
関大に8点差つけ圧勝 準決勝進出を果たす/全日本学生選手権
作戦が功を奏した。早大想定でこれまで対策を練っていた明大だが、前日のミーティングで関大対策を徹底。サイドシュートを得意とする関大に対し、ディフェンスで足を動かしにいき、何度もシュートブロックに成功。さらに前半25分50秒にキーパー・飛知和が体を張ってサイドシュートを止めると、その後も3連続でシュートを止める好セーブを披露。「研究したかいがあってうれしい」(飛知和)と自身も満足する結果を得た。一方、攻撃も「全部出し切って勝つことだけを考えていた」(吉野樹主将・政経4=千葉県私立市川)というように前半開始早々に門間優次郎(法2=法政二)が空中で吉野にパスをすると、吉野が空中でキャッチしそのままゴールへ。鮮やかなスカイプレーを決めチームに勢いをもたらすと、5分30秒の門間のサイドシュートを皮切りに4連続得点。そして勢いは止まらず、中盤には「速攻が自分の持ち味」という海老原貴史(農3=藤代紫水)が連続で速攻を決めてみせ、前半だけで11点差をつけた。後半は相手に4連続得点を許す場面もあったが32―24で「文句なし」(吉野)の勝利を挙げた。
準決勝まで上り詰めた。次の対戦相手は同じ関東ブロックの中大。秋リーグでは7点差で勝利を収めているものの春リーグで1部復帰を果たしてから勢いに乗っており油断は禁物だ。「ここまできたら優勝。優勝しか見えてない」(吉野)。悲願の日本一まであと2勝。まずは決勝に駒を進めてみせる。
[村田萌衣子]
試合後のコメント
松本勇監督
「出来は最高に良かったけど反動があるから後半もう1回締め直した。1、2戦目と違って吉野が吹っ切れたというか思い切ってプレーをしっかりできていた。ディフェンスが前半しっかり機能してシュートカットを含めて速攻で結構出ていたのが一つと今日は前半でいけるところまでいけというところでがんがん速攻が出ていたので結構いい形になった。あと飛知和がいつも以上に結構当たっていたと思うよ。前半が良かった。もう明日も含めて細かいことがどうとかはないけど、気持ちだけだよ。5年ぶりかなベスト4は。5年前は準決勝で日体大に当たったけどもうアップアップだったからなあ。1、2回戦は体力を温存するというか自分たちが休めばそれは相手も楽になるのだからそういう意味では今日はいけるとこは押していって駄目な時は休んでいたけど昨日までの試合はずっと止めてしまっていたからセットだけで勝てるスポーツではないわけだから。前半があまりできすぎると結構反動が来る。大丈夫だとは思っているんだけど、お互いそこまで上がってきたチームだからね。後半もしっかり締めてという話はしたんだけど、後半はあんなもの。あの差からまたぐっと広がることはないんだからあの点差のままいければいいと思っていた」
吉野
「もう、文句なし。全員気持ち出して自分たちのペースでできた。出だしから良いゲーム展開ができたっていうのは次につながると思う。(入りかなり良かった)ミーティングでイメージしていた通りの試合運びができたので。(スカイも打ち合わせ通り)最初決められなくてもディフェンスで立て直そうっていうことだったけど、決まって勢いついて、良い方向にいって良かった。(好ディフェンスも)やっぱり(関大は)両サイドがすごくうまいチームだったので、ミドルシュートやられたら仕方ないという感じで。ディフェンス足動かして守るっていうのが作戦だった。それがすごくはまって。(声も)僕らの良い所っていうのが今年全部そうなんだけど、コミュニケーションを良くとるっていうのがあって。試合中しっかりコミュニケーションとりながらできたのが良かった。(12得点)今日の試合は120%アドレナリン全開で挑むって決めていたので、全部出し切って勝つことだけを考えていた。(体力面は)疲れもあるけど、今日しっかり休んで明日に挑みたいと思う。(明日準決勝)どちらがきてもやることは変わらないので、しっかり対策してミーティングして。ここまできたら優勝。優勝しか見えてないです」
