
丹羽圧巻の単複制覇! 滝澤も大健闘の準Ⅴ/全日本大学総合選手権・個人の部
世界基準の能力を見せつけた。リオデジャネイロ五輪銀メダリストの丹羽は盤石な試合運びで勝ち進むと、準々決勝は春季リーグ戦で敗れた坪井(筑波大)、準決勝は団体インカレで苦戦を強いられた郡山(専大)と苦手とするサウスポーにともに4―2で勝利。左対策として練習をしてきていたバックサーブが効き、難敵を打ち破った。決勝は滝澤との同士打ちとなったが、ミスのないプレーで得点を重ねて、ストレートで勝利。3年ぶりに学生王者に返り咲いた。五輪での男子卓球初の銀メダル、グランドスラム獲得と、充実した1年を過ごした丹羽。「最後に(単複)2冠取れて、いい大学生活だった」(丹羽)。入学時から世界と戦いながら、学生大会で結果を残してきた丹羽の最後の全日学は華々しく幕を閉じた。
滝澤が故郷で躍動した。全日学ではベスト32が最高だった滝澤だが、4回戦で3年前のファイナリストである藤村(愛知工大)を破ると、5回戦で国際大会の優勝経験もある田添健(専大)を4―1で撃破。勢いの止まらない滝澤は準々決勝で有延大夢(商4=野田学園)と対戦。「同士打ちはあまり気合が入らない」(滝澤)と4年間苦楽を共にしてきた仲間との対戦に戸惑いもあったが「応援に来てくれる人もいたので、勝ちたいと思った」(滝澤)。長野出身の滝澤を応援しようと駆けつけた応援団の姿を見てスイッチを入れ、4―2で下した。決勝で丹羽にこそ敗れたが「技術では他の選手に劣っていると思うが、気持ちの面で優位に立てた」(滝澤)と強気の卓球で下馬評を覆す快進撃を見せた。
常勝明治は揺るがない。大会連覇中だった森薗が5回戦で敗れる波乱はあったが、シングルスで5人がランク入りし、層の厚さを見せつけた。11月には今季最後の学生大会である全日本学生選抜選手権が控える。昨年は酒井の準優勝が最高で、明大として逃したタイトル。「主要大会すべて優勝して終わりたい」(高山監督)。団体でグランドスラムを成し遂げた明大の見据える先は真の完全優勝だ。
[加藤真人]
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