日体大相手に雪辱を果たす 1回戦突破/日本選手権

2016.12.21
 強さを見せた。全国の強豪チームが集いトーナメント形式で争う日本選手権。インカレ準優勝を果たし出場権を得た明大は、1回戦で日体大と対戦し34―27の7点差で勝利した。前半は門間優次郎(法2=法政二)を中心に速攻で得点を重ね、7点リードで試合を折り返す。後半は開始5分までシュートの流れが止まり、一時1点差に。しかし門間の速攻から再び引き離し勝利。EHCとの2回戦へつないだ。

 修正力の高さを表した。毎試合行う瀧澤尚也(商4=群馬県立富岡)の「爆盛りでいこうぜ」という掛け声から始まった日体大戦。前半から吉野樹主将(政経4=千葉県私立市川)、門間が得点を量産し大量リードで後半につないだ。
 

 後半は攻守が崩れ連続失点。しかし「追い付かれてからも、しっかり自分たちのペースでやっていこう」(門間)とオフェンスを修正し、ディフェンスでも瀧澤、山田信也(政経1=愛知)が体を張って攻撃を退けた。

 リベンジを果たした。対戦相手の日体大は、秋季リーグで今年初の黒星を喫した宿敵。「秋はできなかったことが今日はできていた」(吉野)。秋は速攻を得意とする日体大の「走るハンドボール」に翻弄(ほんろう)され、ディフェンスの崩壊から大量得点を献上した。しかし今試合ではインカレを通しさらなる進化を遂げた「鬼のディフェンス」で相手オフェンスの自由を奪った。「ディフェンスから速攻で点を取ることができた」という加藤良典コーチの言葉通り、リズムが狂った日体大のこぼれ球をきっちりと得点につなげ初戦を制した。

 躍進はまだ止まらない。大記録を連続で更新してきた今年の明大ハンドボール部。今大会の目的は実業団との試合。次のEHCは社会人の全国大会、8月の第21回ジャパンオープントーナメントで3位入賞を果たした強豪だ。「どんどん走ってガンガンいきたい」(吉野)と気合は十分。実業団との試合を前に、最大限の力で臨みたい。

[日野空斗]

試合後のコメント
加藤コーチ
「ディフェンスから速攻で点を取ることができたので、それに関しては良かったですけど、後半立ち上がり上から打ち込まれてディフェンスができなかったのと、オフェンスにミスが出て速攻で点が取れなくて点差が縮まった。でもそこから後半中盤から修正して点が取れて、練習でやってきたことができたので全体的に見れば良かったと思います。上から打ち込まれるのに対して、一つの試合通せば修正してゲームの流れがつかめたのでその点に関しては良かったと思います。最後、速攻で点を取ることができたので。(トーナメント初戦)選手たち、特に1年生は経験したことないし、最初はやっぱり前半で6本ミスが出て、少し硬かったですけど、前半の途中からなじんできて初戦の入り方としては勝ったので良かったです。(後半2点差に縮められた時のタイムアウト)あの時はディフェンスができていなくて速攻でも点を取ることができなかったので、取りあえずディフェンスでしっかり守って速攻を出すことを指示しました。(次の相手は)社会人なのでやっぱり学生らしくも運動量で走る形でやることはこの試合と一緒で徹底したいと思います」

吉野
「秋は散々上から打たれてディフェンスが崩れていったので、今日はいつも通りのディフェンスで守ってオフェンスにつなげようっていうことで、ディフェンスから速攻。秋はできなかったことが今日はできていたかなと思います。後半7点差が一気に1点差まで詰められたっていうのは反省点。ディフェンスが悪かったというよりは最後のシュートが入らなくて、速攻でやられるのを繰り返してしまった。そこは反省点かなと思います。オフェンスとかディフェンスが悪かったわけではないので、シュート決め切ってまた7点差まで広げることができたのは良かったなと思います。西村は初出場でちょっと硬くて、僕ももう少し声掛けてあげられれば良かったんですけど、やっぱり後輩には思い切りやってほしいです。日本選手権は大人もいて、学生だけじゃないっていうことで新しい雰囲気で、でもその中で自分たちのハンドボールができたので良かったんじゃないかと思います。(明日)相手のペースに合わせないことが大事だと思うので、守って速攻、学生体力あるのでどんどん走ってガンガンいきたいです」

門間
「秋負けたチームだったので、みんなで思い切りいこうと話していました。前半は良かったんですけど、後半の立ち上がり自分たちのシュートが入らなくなった時にディフェンスも悪くなってしまった。それで流れが傾いてしまったので、明日はシュートが入らない場面でもディフェンスしっかり守って、流れを相手にもっていかれないような戦いにしたいです。対策というか日体大は速攻が速いので、シュート打った後の戻りを徹底したのと、逆に速攻で押していこうっていうのをやっていました。追い付かれてもしっかり自分たちのペースでやっていこうって言っていて、それを1試合通してできたことが勝ちにつながったかなと思います。自分の持ち味は速攻なので、ここは決めてやろうって強気でいけてそれで点差を広げられてよかったなと思います。みんな硬かったなと思いましたけど、一人一人最後まで自分のプレーっていうのはできていたなと思います。日本選手権は中学校の頃からテレビで見ていたような大会なので、それに出られているのはすごく光栄ですごく楽しいです。(明日は社会人チームとの対戦)体力面で、大学生らしく走って速攻で勝とうかなと思います」