試合は負けてという感じで、接戦だったことがほとんどありませんでした。自分にとって、公式戦で接戦の試合をすることが初めての経験で緊張感などをコントロールできなかったなと反省しています。今日試合に出ていたメンバーはほとんどが接戦を経験したことがなくて、自分の一射一射が勝ち負けにつながることを経験したことがないと思います。自信持って射つことができず、どっかで怖いと思ってしまう部分があって私もそうでした。最後2エンド目でMってしまって、それで動揺もしてしまいました。全員が自分自身をコントロールできなかったこと逆転されてしまった要因だと思います。(残りのリーグ戦)今のままいくとブロック2位がたくさん並ぶと思っているので、勝ち負け以外にも点数が大事になってきます。今日の結果はしっかりと受け止めて、来週に向けて頑張っていけたらと思います」
溝口
「大事なところで当て切れなかったのが私なので、みんなに申し訳ないし、自分の弱いところが出たなと思います。50m終わって、4番目と5番目の点数が離れていて、フォース入りする選手は変わらないなと感じた時に30mがすごい大事だと思いました。それでもしっかりと当て切ることができなくて、一人一人の強さが大事なのに、私は人に頼っているところがずっとあったんだなと思いました。(今後のリーグ戦について)順位がどうなるか分からなくて.もしかしたらアベレージ戦になるかもしれないので、今回の結果をしっかりと4戦目5戦目に活かせるようにしっかり練習していきたいです」
宮本
「フォースに入ったのは初めてだったので、みんながあまり点数を出せていない中、自分が出さなきゃという思いがありました。50mはいつもとそんなに変わらずに射てたんですけど、30mで悪い射がいくつかあってそのあとに挽回できたりもしたんですけど、それを引きずってしまいあまりいい点数は出なかったなと思います。周りの人が声かけたりしてくれたので、緊張はあまりしなかったんですけど点数出さなきゃという思いはずっとありました。今回はみんなが点数をあまり出さなくてフォースに入ったという感じなので、残りの試合では600点を越えてフォース入りを果たしたいなと思います」
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