
稲葉が6位 チーム唯一の入賞/全日本学生選手権
稲葉――6位
中村――24位
大江――25位
平林――40位
冨澤――46位
伊藤――57位
庄野――70位
網口――73位
田中――80位
昨年62位からの飛躍も喜びはなかった。6位入賞を果たした稲葉は、関東支部予選では2位。僅差で優勝を逃したこともあり今大会優勝への思いは人一倍強かった。加えて、稲葉の得意風域は強風。しかし「風が吹いた2日目に結果を出せなかった。燃え切ってないなという気持ちが強い」(稲葉)と大会を通じて納得のレース運びができなかった。それでも意地は見せた。最終日の1レース目では1位でフィニッシュ。「スタートする前から絶対に漕ぎ止めないという気持ちだけでゴールした」(稲葉)と最後まで全力で漕いだ。「自分の力を出した結果が6位。体力不足が敗因」(稲葉)と課題ははっきり見えた。沖縄での戦いを成長の糧にする。
結果を前向きに捉える選手もいる。24位と稲葉に次ぐチーム2位の成績を残した中村陽太(営3=明大明治)。関東支部予選ではインカレ出場権を手にした選手の中でチーム最下位の26位だった。その悔しさから、1カ月間猛練習を積んだ。「反省して自分なりに全力で取り組んだ。一定の結果が出たことは自分の中では満足」と笑顔を見せた。また、中村に続く25位だった大江修平(商3=聖光学院)も「途中までトップ争いができたことは良かった。実力はなくはないのかなと思えた」と話した。次期チームを担う2人の3年生に今後も期待したい。
悔しさは団体戦で晴らす。「4年間練習してきたことが成果として出なくてむなしかった」(網口)。4年生の網口は73位、田中玄基(政経4=明大中野)は80位と思うような結果を出せなかった。だからこそ3月の団体戦にかける思いはひとしおだ。「具体的な目標を持って練習に取り組むという意識の向上が大事」(網口)。約3カ月、団体戦優勝に向け、練習を積み重ねていく。
[亀井笙子]
試合後のコメント
網口主将
「取りたくても取れないような順位を取ってしまって、悔しさというよりも、4年間練習してきたことが成果として出なくてむなしかった。結局苦手な風が苦手なまま終わってしまったという感じ。微風、中風、強風とあって選手には平等な条件だったと思うけど、極端な微風、極端な強風にやられてしまった。最終日得意な中風がやっときて、走れるなという自信はあったけど、微風とか以上のワーストを叩いてしまったということへのダメージが大きかった。自分ではいいコンディションでできたと思っている。支部戦後は中風から強風の対策をやってきて、もし微風がきてもスタートとか技術的なところで戦えるようにということを練習してきた。スタートが良くても勝てないということが今回学べたこと。スタートで出れて景色的にも調子いいなと感じられるレースはあったけど、最後の結果は大したことがなかったりした。スタートを課題にしすぎていたところがあったかもしれない。チーム全体としては部分部分では後輩が光っているところはあるけど、これが団体だったら優勝できたかというとそうではなくて、3人安定して走れる人を出さないとということを考えると物足りなかったように思う。団体戦までにはそもそもの艇速を上げることと、具体的な目標を持って練習に取り組むという意識の向上が大事だと思う。本当にみんなの目標が団体優勝で、そこに向かっているのかというのを確認しながらチームを引っ張っていけたらなと思う」
稲葉
「前入りの段階で自分の状態と乗るボードの調整はしっかりできたので、準備不足ではなかった。僕は必ず3位以内という目標を立てていたけど、みんながノリに乗ってる中で、自分は乗れず、最低限のところで自分の力を出した結果が6位だったと思う。その点は勝負は運だなと感じた。昨日までは全部のレースが10位くらいで、1本どこかで走らないと、ナショナルチームとしての威厳がないなということで気合いが入っていた。今日の1本目はスタートする前から絶対に漕ぎ止めないという気持ちだけでゴールした。あのレースは僕1人だけがずっと漕いでいた。悪かったところは自分の体力が追い付かず、体力が切れたところでポイントを叩いてしまった。体力不足が敗因。僕が得意なのは風が強いときだけど、風が吹いた2日目に結果を出せなかった。それがすごく悔しい。自分がのっていればピンを取ることも難しくなかったはずなんですけど、良くて3位しか取れなかったんで、自分は燃え切ってないなという気持ちが強い。団体戦に向けて必要なのは意識改革。今回は個人戦だったから良かったけど、団体となるとチーム全員がもっと無駄なことは無駄と判断して自立性を高めていかないといけない。そうじゃないと強くなれないと思うので、高い意識を持つようにしないといけない。自分は3年だけど引っ張る気持ちはすごくある。学年ではないので。努力、それから学年が下であろうと悪いものは悪い、良いものは良いとしっかり発信していかないといけない。それがチームに所属している者としての義務だと思っている。チームとしては今大会、初めての沖縄ということで海面がよく見えていなかったり、レース自体には集中しているけども目を凝らして、どこを通るのが一番速いのかというアイデアを頭に浮かべられていなかったように感じる。僕自身は、1年経験が少ない分常にアイデア勝負と思っているので、集中はできていたかなと思っている。キレイな海というのは確かに難しいけど、観察力でどうにかなるものだと思うし、もっと前入りの段階で対策は立てられた。団体戦での目標は個人優勝と団体優勝です!」
