中大に敗れ19年ぶりの入替戦へ/関東学生1部秋季リーグ戦

 運命のリーグ最終節、中大に敗れTOP8残留は入替戦に託された。昨年は1点差で勝利を収めた中大との一戦。今季は7―26の19点の差をつけられての痛い敗戦となった。相手にFG(フィールドゴール)2本での先制点を許すも第2Q(クオーター)でダブルパスを利用したトリックプレーで翻弄(ほんろう)。RB#32小泉亜斗夢(政経1=足立学園)がTD(タッチダウン)を決め逆転に成功する。しかし、その直後キックオフリターンTDですぐに引き離されると得点の機会を得ながらも生かすことができず逆転どころか追加得点ともならなかった。

 流れを引き寄せられなかった。第1QにFGで3点を先制された直後の攻撃。ラン、パスをうまく織り交ぜフレッシュを更新し続けると、リズムよくゴール付近7ヤードまで詰め寄る。反則で罰退し14ヤードからQB#18南卓真(政経4=日大三)がパスでTDを狙う。しかし、ボールを奪われまさかのインターセプト。その後再びFGで得点を与えてしまう。「トリックプレーをかなり準備していた」(南)。南とWR#11阪本真一朗(政経3=駒場学園)、小泉のパスでの連係プレーでようやくTDを決め、流れをつかみかけた矢先にキックオフリターンTD、第3QにパントリターンTDを決められる。さらに第4Qにダメ押しで三つ目のTDを決められ惨敗となった。
 チャンスをものにできるかがカギだ。今試合、攻撃回数は少ないものの総獲得ヤードは268ヤードと中大の186ヤードを大幅に上回っている。ランで稼ぐプレーも健在だ。ゴール前まで前進し、得点のチャンスは何度もあった。あとは、その機会を無駄にせずいかに点数に結び付けられるか。「細かいところをもっと詰めていく」(DB#28杉山将太主将)。ミスを減らし最善の状態で試合に臨む。
 
 TOP8残留のために残された道は入替戦での勝利しかない。19年ぶりの入替戦となったが強豪校のプライドを守るためにも「絶対に負けられない」(南)。相手はBIG8で2位の大学だ。明大らしいプレーでTOP8の座を守り抜く。
[花岡桃]

TEAM TIME PLAY PLAYER(S) PAT PLAYER(S) G/NG Score
◆得点経過◆
中大 1Q5:09 48yds  FG #19市森 0―3
中大 2Q4:28 35yds FG #19市森 ―  0―6
明大 2Q10:28 14yds PASS #18南→#11阪本→#32小泉 K #19山田 G 7―6
中大 2Q10:42 95yds KOR #4野崎 K #19市森 G 7―13
中大 3Q11:58 47yds PR #11中村 P #13松岡→#10揚張 NG 7―19
中大 4Q9:22 5yds RUN #29野田 K #19市森 G 7―26
明大 中大
◆中大戦スコア◆
タッチダウン
P.A.T. (1点)回数-成功 1-1 2-2
(2点)回数-成功 0-0 1-0
フィールドゴール 回数-成功 0-0 2-2
セイフティ
1stダウン(ラン-パス-反則) 14(9-4-1) 14(6-8-0)
パス 試投-成功-INT 13-7-1 25-15-0
獲得ヤード 125 105
ラン 回数-獲得ヤード 32-143 29-81
攻撃 回数-獲得ヤード 45-268 54-186
反則 回数-喪失ヤード 5-35 3-30
ファンブル 回数-喪失回数 3-3 0-0
3rd DOWN CONV. 0% 0/7 42% 5/12
4th DOWN CONV. 50% 1/2 0% 0/1
ボール所有時間 20:42 27:18

試合後のコメント
岩崎監督

「第1Qのゴール前でインターセプトされたこと、2Qのゴール前でファンブルしてデッドゾーンに入っても得点しきれなかったことが敗因かなと思います。ミスが多いところが痛かった。ミスした方が負ける。入替戦に向けてもまた気持ち切り替えて、やり直すしかない。先にこっちが取れなかったことが全て。オフェンスで取りきれなかったこと。一年生の小泉だったりとか、その辺の活躍もできるようになってきたのでその辺は大きな収穫だと思います。入替戦でベストメンバーでいけるように。もうプレーがどうこうの話ではなくて、プレー選択がどうこうじゃなくて、自分たちのプレーがどれだけ精度上げてできるか。また一から頑張ります」

杉山主将
「スタート悪くは無かったんですけど、全体通してこっちが一方的にミスして、自爆したという場面が多くてオフェンスだったら、TD取りきれなかったり、ディフェンスだったら最後に一本持っていかれたり。ディフェンスもオフェンスも詰めがまだ甘いなという感じはします。守備の雰囲気はめちゃくちゃ良かったんですけど、中大も弱いチームではないので、そこを完璧に封じ込むことができなかったので、雰囲気は良かったんですけど、さらによくしないと。詰めが甘かったという感じです。最初のスタートなんですけど、ディフェンスとしては集まりだったり、一人がタックルいって、二人目が来なかったりと集まりの部分でまだ甘かったんで、そこをしっかり直したいです。最後の詰めの甘さが今試合目立ったのと、ボールミスだったりそういう根本的な役割ミスだったり、細かいところをもっともっと詰めて、本当にこのままいったら入替戦で負ける可能性あるのでそこをしっかりと見直して勝って終わりたいと思います。次回はもう本当にラストになるので、後輩に対しては、本当に申し訳ない気持ちでいっぱいです。4年生として入替戦に向けて全力で取り組んで、絶対に勝ちます」


「本当にミスが多すぎて、要所で反則だったりインターだったり細かいところの詰めが甘かったのがあらわれたかなと思います。反則とかでリズムに乗りきれない場面が多々あったので、そこが敗因だと思います。個々の能力でも中央のDLにやられてて、そういうとこだったり、反則が一番の原因だと思います。練習からの取り組みの意識をしっかり変えて、入替戦なので下のためにも4年生から本気でやっていきたいと思います。(ダブルパスを使ったプレー)最終戦ということで絶対負けられない試合なのでトリックプレーをかなり準備していたので。トリックプレーはうまくはまったので良かったかなと思います。中大戦は今までの集大成ということだったので、かなり気合い入れていったんですけど、それと同じ気持ちで本当に負けられないので次は。しっかり4年生として、QBとしてやっていきたいと思います」