
(151) 悲願の大学選手権優勝へ 初戦は京産大とFW対決
気持ちを一新し、選手権初戦に臨む。伝統の明早戦で2点差の惜敗を喫してから1週間、落ち込んだ気分からなかなか抜け出せない選手もおり、普段は起こらないような簡単なミスが目立つこともあった。しかし「終わってしまったことは仕方がないので切り替えてやってきた」(フルバック渡部寛太・文3=北条)とチーム全体で士気を高めてきた。相手の京産大とは昨年も選手権初戦で対戦。53-14で圧倒的勝利を収めているが、油断はできない。組む場所を問わないモールを攻撃の起点とし、横に流れる変則的なスクラムを武器とする。京産大の安定したセットプレーを完璧に攻略し、FW戦をものにしたい。
明早戦から1週間という短い間隔で迎える今試合だが「良い意味で緊張感を持ったまま選手権に入れている」(左センター梶村祐介・政経3=報徳学園)と連戦を前向きに捉えている。春シーズンから夏合宿、対抗戦と長いスパンで築き上げてきた明治のベースラグビーを、80分間いかに遂行し続けることができるかが勝利へのカギとなる。
「負けたら終わりで一試合一試合が本当に大事」(右ウイング矢野湧大・文1=大分舞鶴)。勝てば翌週には、昨年準決勝で敗れた東海大との準々決勝となる。勝ちにこだわる中でも内容を重視し、控えるリベンジ戦につなげたい。20年ぶりの大学日本一へ、まずは白星発進で弾みをつける。
[横手ゆめ]
1.PR | 祝原 涼介(情コミ1=桐蔭学園) | 9.SH | 兵頭 水軍(農4=仙台育英) | 16 | 武井 日向(商1=国学院栃木) | |
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2.HO | 佐藤 公彦(法4=明大中野) | 10.SO | 堀米 航平(商3=流経大柏) | 17 | 安 昌豪(営1=大阪朝鮮) | |
3.PR | 塚原 巧巳(政経4=国学院栃木) | 11.WTB | 山村 知也(営1=報徳学園) | 18 | 矢野 佑弥(政経4=徳島県立城北) | |
4.LO | 尾上 俊光(政経4=尾道) | 12.CTB | 梶村 祐介(政経3=報徳学園) | 19 | 近藤 雅喜(商4=東海大仰星) | |
5.LO | 古川 満(商3=桐蔭学園) | 13.CTB | 尾又 寛汰(商4=国学院栃木) | 20 | 葛野 翔太(商4=深谷) | |
6.FL | 田中 真一(法4=国学院久我山) | 14.WTB | 矢野 湧大(文1=大分舞鶴) | 21 | 福田 健太(法2=茗溪学園) | |
7.FL | 桶谷 宗汰(営4=常翔学園) | 15.FB | 渡部 寛太(文3=北条) | 22 | 松尾 将太郎(商2=東福岡) | |
8.No.8 | 前田 剛(営3=報徳学園) | 23 | 成田 秀平(営4=秋田工) |
今日のコメント
右フランカー桶谷宗汰主将(営4=常翔学園)
「対抗戦が終わってこの一週間、クオリティーの部分にフォーカスしてやってきた。昨年も京産大とは対戦しているが、FWを起点に攻めてきてゴール前関係なくモールを組んでくる。モールから勢いを作ろうとするチームなので、FW戦になる。しっかり戦って良い流れを持ってきたい。FWで押してきても、受けに回らずにフィジカルの部分では負けないようにやっていきたい。絶対に勝つ」
左プロップ祝原涼介(情コミ2=桐蔭学園)
「京産大はセットプレーが強いイメージがあるので、FWから圧倒して試合を良い流れにする。スクラムもラインアウトも自信を持っているので、自分たちが圧倒できれば良いゲームになる。今週はずっとセットプレーをフォーカスしてきた。スクラムで負けたら流れが悪くなるのでスクラムで貢献していきたい」
フッカー佐藤公彦(法4=明大中野)
「今日はミスをする場面もあったが、カバーできたのでよかった。今週の最初の水曜日のチーム練習ではミスとかも多くて雰囲気はあまり良くなくて、それを誰かが修正できる訳でもなくコミュニケーションもなかった。それから昨日の練習では話し合って修正していこうということができたので、雰囲気は良くなってきている。(京産大について)京産大はセットプレー、特にモールやスクラムで独特な組み方をしてくるチームなので、セットプレーで後手に回らないようにというのを話した。フェーズの中でFWを何回も当ててくるチームという風に聞いてるので、FW中心にやってくるチームだと思う。個人的には早稲田との試合でスクラムであれだけペナルティーを取られてしまって試合の流れを崩してしまったので、セットピースをこだわっていきたい。ペナルティーが失点につながって負けにもつながってしまうのでペナルティーを無くしていきたい」