冨澤喬穂(商3=明大明治)
「自分の準備不足で今回の大会は全然走れなくて、1番良くても十何番とかで上位陣に全然絡むことができなくて、結果は悔しいものになった。支部予選の時も入賞してて今回の大会でも入賞を目標にしてたんですけど、1日目は1レース目であんまり良くなくてカットレースを作ってしまって、2レース目が勝負だったんですけど、その2レース目でまたやらかしちゃって、そこから結構ずるずるいっちゃって、1日目折り返して五十何番とかだったんで、そこでもうダメだった。2日目は風がオーバーで、得意な風域ではあったんですけど、ちょっとうねりとかがあって乗りづらかった。1レース目はあんまり良くなくて、2レース目も出艇ができなくてDNFで出られなくて、3レース目はまあまあだったんですけど、結果的に見たら全然良くなくて、全然走れなかった。最終日は中風で一番苦手な風だったんですけど、スタートとかは出られた。でもやっぱ対策がなくてどんどん置いてかれちゃうみたいな感じで、まあ結果としてあんまり良くなかったんですけど、全体的に通じてちょっと実力を出し切れなかったのが一番悔しくて、それはまあ自分の準備不足とかもあるんですけど、次の大会に3月にインカレの団体戦があるのでそれに向けて、まず団体のメンバーに選ばれなければならないといけないですし、そこでまた走れるようにこれから自分で調整していきたいと思う」
中村
「(今大会を振り返って)1ヶ月前の支部予選で自分だけ26位で同期とかチームも良い結果を出す中僕だけ出せなくて、そのままの順位で行ったらインカレでは50番くらいしか取れないのでとりあえず1ヶ月間はすごく反省して自分なりに全力で取り組んで20番代という結果を出せたので、良い結果ではないけどとりあえず一定の結果が出たことは自分の中では満足なところはある。ただ一番速い人たちには勝ててなくて、全国でも走れてないのでまず団体でセレクションに勝ってメンバーになることから始めて明治を優勝に導けるように頑張る。風との相性は奥間は左から入ってくるのがセオリーでスタートは良かったけどうまくそれに合わせられなかった。良かった順位を落としたこともあったので海面をしっかり見る癖、地形を把握できる能力をつけないとこれからもっと走れないし来年インカレで活躍するためにも重要かなと。(去年から変わったこと)去年のインカレではビリみたいな順位を取り続けて実力がないなというのを認識していてそのあとの1年間は辛いことだらけでずっと大会で結果が出なくて、そんな中やっとインカレでやっと20番代という結果が出たというのがほっとしている。(今後に向けて)団体戦まであと3カ月しかないのでしっかり定速を上げて団体メンバーになって活躍してやろうという気持ちと、3月のナショナルチームのメンバーになれるように頑張りたい」
大江
「25位ということで、目標としていた20位にはもう少しのところで届かなくて。もう少しのところで粘れなかったのがもったいない。得意だった強風のレースで途中まではトップを走っていたのにもかかわらず順位を落としてしまった。2日目に限っては風が強すぎて自分がそれに乗れなかったのはすごく悔しい。自分の爆風の乗り込み不足の問題かなと。最終的な結果はどうであれ、途中までトップ争いができたことは良かった。実力はなくはないのかなと思えた。明治の3年生として結果を残したかったので悔しいですけど、ここで悪かったとばかり言ってもしょうがないかなと思うので。3月の団体戦のインカレは出たいし勝ちたい。京都大学とかは個人のインカレですごい結果を出してますけど気持ちを切り替えて、前へ向かって頑張ります」
平林亮太(農2=高輪)
「海面が初めてだったので分からなかったり道具も壊れちゃったりして、準備不足だったなって痛感した。同期にも1人負けてしまって、ちょっと新人戦とかの雪辱を晴らせなかったなって思う。1日目は結構準備ができて、海面も当たって1レース目は良かったんですけど、2レース目で、うまく振るわずちゃんと順位をキープすることができなかったので、すごく悔しかった。2日目は道具壊れたりそのせいでスタートに間に合わなかったりしてもう散々だったんで、苦手な風域だったんですけど、出られなくて悔しかった。最終日は結構得意な風域だったんですけど、最終レースだけ有終の美というかうまく走れたのでよかった。団体戦はまずメンバーに入れるようにして、ちゃんと団体戦で出場して、結果を残せるようにチームに貢献できるように頑張ります」
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