海老原
「やっぱ速攻が自分の持ち味だったので、その速攻で取れたってことは嬉しいです。試合始まるまではそんな調子はどっちかっていうと悪いかなって感じだったんですけど、試合で速攻とかいって流れに乗れましたね。(準決勝まで来たが)やっぱ嬉しいですね。4年生最後の大会なのでやっぱ優勝して終わりたいと思います。(吉野さんは)大きい存在ですね。プレーでもチームを引っ張ってくれて、すごい尊敬する先輩ですね。ハンドボールもうまいですし、私生活もすごいしっかりしている人ですし、すごい人です。(インカレに向けて強化したとこ)やっぱし速攻ですかね。速攻で僕が出て点取れるのが一番楽だと思うのでチームにとっても。なんで速攻の出るタイミングとかノーマークシュートとか意識してますね。(疲れは)やっぱりあるとは思うんですけど、夏から走りこんできたので大丈夫だと思います。(明日への意気込み)絶対明日勝って決勝行けるよう頑張ります」
飛知和
「相手の逆サイドに対して2本止められたのが昨日結構研究したかいがあってうれしいです。早稲田とやるよりは関西大学のほうが相性が良かったので。早稲田がロングシュートをするチームに対して、サイドシュートをするチームだったので。僕的にはサイドシュートの方が取りやすいのでその辺は逆にプラスでした。(顔面に当たったが)アドレナリンが出ていたのでそんなに痛くはなかったです。逆にさらにエンジンがかかった感じです。今日は調子が良かったので、それを明日、あさっても継続できるようにしたいです。(3試合連続だが)練習とは違う疲労がたまっているのでしっかり明日までまだ時間があるので休んで少しでも疲労回復できるようにしたいです。(準決勝に向けて)中央だと正サイドの杉岡さんっていう選手が角度少ないサイドも決めてきたり、ロングシュートも打ってくるすごいプレーヤーなんでそこは要注意です。(インカレは)少しでも長くできるようにしたいというのと、最高な形、自分も活躍し先輩たちも活躍して優勝っていう形で終われるように頑張っていきたいです。明日も多分ロングやサイドシュートでどっちかで勝負となると思うんですけど、きたシュートに対してしっかり研究してシュート止められるように頑張りたいです」
山田信也(政経1=愛知)
「早稲田がくると思って対策していて、そこでいきなり関大がきて。昨日ミーティングで両サイドの得点が多いっていうことで、そこをなくして。上からのシュートは早稲田戦で少なかったので、それは打たせていくっていうシステムでやって、うまくはまった。前半それでリズム作れて、後半に持っていけたのも勝てた理由だと思う。(入りがかなり良かった)とりあえず前半10分思い切り足動かして、波に乗っていくっていう指示があった。それを意識してみんなで声出して足動かして。ディフェンスから速攻とか、セットで点が取れたっていうのと、取りあえずディフェンスシステムがみんなで意識して声出してやってはまったのが一番良かった。(最初のスカイ)あれは、打合せしました。最初はスカイでいこうと。そこから盛り上がればということで、決まってよかった。(ディフェンス)サイドに持たせなければ関大のリズムにならないって思っていて、昨日の試合でポストのシュートは目立ってなかったので。サイドいってカットインさせるイメージで、まあポストいかれたのはあまり気にしてない感じ。(順調に準決勝まできた)全試合良いイメージでできていて、ディフェンスが機能してそこから速攻とか。オフェンスでみんなが前狙って、全ポジションからしっかり得点できているので、吉野さんが取れなくても他で取れたり、それが続けられれば。あとはシュートミスで自滅っていうのがリーグ戦ではあったけど、インカレではまだ無くて、そういう簡単なミスなく持続していければ勝てると思う」
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