右プロップ塚原巧巳(政経4=国学院栃木)
「明早戦でスクラムやられてしまって、京産大もスクラムとラインアウトを強みにしているチームなので、早稲田でできなかったことを中心に練習してきた。今までやってきた全員で固まってスクラムを押すということ。京産大はどこでもモールを組んでくるので、その強みを出させないようにしたい。勝てば東海大、去年は負けているので京産大に勝って東海大にリベンジしたい。早稲田戦で上手くいかなかったところを修正して頑張りたい」
左ロック尾上俊光(政経4=尾道)
「シーズンも終盤に近付いているが、しっかり練習できた。京産大さんはセットプレーが強い印象がある。先週早稲田さんにやられてしまったので、応援してくれている人たちにもう一度明治はスクラムが強いと見せていけるようにしたい。全て優位に立てるようなスクラムを組む。ラインアウトは全部取ります」
右ロック古川満(商3=桐蔭学園)
「今日は風が強くてミスが少し多かったが、花園も風が強いグラウンドなのでそういう意味で明日の試合に向けての良い実践的な練習ができたかなと思う。ラインアウトだったら前目だったりとか確実に取れるところでやったり、FWはハーフからパスをもらうところで近くに来たりとかそういうところを今日の時点で対応できるようにできた。明早戦は個人的には引きずっていないが、ちょっとチームとしては今週1週間あまりよく分からないミスだったりとか、普段ならないような簡単なコミュニケーションミスというのが少し目立った。でも週の半ばまでは結構あったと思うが今日見る限りではみんなしっかりとやっていたので、大丈夫かなと思う。明早戦でセットピースクオリティーというところが課題に出たので、そこをしっかり京産相手にやれるかというところをFWとしてはこだわっていきたい。あとは確実にFW勝負になるので、そこでしっかりファイトし続けるというところが大事かなと思う。もう負けたらおしまいの試合が続くので、かなりもっと危機感を持ってやらないといけないと思う。入りからしっかりやっていけば間違いなく勝てると思うので、しっかりみんなで試合まで気持ちの準備をして、良い形で入れるようにやっていきたい」
左フランカー田中真一(法4=国学院久我山)
「水曜日と金曜日の練習があまりうまくいっていない部分があったが、今日は最後いい合わせができたと思う。今日は風があってミスも多かったり精度も悪かったが、そのあとの処理とかできていたのでいい形で練習が終われた。早稲田戦はやってきたことの精度が低くてああいう結果になったと思うので、今までやってきた体当てる部分やセットピースの部分をしっかり確認した。今までやってきた通り僕らもセットピースを強みにやってきているので、京産大に負けないようにしたい。夏合宿に一回スクラム練習してて京産大は特徴的な組み方をしてくるので、しっかり後ろから対応できればなと思う。負けたら終わりなので、毎試合毎試合全部出し切っていけるように頑張っていきたい」
ナンバーエイト前田剛(営3=報徳学園)
「自分自身も明早戦でパフォーマンスがすごく悪くて落ち込んだ。でももうそんなことも言ってられないし、選手権で負けられない戦いが始まる。そこは切り替えて練習してきた。課題として出たレフリングの対応とか試合の状況を読んでディシジョンするという部分、あとはブレイクダウンのところで早稲田にプレッシャーをかけられていたので、そこを中心に修正してきた。自分は明早戦に初めて出たが、勝つのと負けるのではこんなに違うのかというくらい、みんな負けたことをショックに思っていて。今週は練習でもミスが多かったが、リーダー陣がしっかりと引き締めてくれた。この間の早稲田の時は、相手がどうしてくるから明治はこうしようということをしたが、明日はどちらかというと明治が春からやってきたことをいかに出せるかということにフォーカスを置いている。明早戦で良いパフォーマンスを出せなかったのは上手くやろうとしすぎてしまったからだと思うので、前半の最初からしっかりファイトしていきたい」
スクラムハーフ兵頭水軍(農4=仙台育英)
