
複数入賞に期待! 5人が準々決勝に進出/東日本学生秋季新人戦
「攻め」への自信が勝利の布石となった。57㎏級の平嶋が出場した3試合でテクニカルフォール勝ちと実力を見せつけた。1年の春季新人戦以来、メダルから遠ざかっている平嶋。この日はタックルもさえ渡り、内閣後から意識して取り組んだという攻めのレスリングでベスト8入りを果たした。明日の準々決勝の相手は春季新人戦、インカレと今年2度の敗戦を喫した新井(日体大)。「三度目の正直。勝つつもりで臨む」(平嶋)。宿敵を破り、メダルをつかみ取る。
課題克服で入賞に王手だ。多賀恒雄副部長の下、体力面の強化に当たっていたという65㎏級の仲田。終始優位に試合を運び、大学入学後初となる表彰台を射程圏内とした。明日の初戦は高校の後輩である中村(専大)との対戦。「負けられない」(仲田)と意気込んでみせた。
「全員が何とか表彰台に登ってほしい」(多賀副部長)。2日目は125㎏級に出場する米川優人(農2=八千代松陰)、二ノ宮寛斗(営1=岐南工)の二人を加えた5階級計7人で表彰台を目指す。また、フリースタイルを本職とする選手が多い中、グレコローマンスタイルではインカレ、全国グレコローマン選手権ともに入賞を果たした奥田の活躍に期待がかかる。成長を続ける若い選手たちの戦いから目が離せない。
[谷山美海]
試合後のコメント
多賀副部長
「全体的に体力をつける練習をやらせてきた。仲田なんか徹底して休みなしにやらせたりね。永井なんかもそれで少しは体力ついたと思う。その仲田、菊池とうちの穴である65kgは頑張っていた。仲田は非力な感じだったけれど、タックルはよかったのでそこに入る練習もずっとやってきたし。取れるようになってきたね。平嶋もしっかり勝ち残った。深谷は動きがいい。ちょっと構えに難点があってお尻が下がっちゃうのと組みたがるから、少し離れてタックル中心のレスリングを覚えたらよくなると思う。明日は、全員が何とか表彰台に登ってほしい」
奥田
「シードで1試合だけだったので特に何も言えない(笑)。フリーもそうだけど12月末に全日本選手権にグレコで出るので、今回はグレコに力を入れていてその前哨戦という気持ちで臨んでいる。前の試合とかで体力がないと思っていたので、スパーリングに連続で入ってスタミナをつける練習をした。(多賀先生には)2年生になって優勝狙える位置にいるんだから、しっかり勝っていけよと言われた。(新体制になって)やっぱり自分と学年の近い先輩がキャプテンとか練習を仕切ったりしているので、身近に感じるというか自分もすぐそういう側に回るんだなと思って、自分も引っ張る側なんだと意識して練習に取り組んでいる。(狙うのは)優勝。ケガしないように、あと練習をしっかり頑張ってきたのでそれをしっかり出したら結果はついてくると思うので、頑張ります」
永井
「今日は勝てるなと思っていたけど、最近多賀先生に僕と仲田が中心でスパーリングを連続でやる感じでいじめられてて、でもその割には動きが悪かった。1試合目だし今日は会場もどたばたしててアップ不足で、今日は反省が多い。来年のリーグ戦を見越してのことで、次は青学に勝つか負けるかがキーという時に僕と仲田が勝たないといけないので、強化してくれていると思う。ずっと回されてスパーリングに入っていたので、スタミナはかなり強化された。明日からは74の強い選手が当たってくるので、明日からが本番だと。下の階級の選手と連続で当たって僕より動きが速いので、1箇所つかんで相手の動きを止めてから自分の組み手をするようにと多賀先生には言われた。(新体制になって)僕ら2年生も3年生になって、ちょっと僕らも引っ張られるのではなくて僕らが引っ張って盛り上げていけるように変えていこうと思ってやっている。(明日)グレコのほうが勝てそう、実は(笑)。僕の持ち味はやっぱりタックルとパワーで、軽量級の選手にもそこには負けないと思っているのでそこで圧倒していきたい」
仲田
「(調子が良いように見えましたが)良かったと思う。終始リラックスして試合に臨めた。2回戦の相手は高校の後輩で、負けられない相手だったから絶対に勝とうと思って戦った。(初戦は4ー0、1分27秒でのフォール勝ち)早く終わらせようと思って序盤から攻めていった。少し攻め急いで焦ってしまった部分もあったが、しっかり決めるところは決めて勝てたから良かった。(2回戦は)タックルで点を取れたわけではないが、相手に攻められてもしっかりと処理できてまずまずの試合内容だったと思う。(パワーを付ける、得意技を1つ作るという2点を課題に挙げられていましたが)得意技としては1回戦でもやった大外刈りが調子良くて、得意技になりつつあるのかなと。パワーの面では最近ウェイトトレーニングに力を入れていて、まだまだ足りないが以前と比べれば力負けすることも少なくなったと思う。(体力面は)まだちょっと不安がある。多賀先生にもスパーリングを連続でやらされていて今強化している最中だけど、まだ成果は追いついてないなと。全体的には少しずつできることが増えて自信がついたおかげで、試合でも良い動きができるようになっていると思う。(準々決勝の相手は)次も高校の後輩なんで、負けられない。(大学入学後、初の入賞に王手)もちろん、狙うは優勝。力まずリラックスして取るところを取って、優勝したい」
平嶋
「(まず初戦は)いつも課題としているスロースターターぶりがここでも出てしまった。(2回戦は25ー14でのテクニカルフォール)腕を取られたりするのが苦手で相手はそういうタイプの選手だったんだけど、分かっていながら相手の得意な形にさせすぎた。あれだけ失点してしまったのもそのせい。いつもは守りに入ってしまうことが多いが、今日は攻めに自信があって『何点取られても取り返してやる』っていう気持ちでやったら、今までやったことのない点取り合戦になっていた。(3回戦は)めちゃくちゃ体も動いて、相手の動きも見えた。やりやすい相手だったっていうのもあるが2、3回綺麗にタックルも入れて、良い試合ができたかな。(前回の大会で見えた課題の克服は)練習でも腕を取られないように意識してやっていたけど、結局今日の試合でもずっと取られていた。そこは上手くいかなかったが、攻めに関しては内閣後から意識して取り組んだからかタックルも上手く入ったし、点も取れるようになった。そのおかげで自信も付いたし、試合中に焦ることも諦めることもなくなったかな。成長は感じている。(明日の初戦の相手は春季新人戦、インカレで敗れた日体大の新井)自分でもスロースターターって分かっているから、1試合目に向けてどれだけアップできるか。そしてスロースターターっていうのをそもそも意識しないようにして、次が最後ぐらいの気持ちで挑んでやり切りたい。三度目の正直。勝つつもりで臨む」
深谷
「自分自身、まさか勝つとは思ってなかった。奇跡に近いです。でも1日目に残ったからには頑張っていきたい。勝因は正直、時の運だと思う。自分のプレースタイルは諸刃の剣と言うか、ディフェンスが苦手なので攻める感じ。この大会に向けても、体力づくりと攻めることを意識して練習していた。多賀先生からはスピードがあるからそれを生かせと言っていただいた。明日は強みを生かしてできるだけ勝ち残って、優勝までいきたい」
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