
(21)高橋聡太郎 広報として選手とファンをつなぐパイプ役
――日々の練習の中で4年生として意識していることはありますか
Cチームは下級生が多いので、自分が苦しいときも自分から声を出して下級生がプレーしやすいように意識しています。自分たちが頑張らないと上に活力は与えられません。シーズンも深まってきているので、常に良いプレーをするということだけでなく、自分たちが上に活力を与えると思っています。
――チームでは広報を務められています
先輩から、真面目そうだからと言っていただき広報を務めることになりました。主な仕事は、取材の申請をもとに選手のスケジュールと合わせることです。また、ホームページの管理も行っています。試合の結果を早く更新して、会場に来られなかったファンの方にも結果をいち早くお知らせできるようにしています。チームとファンをつなぐ役割だと考えています。
――広報として意識していることはありますか
広報として仕事をするときは、チームの良い姿、元気な姿を見て欲しいと思っています。「前へ」という言葉があるように明治には伝統があるので、イメージが良く伝わってくれればと思います。それが自分のやりがいでもあります。明治のラグビー部のファンが増えてくれたり、イメージが良くなってくれることが嬉しいです。
――広報としてのモチベーションは何ですか
選手たちは応援してくれる人が増えてくれることは力になると思います。なので、応援してくれる人を増やすお手伝いをできるということはモチベーションになっています。
――練習との両立は大変ですか
大変なこともありますが、誰かがやらなくてはいけないことなので。自分が広報の仕事ができることは自分にもプラスになっています。大変と言うよりは、良い経験をさせてもらっていると思います。
――お父様は明治ラグビー部出身です。高橋選手が明治大学に入学したきっかけは
高校3年次、明治に1回セレクションを受けてみないかと声をかけていただきました。そしてセレクションのときにたまたま少しだけ良いプレーができて入ることができました。父もプレーしてきた大学ですし、父に近づける道を考えた時に明治でプレーすることが一番だと考えました。
――普段、どのような話をされますか
父は静かな人です。自分の試合も見に来てくれて、試合が終わった後に食事をしながら反省会をしてくれます。ここのプレーが良かったよ、とかあの時のプレーはこうするべきだったよ、などのアドバイスをくれます。もちろん、母の話や妹の話もよくします。
――高橋選手にとってお父様はどのような存在でしょうか
小さいころは父がどのような存在かわからなかったのですが、年齢を重ねるうちに父の偉大さを理解するようになりました。今でも父の名前を越えられるようにと思っています。自分の中でも一番の目標は父です。
――出身地である釜石シーウェイブズとの練習試合では、高橋選手への声援が印象的です
嬉しいです。離れた土地でプレーしている中で、地元の人がグラウンドまで足を運んでくれて応援してくれるのが励みになります。来年から地元でプレーすることが決まっているので、地元でプレーするときも声援をいただけるのは大きな力になると思う。これからもラグビーを通じて故郷の人に恩返しができればなと思います。
今ここで自分がプレーできているのも地元で自分を育ててくれたおかげだと強く感じています。復興に向かうふるさとのために、自分の周りの人も何かをしようと言う人が多くて。自分も何かできないかと考えた時に一番がふるさとに戻ってラグビーをすることで元気を与えることが恩返しになると思っています。国体もその思いから出場をして、活躍できたわけではないですが、出場するだけでも多くの声援をくださいました。その声援にこたえられるような良いプレーができるようにこれから頑張っていきたいと思いました。
――プレー以外では、現在はチームにどのような貢献をしていきたいですか
Aチームだけが頑張るだけではチームが勝てないということを4年間で強く感じました。先輩たちの姿を見てそのことを実感したので、自分たちの代で日本一を目指すためにも、下のチームから意識を上げられるようにしたいです。後輩に声をかけるなど、自分ができることをやってチームが日本一になる力になりたいと思います。
――ラストシーズンへの意気込みをお願いします
チームとしてこれからどんどん盛り上がっていく時期だと思うので、広報としての活動、チームのためにできることを考えて自分も盛り上げていきたいです。
――ありがとうございました
◆高橋聡太郎(たかはし・そうたろう) 文4 釜石高出 186cm・95kg
3年次に、ウイングからフランカーにポジション変更をした。持ち味はBK経験を生かしたスピード。チームでは広報を務める。
[江原璃那子]
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