「練習は風が強いこともありミスが多いことが気になった。一人一人のミスをチームでカバーしていこうと話し合った。京産大はFWが強く、菅平で京産大とFWを合わせたときも圧倒されてしまうことがあった。自分はFWに対して的確な指示をすることが求められていると思うので、強みを生かして明治のFWを上手く動かしていきたい。早稲田戦に出られなかった悔しさもあるので、さらに気持ちが入っている。出られない選手たちの気持ちも考えると、絶対に負けられないのでしっかり上げていきたい。全員が気持ちが入っている。ここから負けられない戦いが続くが、集中して全力でプレーしたい」
スタンドオフ堀米航平(商3=流経大柏)
「今日はすごく良い雰囲気でやれていた。少し風があってミスもあったが、もう全員がしっかり切り替えてできていると思う。FW勝負だけどBKがトライを取れるかがカギだと思うので、FWを少しでも優位に進められるようなエリア取りであったりゲームコントロールをしたいと思う。しっかりと長いキックでエリア取りを意識したい。花園はインゴールが広いのでしっかりと奥に蹴り込んでも大丈夫なので、そういう想定はして昨日も今日も練習していた。京産と当たって東海となるが東海の前にしっかりと良い試合をしたいので、しっかりと内容にこだわって勝ちにいきたい」
左ウイング山村知也(営1=報徳学園)
「今日の練習は色々確認できてよかった。京産大はディフェンスが上がってくるチームだし、アタックでも前に出てくるチームなので押し込まれないようにこっちからも前に出ていきたい。負けたら終わりなので、一戦一戦勝ち切れるように大事に頑張っていきたい」
左センター梶村祐介(政経3=報徳学園)
「京産大はディフェンスがラッシュアップで前に上がってくるので、そのディフェンスに対してどういうアタックをするかという練習にかなり時間を割いた。特にFWでプレッシャーをかけてくるので、それに対してラインの深さだったり幅であったりを調整するのにだいぶ時間がかかったので、4日間くらいでかなり詰め込んでやった。京産大は、アタックでキープレーヤーが何人かいるので、特に15番の選手に自由に走らせるとスコアまでつなげられるのでマークして。FWは信用しているので、外国人選手がいようが止めてくれると思う。早稲田戦では悪いラグビーもしてなかったので、今週ミスも多かったけど切り替えてスコアにつなげられるところはつなげられた。修正はかなりできた。試合が休みなくきているので、良い意味で緊張感を持ったまま選手権に入れているので、逆にいいのかなと。まだ早稲田戦のことを引きずっている選手もゼロではないので、そういった選手のモチベーションをどのように上げていくのも大事。今日も昼から出発するけどその間にコミュニケーション取れるところは取れると思うので、ラグビー以外にもしっかり話して不安要素はなくしていきたい。(勝てば東海大)Aチームは去年の菅平以来勝ってないので、そういった意味では中村組の分も、桶谷さんたちの分もリベンジではあると思うのでここで勝って年明けもう一度明早戦をしてそこでもリベンジしたいと思う。本当に負けたら終わりなのでまずは結果にこだわること、その中でもしっかり内容を重視して次の東海大戦につなげられるようないいプレーをしたい」
右センター尾又寛汰(商4=国学院栃木)
「選手権は一発勝負なので一戦一戦勝つしかない。もうやるしかない。昨年も京産大とは対戦しているが、すごくエフォートしてくるチーム。FWBKともすごく練習してきたんだな、というものを感じるし、一人一人のタックルとかにも表れていると思う。スコアの差をつけることはできたが、それ以上に苦戦した印象がある。分析していく中で、むこうはFWからリズムを作ってくると思う。明治の看板はやっぱりFWなので、セットピースやモールで上回ってそこで負けずにやっていきたい。その中でBKがどれだけFWを助けられるか。BKのアタックに自信を持っているので、全てのプレーで上回っていきたい」
右ウイング矢野湧大(文1=大分舞鶴)
「今週はミスも多くてあんまり良い練習はできなかったが、今日はミスをした後の処理がしっかりできたので雰囲気も悪くなく良い練習ができたと思う。負けたら終わりで一試合一試合が本当に大事になってくるので、練習はもちろん私生活から雰囲気は変わってきている。3試合目というのもあってだいぶ慣れてきたというのが自分の中でもあるが、負けたら終わりの状況でミスも許されない試合になる。自分に厳しく練習から頑張ってきた。だいぶましにはなったが緊張はある。最初は分からないところもあったが1ヶ月弱Aチームに入って合わせてきたので、あまり不安はない。周りの先輩方が自分を生かしてくれるのでプレーしやすい。(京産大の印象は)FWチームと聞いているが、バックスリーに良い選手がいるのでしっかりマークして勝ちにいく。自分が出てから一回も勝ててないので勝利することと、個人的にもトライを取れたらいいなと思う」
