
(14)「ラインアウトは全て自分がキャッチする」尾上俊光
ケガの影響で春は出られなく、少しでも早くチームに合流したいと思っていたので、秋は出られているので良い感じです。
――対抗戦はここまで5勝1敗です
対抗戦では、帝京大に負けたことが一番印象に残っています。負けるのがすごく嫌いなので。それに正直あいつらの鼻を挫きたかったので(笑)とても悔しいです。結構な大差で負けてしまい『自分は何をやっているのだろう』という気持ちになりました。試合中の自分の弱さ、ここまで差をつけられているということに絶望しました。
――帝京大戦でのプレーはいかがでしたか
後悔は全くないです。全力でやったけど力が及ばなかっただけです。メンバーの入れ替えもあり、セットプレーが安定していませんでした。
――今シーズンはAチームに定着されました
僕で良いのかなと思います。秋シーズンからぽっと出た人間がAチームに入って良いのかなと。今までちょくちょく出させていただいたことはありましたが、リザーブが多かったのでいきなりスタメンで出るのが自分で良いのかなととにかく思います。自分にとって紫紺は重みがあるものなので。
――どこを評価されたと思いますか
身長ですかね。あと体力は強みです。ただ、褒められるよりも叩かれる方が伸びるタイプなので、褒められることは慣れていないです。
――ご自身の役割は何だと思いますか
ラインアウトは全てキャッチすること。スクラムは全体的に安定できるようにすることです。マイボールの時はしっかりBKにボールを出すこと、相手ボールは取るかペナルティーにさせるかを徹底したいです。
――強みをどのように生かしたいですか
当たり前ですがラインアウトでは、一番身長が高いですしそこまで重くないのでメインジャンパーとして戦えていきたいなと思います。体力の点では、人よりも動き回れるところが強みです。高校時代よく走らされていたので、体力はあります。
――昨年は小林航選手(平28法卒・現サントリーサンゴリアス)と東和樹選手(平28政経卒)がロックを務められていました
特に航さんは憧れです。ラインアウトだけでなくてフィールドでも活躍されていて、チームの核の1つとなっていました。できる技術を探してなるべく真似をしようと思っています。
――どのような点を真似されましたか
基本的なことですが、ラインアウトでは足をばたつかせないことや着地したときの足の位置を意識するようにしました。また、モールのときは、相手に倒されないようにするために足を広げることです。
――小林選手は現在も練習に参加されることがあります
よく相談をしに行きます。最近だと、モーションが大きすぎるから小さくすることと、サインへのアドバイスをしてもらいました。
――課題点はありますか
試合中にもう少し考えてプレーすることです。考えるより先に体が動いてしまい周りが見れていないので、自分で考えて状況に合ったプレーをしていきたいです。
――成長した点はどこですか
自分に対して成長を感じたことがないです。とにかく必死にやっているので。強いて言えば、ようやくボールキャッチができるようになりました。ラインアウトだけでなく、とにかく全てのプレーでボールキャッチが苦手で、パス練習も苦手意識がありました。でもとにかく練習で上手くならないといけないと思って取り組むようにしました。パスは相手が取りやすいボールを考える思いやりの気持ちが大切だと気付きました。
――4年生として意識することはありますか
今年はケガ人が多くて、主力の選手が試合に出られないことが多かったです。4年生である自分たちが引っ張らないとチームが盛り上がらないと言うことを痛感したので、とにかく試合中は元気を出すように心がけています。
――いよいよ早稲田戦を迎えました
今まで一番印象に残っているのが一年生の時の明早戦です。ビデオを撮る係で上の方の座席にいたのですが、当時は国立競技場が最後のときですごい大勢の観客がいて驚きました。こんなところで試合ができたら楽しいだろうなと思ったのを覚えています。場所は変わりますが、自分が出場する立場になると思うと感慨深いです。
――早稲田にはどのような印象を持っていますか
早稲田は特にスクラムはこだわっていて、奇抜と言うか、変わった組み方をしています。なのでスクラムでどれだけプレッシャーをかけられるか、それにプレッシャーをかけられてもキープできるかがキーになると思います。特に意識する選手などはいないです。
――意気込みをお願いします
誰よりも走って、ラインアウトをしっかり取ります。伝統の一戦なので、これまでの先輩方に恥じないラグビーをします。
――ありがとうございました
◆尾上俊光(おがみ・としみつ) 政経4 尾道高出 190cm・89㎏
チーム1の長身を武器にラインアウトのジャンパーとして活躍する。高校時代は体格強化のためにラグビー部相撲班を結成し、今では幕内力士となった逸ノ城駿と対決した経験を持つ。座右の銘は勝ちにこだわる。
[江原璃那子]
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