
2年連続踏破成功 宮武隊が集大成を迎えた/冬山決算合宿
1年間の積み重ねが実った。毎年恒例の山岳部最終目標である冬山決算合宿を見事6人全員で踏破した。天候にも恵まれた今回の合宿は雪も少なく、ラッセル(雪をかき分けながら進むこと)の負担は大幅に軽減。1年生はまだ雪に対して順応してはいなかったが宮武主将中心に上級生が重量の荷物を運ぶなど終始引っ張り続けた。小田英生(農1=琴平)は「先輩たちが身体的にも精神的にも支えてくれたからこその登頂だった」と脱落者ゼロの影には上級生の力が欠かせなかった。この冬山合宿で4年生である宮武主将は引退。「明大山岳部は自分にとって修行の場でもあり自分を育ててくれた場所。今は4年間を終えられたという達成感でいっぱい」と山岳部で過ごした4年間は確実に宮武を成長させた。今季は4年生が宮武主将一人と部を結束するのに困難も伴ったが最終目標を一人も欠かすことなく成功させるなど明大山岳部の歴史に大きく名を残した。
「充実の1年になった」(小池龍一・法1=飯田)。新人合宿を終え早1年。これからは先輩となっていく3人が冬山を経て新たな姿を見せた。これまで幾度となく山へ挑み続けたが「冬山は少しの気の緩みで生死にも関わってくる」(小池)と緊張もこれまでの比とはならない。その中で3人は常にコミュニケーションを取り続け励まし合った。1年間続けてきた食事当番でも「確実にスピードも上がってきている」と成長を身に染みて感じている。染矢も「1年生は体力もついてきたし精神的にも変化がある」と頼もしくなった仲間の存在を喜んだ。しかし、全てが順調だったわけではなく途中上級生の動きについていけず足を引っ張る場面も見られた。「これからは面倒を見てもらう立場から見る側へと変わっていかなければいけない」(佐藤)。3人の力が山岳部の来季を左右していく。
新体制がスタートする。宮武主将が引退となり小清水健人(農2=韮崎)、染谷智成(文2=小田原)が中心となり新たな山へと挑戦していく。「責任は大きいが自分たちがまとめていかなければいけない」(小清水)と2人はもう前を向き次に備え始めている。また「先輩たちを支えられる存在になる」(佐藤)と力強く答えるなど山岳部の未来は明るい。新たな隊となっても「質実剛健」な登山スタイルは変わらず受け継がれる。楽な道では決してないが明大山岳部は来年の決算合宿へ向け立ち止まってはいられない。
[東後太一]
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