フルバック渡部寛太(文3=北条)
「今年から選手権はトーナメント制になったので、内容も大事だけれど何よりも勝って次に繋げることが重要だと思う。早稲田に負けたことは残念だったけれど、終わってしまったことは仕方がないので、この1週間は切り替えてやってきた。フルバックはボールを貰う機会が増えるので、自分の持ち味であるランをしっかり出していきたい。早稲田戦では相手がボールを蹴ってきた時もそこまでエリアを取られることもなく、明治ペースで持っていけていたと思うので、エリアマネジメントやハイボール処理は継続していきたい。明日はチームとしてFWが常に前に出ることが理想の展開ではあるけれど、どうしても出られない時間帯はあると思う。そういう時に自分たちBKが、相手の出足の早いディフェンスにやられることなく、ゲインを切ってリズムを掴んでいきたい。明治のペースをBKから作れば、自ずとFWも出ていけるようになる。一戦一戦負けたら終わりの戦いが続くので、勝ちにこだわっていい試合をしていきたい」
武井日向(商1=国学院栃木)
「今日の練習はいい雰囲気でいい形で明日の試合に臨めると思うのですごいよかったと思う。リザーブとして役割はあると思うので、チームの雰囲気を変えられるようにしたい。相手の3番がオーバーに組んで横に流れてくる変則的なスクラムを組んでくるので、1番側から前に出てしっかり対処したい。1週間しっかりやってきたのであとは自分たちのやってきたスクラムを信じてやるだけだと思う。これが本当に最後の試合になるかもしれないので、勝って次の試合につなげられるようにしたいと思う」
福田健太(法2=茗渓学園)
「早稲田に負けて対抗戦3位に終わって気持ちがリセットできてないところがあったのでまずはそこをリセットした。勝ったら東海大、早稲田、帝京大とリベンジの場が設けられてるのでしっかりリベンジする。京産大は15番に走れるランナーがいるのでそこを抑えて、あとはFWに外国人選手がいるのでゲインされないようにファーストタックルでローに入ってセカンドで止めるところを徹底したい。自分は後半からのテンポアップを買われてるとおもうので、出た時に状況を見ながら周りを見つつ自分の持ち味を出していきたい。帝京、早稲田と続けて負けているのでこの先は『MUST WIN』すること。勝って日本一つなげるための試合をしたい」
松尾将太郎(商2=東福岡)
「明早戦でああいうゲームになってしまったのは、最後の判断ミスであったり自分のキッカーとしての信頼度が足りなかった。自分の中ではそこの信頼を得ることができるようにこの1週間やってきたつもり。(選手間で)コミュニケーションは密にとって、一つ一つ小さなミスも修正してきたので、そこの面では良かったと思う。(京産大は)FWが強いというイメージとディフェンスで出てくるイメージ。FWを楽させてあげられるように、BKでしっかり前に出していく。あとはディフェンスで前に出てくるので、そこをしっかりアタックで狙っていきたい。次からは絶対に負けられない試合。明日の試合では出れたら、信頼を得られるようなプレーをして勝つプランでやっていく。本当に勝つというところだけなので、そこをしっかりフォーカスしてやっていきたい」
成田秀平(営4=秋田工)
「ここからは引退がかかった大事な試合になるので、負けられないという気持ちが個人としてもチームとしても強い。早稲田戦からは切り替えて、京産大に向けて1週間準備してきた。京産大はセットプレーが安定しているチームなので、そこで崩せたら優位になってくると思う。BKとしてはFWが崩してくれたところで、外で取るということが大事。個人として時間が経つにつれて、感覚が上がってきていると感じる。チームと試合の状況次第にはなるけれど、プレー時間も先週よりは長くいけると思う。ウイングで出たら自分でしっかりトライを取り切りたいし、フルバックで出たら自分でいくのと周りを生かすことを意識していきたい。来週の東海大や正月の早稲田へのリベンジもあるけれど、明日負けたらそこで終わりなのでしっかり勝ちたい」
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