
まさかの2年連続往路17位 シード奪還に暗雲漂う/箱根駅伝
「エース不在」が重くのしかかった。2本柱であった横手健(平28政経卒・現富通)、木村慎(平28商卒・現Honda)が抜け、層の薄さが懸念されていた明大。案の定、1区では末次が17km地点付近で18人からなる集団から離脱。1万mで28分台の記録を持つ末次だが、1区終盤に仕掛けられるスピード勝負に加われずに18位で江頭へと襷を渡した。そして各校のエースが渦巻く「花の2区」を3回目の箱根路にして初めて出走した江頭。前回の箱根駅伝で、4区の区間6位につけた持ち前の安定の走りで巻き返しを狙った。しかし、単独走がたたり、1つ順位を落として区間19位。各校のエースと渡り合えず、まさに「エース不在」が露呈した。レースの流れを決める1区と2区で大きくブレーキがかかり、厳しいスタートとなった。
リベンジはならなかった。2年連続で山上りの5区を任された籔下。区間最下位で終わった前回の借りを返すため、そして順位変動の激しい5区でチームを立て直すため絶大の期待が懸かった。しかし、レース終盤で失速した奈良(大東大)を抜き17位とするも、それ以上順位を上げることは叶わず。区間順位も15位にとどまり、目標とする区間5位以上には遠く及ばなかった。雪辱を誓った自身最後の箱根駅伝は納得のいくレースとはならなかった。
繰り上げスタートから逆転を狙う。往路1位の青学大と10分以上の差がついたため、復路では2年連続の繰り上げスタートとなる。しかし、諦めるのはまだ早い。箱根が復活レースとなるチーム最速ランナー・坂口裕之(政経2=諫早)が残っている。「シード権は最低限」(西弘美駅伝監督)とここで終わる実力ではない。紫紺の意地で大逆転を果たしてみせる。
[高野夕]
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