~インカレ直前~ (5)酒井明日翔・渡辺裕介

2016.10.26
酒井明日翔
 常勝軍団・明治の柱の一人だ。プレーは淡々としているが一度波に乗ると連続得点を量産し観客を沸かせる。今年度、団体戦では団体インカレ、秋季リーグと2度も酒井の勝利でチームの優勝が決まった。グランドスラム達成の立役者ともいえる。先月行われた全日本実業団でも強豪の実業団選手に白星を挙げた。プレッシャーや緊張を感じないその性格は「勝利を決定づけられる選手」と髙山幸信監督からの信頼も厚い。
 昨年度の全日学はベスト16。初出場でランク入りを果たした。そして続く全日学選抜でも準優勝。ルーキーイヤーに確実に結果を残した。2年目の今年も猛者の集う大会で下克上を果たすのか。

◆酒井 明日翔(さかい・あすか) 政経2 帝京高 168㌢・63㌔

渡辺裕介
 2年目の挑戦が始まる。渡辺は9月に行われた秋季リーグで森薗と組んだダブルスで出場し、全勝。シングルスでは1勝0敗で、チームのグランドスラム達成に貢献した。しかしその後行われた団体戦のチームカップではベスト4。昨年は準優勝だっただけに悔しい敗戦だった。敗因を渡辺は「自分から展開していく場面でのミスが多すぎた」と振り返る。その後の練習では「(打つのが)無理なボールはしっかりつなぐ」ことを意識して取り組んでいる。全日学前に自分の修正点を見つけられたのは大きな収穫。課題を克服して全力で挑む。
 目標は昨年同様「ベスト8」と口にする。ベスト8に入れば全日本選手権出場の推薦枠も得られる。昨年はベスト8決定戦で敗退してしまっただけに是が非でも達成したい目標だ。しかし、ベスト8決定戦では過去に世界ランク33位まで上り詰めた愛知工大のエース・????田との対決が予想される。今月の上旬に行われた国体では敗戦したもののフルゲーム、ゲームカウント9―11まで粘った。格上でも勝機は十分にあり「気持ちで負けないようにしたい」と渡辺。持ち前の前陣で強いボールを放つ両ハンドと、どんな相手にも向かっていくハートの強さを武器に強敵相手に勝利をつかむ。

 ダブルスでは森薗とペアを組み出場する。これまで幾度となく強敵を破ってきたペア。今大会では優勝候補筆頭に挙げられている。「今まで組んできた人の中では一番組みやすい」と渡辺が話すように、リーグ戦通算21勝0敗と相性は抜群だ。「狙うは優勝しかない」と渡辺。インカレの舞台で頂点に立ち、学生最強ペアであることを証明する。

◆渡辺 裕介 (わたなべ・ゆうすけ) 商2 明徳義塾高  171㌢・58㌔

[田中莉佳・佐々木渉]