
(10)ルーキー特集 意識の変化で急成長を遂げた天才MF 鵜飼聡太
今年も7人の期待のホープが加わった。いよいよ1週間後に迫った春季リーグでの活躍も楽しみだ。今回はそんなルーキーたちを一人ずつ取り上げる。まず1人目は鵜飼聡太だ!
新たな背番号「3」はチームに革命をもたらす。ルーキーでただ一人、一桁の背番号を背負う鵜飼聡太(政経1=丹生)。U―18日本代表に選出された経歴を持ち、DFやMFなど様々なポジションを器用にこなす技巧派選手だ。そんな鵜飼は練習試合で早くもチームに溶け込んだプレーを見せ、レギュラー奪取へ猛アピール。宮田知監督も期待するルーキーに鵜飼の名前を挙げ、古豪復活の起爆剤として期待を寄せる。
意識の変化がプレーを変えた。鵜飼の兄は、2年前早大で副将を務め春季リーグベストイレブンにも輝いた鵜飼慎之介(東京ガス)。「小さい頃から兄を見てきた」。第一戦で活躍する兄の影響を受け、鵜飼も吸い込まれるようにホッケーを始めた。今でこそMFをメインに活躍しているが、ホッケーを始めた当初から志していたのは兄と同じくDF。しかし、インターハイ常連校の丹生高校に進学してからはDFとして、チームメートの高いレベルについていくことが困難になった。高校2年次にして体験する、競技人生初めての壁。試合後、自分自身の不甲斐ないプレーに一人悔し涙を流すなど、悩む時期が続いた。そして苦しみ抜いた末、たどり着いたのは自分自身のホッケーに対する考え方の変化だった。「逆境を逆に楽しんでしまえばいい。やっぱりホッケーは楽しくやるのが一番」。その後高校3年次、三上監督(丹生高校)の采配でMFに転向。楽しんでホッケーをすることこそに意味を見出した鵜飼は新たなMFというポジションでみるみる才能を開花させていった。インターハイ優秀選手、U―18日本代表への選出など、高校ラストイヤーで結果を残し、今では自信に満ちあふれている。
「やるからには日本一を狙っていく」。そのためにも春季リーグで上位入賞を果たし、王座進出の権利をつかみたい。鵜飼の活躍は、春季リーグで勝つために欠かせない要素の一つだ。「自分の果たさないといけない仕事をきっちりやってチームの勝利に貢献できたらなと思う」。鵜飼の持つ、どんな時でも前を向いてプレーすることへのこだわりは、得点力不足に悩むチームにとって必ずプラスになるはずだ。まずはリーグ初戦の慶大戦で華々しい公式戦デビューを飾りたい。
◆鵜飼 聡太 うかい そうた 政経1 丹生高出 174㎝・61kg ポジションはMF 背番号3
次回のルーキー特集は中川蒼生(理工1=伊吹)です。お楽しみに!
[藤田幸大]
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