順大に勝利 準々決勝へ/全日本学生選手権

2016.11.20
 落ち着いて試合を展開した。2回戦の相手はスピーディーな攻撃を得意とする順大。序盤から速攻を狙われるも、パスカットやシュートブロックで抑えることに成功。5点リードで前半を折り返した。後半相手に流れを持っていかれる場面も見られたが、そこは関東春王者。培った冷静な試合運びでさらに突き放し、33―26の圧勝で締めた。明日の準々決勝では関大と対戦する。

 流れを譲らなかった。前半15分過ぎ、吉野樹(政経4=千葉県私立市川)のファウルで相手に7㍍スローを与えた。しかし飛知和龍哉(営3=法政二)が好セーブを見せ、傾きかけていた流れを取り戻した。後半に入ると「チーム全員でコミュニケーションを取って戦うことができた」(吉野)と、GK・前原大輝(商1=横浜創学館)のロングパスから門間優次郎(法2=法政二)の速攻などで得点を量産。33―26の7点差で勝利を決めた。

 あと3勝。「やってきた部分が出せませんでした」(加藤良典コーチ)。勝利したものの、完璧といえる内容ではなかった。明日の準々決勝は、強豪の早大を破り勢いに乗る関大との戦い。残り3戦を突破するためには、練習の成果を最大限に発揮しなければならない。今日の反省を生かし、勝利につなげたいところだ。

[日野空斗]

試合後のコメント
松本監督
「(吉野が)マンツー付かれてどうするかということをイメージして練習はずっとしてきていたけれどもいいのもありながらミスもあって。やっぱりマンツー付かれると得点力が落ちるのでその分他の選手が今日17点分取ったけれど速攻がほとんど出なかった。休むのは分かるけどもう少し点を取りにいかないとセットからでは勝てない。33点でも悪くないのだけど、もっと前半点を取れるチャンスがあったし、差が7点になってからそれ以上いかなかったところはもう少しぐっと勢いがつくと決勝までによくなっていくのだけどね。スタートしてからだんだん尻上がりになっていくのが理想的なのだけどその辺が少しモタモタとしていたイメージ。前半飛知和が良かったが、少し近めで取られていたので交代させたらいいところで取ったからそういう意味では良かった」

加藤コーチ
「吉野にマンツーが付いてくるのは想定して練習はしていたけど、やっぱり試合の途中からマンツー付かれて、そこで攻め切れずミスが出たりしたのでそこは練習でやってきた部分が出せませんでした。これからもマンツー付かれるところがあると思うのでそこをもう1回ミーティングで修正していきたいです。でも、トーナメントなので勝ったことに関しては良かったと思います。(修正は)今編集した映像を使って、選手に部分的に見せて言葉でいうより映像を使って分かりやすく選手たちに良かった部分悪かった部分を見せています。ずっとやってきていたけど、本格的にやり始めたのは今年の春のリーグからです。(次戦に向けて)一応早稲田が勝ち上がってくること想定して練習とか対策をしてきました。次早稲田じゃなくてもしっかり今日ミーティングしてやるべきことを確認して戦っていければ。やることやれば勝てると思うので。(関大とは)春と夏の合宿とかで練習試合をやっているので。勝ったり負けたりですけど、練習試合なのでいろんな選手使っていて実際あんまり勝ち負けというよりは内容ですね。向こうのフローターが強いのでそこだけしっかり準備しないといけないなと。(体力面は)今日も吉野とか出ているメンバーがいるのでそこしっかりケアしながら試合の流れみながら選手交代してうまくやっていかないとですね。夏も走りこんできたし、秋もリーグ戦終わってから目いっぱい走りこんできたので。体力に関しては決勝までいかないと分かんないですけど。(期待している選手は)吉野ももちろんそうですけど、下級生のポストの山田信也(政経1=愛知)とか中川翔太(営1=法政二)とか宮崎大樹(営2=法政二)とかそのへんの選手には期待していますね」

吉野
「シーソーゲームになることは分かっていたけど、その予想以上に良いゲームになった。(身長の利がある)明治は特にディフェンスを高くして守っている。それに対して順大は小さくて動いてきていて、まあ最後は修正して相手のオフェンスを止められていたと思う。(速攻を入れられた)点数取っても、返されるっていうのが多くて点差が離れなかった。後半は逆に守って速攻っていうのを良い形でできたので、点数離せた。(硬さ)今回もみんな緊張していたと思う。でもチーム全員でコミュニケーションを取って戦うことができた。やっぱりコートの中って不安だけど、そこをみんなで支えあって戦えたので、リラックスして戦って勝てた。(重要な場面での得点が目立った)やっぱり流れっていうのは大事だと思っていて、自分にはマンツーがついているけど、やっぱりじっとはしていられなかった。自分が点数を取るっていう気持ちでやっていた。(シュートブロックやパスカットが何度も成功していた)順大がぐるぐるずっとパスを回してきていたので、そこで良い感じにプレッシャーを与えてカットだったり、シュートもキーパーが止めてくれていたので、今日のディフェンスはかなり良かったと思う。(明日がヤマ場)絶対勝ちます」

飛知和
「自分的には最初良い入りができたけど、相手が勢いのあるチームだったので点の取り合いになって、終始焦ってしまったかなと思う。(他の選手たちは)相手の13番と14番がキーマンで、昨日のミーティングでもそこをつぶそうと話していたけどやっぱり相手がうまくて厳しかった。緊張と昨日の疲れとかがあって思い通りに動けてない部分もあったけど、その中でも結構良いプレーあって点数も取ってくれた。明日からもキーマンをつぶせるかどうかがかなり重要なので、今日の反省生かしてキーパーからもっと声掛けられるようにしたい。(明日がヤマ場)逆にここを取れば優勝見えてくるので、チーム一丸となって頑張ります」

門間
「前半に連続してミスしたところがあったので後半はしっかり走って自分の持ち味を生かそうと思ってできたところが、気持ちが入っていたので良かったと思います。リーグ戦と違って連戦で割と体力勝負となっているところもありますけど、そこでしっかり走り切らないと勝ち上がれないのでそこがちょっと難しいところかなと。次が勝負なので取りあえず1試合ずつ1点でも勝っていかないと優勝は見えてこないと思います」

前原
「雰囲気は悪くなかった。ベンチから中に向かって声も出せたし、明るい感じだったし。第一試合でこういう試合ができたのは良かったと思う。(速攻)前半止められがちだったので、後半いこうってことで点差開けて、自分も出られたのでありがたい。(ナイスパスも見られた)あれは止めるつもりだったけど、門間さんが空いていたので出せると。そしたら紙一重で決まって、運が良かったかな。(明日)飛知和さんと今日の夜しっかり対策して、連携とってチーム一丸で勝ちたい」