インカレ直前!(中上) 吉野樹 エースと主将の二足のわらじ

2016.11.17
 19日から徳島県で行われるインカレを前に、チームの顔である吉野樹主将(政経4=千葉県私立市川)を(中上)と(中下)に分けて取り上げる。

 吉野は昨年秋から3季連続でリーグ戦の得点王に輝くエースとしての存在とチームをまとめ上げる主将としての役割を担っている。身長は180㌢ながらも高さのあるジャンプとスピードのあるシュートとポストを最大限に生かすポジション取りが持ち味の吉野。他大学からは要注意選手の筆頭でありインカレ初優勝へのキーマンだ。
 ハンドボーラーとしての始まりは意外なものだった。小学校4年まで吉野はサッカー、野球、水泳、テニス、バスケットボールと、多くのスポーツに触れてきた。しかし力を発揮できたのは少なかった。「サッカーは足が不器用でずっとキーパー。バスケは動くことはできたんですけどリングに入らなくて」。そんな中、吉野の友人からハンドボール体験に誘われた。吉野の出身地である埼玉県三郷市はハンドボールが盛んな地域。そこで行われたハンドボールの体験が吉野を突き動かした。ドッジボールが得意だった吉野にとってぴったりのスポーツだった。
 吉野は「能力の向上は練習よりも実戦で得ることができた」と話す。実戦での体の動きは練習があってこそだが、実戦を積み重ねるごとにできなかったプレーができるように変わっていった。吉野は大学に入ってから才能をさらに開花させる。高校までアンダーの日本代表に選ばれていなかったが、現在の3季連続得点王に加えアンダー代表に選ばれるようになった。しかし、2年前を振り返ると吉野はこのように話す。「本気でハンドが嫌でやめたいと思った」。

(中下)に続く

[吉田周平]